表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
441/481

441話・エルフ族の少女と合流


こ、これは吸収の盾?


「なるほど!こいつを使って、あのドラゴンブレスを吸収するんだな!」


僕はナヒの考えを瞬時に理解すると、目の前に現れた吸収の盾を右手に

パッと掴む。


「ギャオオオオ―――――ンッ!」


「吐かせるかぁぁっ!行けぇぇ、吸収の盾ぇぇぇ!あいつのブレスを

吸収し、まとめて返せぇぇぇっ!」


僕はそう叫ぶと、右手に掴んだ吸収の盾をドラゴンの口前に勢いを

つけて思いっきり投げつけた!


「―――ッ!!?」


すると、蒼井の投げつけた吸収の盾が、ドラゴンの吐き出すブレスを

ドンドン吸い込んでいく!


そして吸収の盾がドラゴンのブレスを全て吸い尽くした次の瞬間、

吸い込んだブレスを全部ドラゴンへと返す!


「グギャァァアァァァァァァァァァッ!!!」


自分のブレスを返され、その身を焼かれるドラゴンが、空気を切り裂く

叫声の断末魔を辺り一面に響かせると、エルフ族の少女が立っている

少し前の地面へと大きな音を上げて崩れ落ちていく。


「よっしゃぁ!何とか間に合ったようだなっ!」


僕は地面に崩れ落ちたドラゴンが動いてないのを確認すると、右の拳を

天に力強く突き上げ、勝利のポーズを取った。


「え!?こ......これは...なに?い、一体、何が起こったっていうの?」


ドラゴンがいきなりやられた事に驚いて、地面に足を崩してペタンと

座っているエルフ族の少女の元に、


「そこのキミ。大丈夫かい?ケガはしていないかい?」


「えっ!?」


空から地面に降り立った蒼井が、エルフ族の少女の安否を確認する為、

ゆっくりと近づいて行く。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「そ、そうだったんですか......。い、今の攻撃は貴方が......」


「まぁね。でもさ、キミみたいな少女がドラゴンをひとりで相手に

しようだなんて...いくらなんでも無謀も大概だと思うぞ?」


「うう...ゴメンなさい。でも、みんなを無事に逃がしたかったら...うう」


蒼井が真面目な表情と口調で軽い説教すると、目の前のエルフ族の少女は

涙目に変わり、頭を垂れてシュンとしてしまう。


「そっか。やっぱり、他のみんなを逃がす為の行動だったんだね?」


「あの子達は...わ、私が守らなきゃいけないと思って......」


「あの子達を守らなきゃ......か。まぁ正直、僕も仲間を逃がす為なら、

キミと同じ行動を取ったと思うから。だから、この話と反省はそこまでと

しておこうか!」


腕に抱きかかえている僕の大事な仲間...ココの頭をソッと撫でながら、

エルフの少女にニコリと微笑む。


「じゃあ、ココ。早速でわるいけど、この子の奴隷化を解除してあげてよ!」


「うん。分かった、お兄ちゃん。よいっしょっと!」


蒼井の言葉にココが笑顔で返事を返すと、蒼井から離れて地面に足をつける。


「え?ど、奴隷の解除...今、奴隷の解除とか言いませんでした?」


「うん。正確にいうと、奴隷化の上書きなんだけどね!」


ココは奴隷の上書きの説明を、ハテナ顔をしているエルフ族の少女へと詳しく

していく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ