46話・アミューさん...激おこ!
「しまったぁっ!アミューと離れて結構、時間が経っちゃってたぁっ!?」
「だ、誰なのお兄ちゃん?この大声でお兄ちゃんを呼んでいる人は?」
ちょんちょんと蒼井の裾を摘まんで、ココがアミューの事を聞いてくる。
「アミューの事かい?アミューは僕と同じ冒険者仲間で、今日一緒に
クエストに来てたんだけど...ココを救出するのに、ちょっと時間を
食っちゃったから、心配になって僕を探してく―――」
「シュン...って、嗚呼!こんな所にいたぁぁっ!」
ココにアミューの説明していると、僕を見つけたアミューが喫驚な声を
上げ、その声の勢いと共にドスドスと音を立ててこっちに近づいて来る。
「ご、ごめんアミュー!ちょっと、緊急な事が起こってさ...」
「言い訳なんていらいない...っ!問答無用よぉぉ――――ッ!!」
「ち、ちょっと待って!?僕を攻撃しちゃだ――――ハアアアウゥッ!?」
自動防御がアミューをカウンターするかも知れないので、慌てて止めようとするが
僕がセリフを言い終わる前にアミューの重い一撃ビンタが決まり、グルグルと
回転しながら地面に叩きつけられる。
イアアアァァァァ―――イィィッ!?エエエェェ――――あ、あれぇぇぇッ!?
思いっきり、痛いんですけどぉぉぉぉぉ――――――――――ッ!?
最低防御でも痛みは感じないんじゃなかったっけ?それが何?この死にそうな
痛みはっ!?
「それはその娘の攻撃...ビンタが、シュンの事を思っての行動だからよ...」
「え...僕の事を思って...?それがこの痛みと、どう繋がるんだい?」
「それはね......」
僕の疑問にメイーナが、金剛石の腕輪の追加情報を説明をしてくれた。
この金剛石の腕輪は、マイナスパワーを防御するアイテムなので、
プラスパワー...好意でやった事や、冗談を含んだ行為...等々は
攻撃と言うカテゴリーではないので防御はしないと言う事らしい...。
「な、なるほど...つまり、好意的な攻撃には空気を読んで、自動防御が
発動しないって事なんだね...」
「そう言う事かな...♪流石にそれをカウンターしたら、シュンも困るでしょ!」
まあ...考えたらそれはそうだよね...。
人間には、軽い嫉妬、照れ隠し、そして今のアミューの様に心配からくる攻撃がある。
もしそれをカウンターしようものなら、マジでドン引きだよね...うん、納得した。
それにしても...痛い!頬の神経全部がビリビリしている!それにビンタで回転って...
どんだけだよ!アミューさん、パな過ぎッスわ!
「し、シュン!だ、大丈夫!?そこまで強く叩いてないはずなんだけど!」
ええぇぇ―――ッ!今のビンタでそこまでLVなのっ!?思いっきり回転したん
ですけど!?
「ち、ちょっと、あなた!お、お兄ちゃんになんて事をするんですか!」
ココが蒼井の前に防御する様に立ち、フニャーッと獣人らしい唸り声を出し、
アミューの事を威嚇している。
「え...そう言うあんたも誰なの!?シュンとどんな関係があるのよ!」
「ボクですか、ボクはお兄ちゃんの奴隷...けふっけふ...お兄ちゃんの従者の
ココって者です!」
「え...今、奴隷とか、言わなかった?」
「言っていませんけど...?」
「え...い、いや...確かに...」
「言っていませんって、言わなかったですか?」
「そ、そう...言ってないんだね、わかった...はは...ん?従者...?従者って、
あの主従の従者?」
ココの素っ惚けに仕方なく納得しかけたのだが、もう1つの単語、従者に
気づきココに問うてみる。
「そう従者ですけど、それが何か?」
「ちょ、シュン!一体どう言う事なの!?私と離れてた少しの時間で
何で従者ができちゃっているのよ!?」
ココから返ってきた答えにアミューが驚くと同時に、激おこ状態になって、
蒼井に何でだ!言わんばかりに食ってかかる。




