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465話・不法侵入者を問い詰める


「はう!まま、まさか、私の秘密基地に、ふ、不法侵入者!?」


「いや...不法侵入者にはならないんじゃ?だってここは菜妃ちゃんの

家じゃないんだしさ......」


「ぶうぅ~!確かにそれはそうなんだろうけどさぁ~、でもこれを

作ったのはこの私だぞっ!それなのに無断勝手にそこに入ってくるだ

なんて...絶許じゃないかぁあっ!ぐぬぬ...どこのどいつかは知らないけど、

とっちめてやるんだからあぁぁあっ!」


菜妃ちゃんが興奮口調でそう述べた後、腕をグルグルと回しながら

秘密基地の中に突撃する体勢に入る。


「お、落ち着きなよ、菜妃ちゃん!僕達子どもだけで中に入るのは

かなり危険だってぇ!ここはグッと我慢して大人の人を呼びに戻―――」


「ごぉぉらあぁぁぁっ!一体誰の許可を得て、私の作った至高最高作の

秘密基地に入っているんじゃあぁぁあぁぁあっ!!」


「ちょぉお!?なな、菜妃ちゃぁぁああぁんっ!?」


秘密基地の中に突撃しようとしている菜妃ちゃんに、僕は待ったの言葉を

かけようとするが、それを言い終わる前に菜妃ちゃんは秘密基地のドアを

蹴り破る勢いでガチャッと開け、叫声を荒らげながら秘密基地の中へと

突撃し入って行った。


僕はそれにビックリして目を丸くするが、放っておいたら菜妃ちゃんが

危ないので、僕も慌ててその後をついて行き、秘密基地の中へと入っていく。




「おい、そこのお前!人の作った秘密基地でいつまでグースカと寝とんの

じゃあぁいっ!さっさと起きろやああぁぁぁあっ!!」


「―――はぎゃぁぁんっ!!?」


叫声を荒らげながら秘密基地の中へ入ってきた菜妃ちゃんに、グースカ

寝ていた人物が喫驚し、そして慌てふためきながらピョンと飛び起きる。


「......あんたが私の秘密基地に無断で侵入していた不法侵入者かっ!」


「へ!?ひ、私の秘密基地!?こ、ここって...壊れたボロ小屋だよ...ね?」


「あああん!壊れたボロ小屋だとぉぉぉ!ぶち殺すぞぉぉおぉぉっ!」


「は、はひぃぃぃいぃぃぃぃ!?すすす、すいませぇえぇんっ!」


ボロ小屋と言われ、激怒する菜妃ちゃんから目を血走らせた威圧を食らう

秘密基地でグースカと寝ていた人物...女の子が、身体をピンと直立させると、

菜妃ちゃんに何度も何度もひら謝りをしてくる。


「謝って済む問題じゃないんじゃい!このボケナ―――――はぎゃ!?」


「......だから、落ち着けって!」


相手の謝罪を全く聞き入れない菜妃ちゃんを落ち着かせる為、僕は菜妃ちゃんの

頭上に向かって、少し力を込めた水平チョップをトンッと落とす。


「キミゴメンね。こいつ悪い奴じゃないんだけどさ、興奮すると回りが

見えなくなってしまう性格でさ...あはは♪」


「――あひゃ!?」


僕は菜妃ちゃんの頭上に手のひらをポンと乗せると、菜妃ちゃんの気持ちを

リラックスさせる様に頭を優しく撫でていく。


「......それで、キミはなんでこんな辺鄙な場所で寝ていたんだい?」


そして僕は目の前にいる女の子に顔を向けると、何故ここにいるのか、

それを問う。


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