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45話・お兄ちゃん


「ふう...ココとの主従契約も無事に終わった事だし、そろそろクエストの再開を

しますかね!」


そう心の中で呟くと、僕はグッと背伸びをして気合を入れる。


「クエスト...?お兄ちゃんって...あ、コホン、ご主人様は冒険者なんですか?」


「うん、そうだよ。ま、なったばかりだけどね!...って、それより、なんだい

今のご主人様ってのは?」


「だってご主人様、ボク達は主従関係なんですよ!なら、こうお呼びするのは

当然だと思うんですっ!」


ココは鼻息をフンスッと吐くと、主人と従者のあるべき姿を蒼井にドヤ顔で

語る。


「当然って...僕は全然、当然じゃないよ!だから、そのご主人様呼ばわりと、

敬語は今後、禁止だからねっ!」


「ええぇ!?し、しかし、それではご主人様が従者に舐められているって、

世間から思われてしまいます!だからボクはご.........ぐにゃっ!?」


「もう...そのご主人様呼びや敬語は禁止だって、今さっき言ったよね?」


注意したにもかかわらず、再度禁止用語を使ってきたので、僕はお仕置きの

げんこつをココの頭上に軽く落とした。


「それに僕は世間が何て言おうが、ちっとも気になんてしないよ!他は他、

うちはうち...これが僕の考えだしね!」


「いたた...ですが、ご主人様―――――はうっ!?」


「もう...そんなに肩肘を張らずに、ほら...リラックス、リラックス~♪」


興奮気味のココを落ち着かせる為に、僕はココの頭にそっと手を乗せて、

少し強めにわしゃわしゃと撫でる。


「はにゃ...ご主......お兄ちゃん...」


「そう、それでいい。やっぱりココからは、お兄ちゃんって呼ばれた方が

しっくりとくるよ♪」


ニコッと微笑みを浮かべながら、僕はココの頭をわしゃわしゃと撫で続ける。


「お兄ちゃん...本当にボク、こんな感じでお兄ちゃんに接してもいいのかな?

主従関係の誓いを立てているのに、本当にこれでいいのかな?」


「勿論、これでいいに決まっているよ!大体さ、主人の僕がそれでいいって、

言っているのに、一体どこの誰がそれを駄目だって言う権利があるんだよ...そうだろ?」


ココの目線に自分の目線を合わせると、僕は自分の思いをココへ熱く語って聞かせる。


「そっか...じゃあ、ボク...こんな感じでお兄ちゃんに接してもいいんだね!」


「当たり前だ!ハッキリ言って、ココにはお兄ちゃんって呼んで欲しい!」


うん。小難しい事を色々と言ったけど、本音はこれです!


僕には妹がいるのだが、あいつから一度もお兄ちゃんとか、お兄さんとか

言って貰えなかった!なので、お兄ちゃん...ハァ、いい響きだ!


「うん...わかった!ボクもお兄ちゃんって呼びたい!だから、これからもずっと

お兄ちゃんって呼んじゃうね!」


はい...ずっと呼んでね!


「うむ...ココのお日様の様な笑顔を何とか確保した所で...そろそろマジで

クエストを再開しないと、日が暮れちゃうな...」


「お~い、シュン~!どこにいるのぉ~!大丈夫だったら、返事をしてよ~!」


蒼井がいつまで経っても帰って来ないので、心配になったアミューが大きな声を

張り上げて、懸命に蒼井の事を探している。


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