表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
254/481

254話・羨ましい蒼井


「そうそう、カフェって言ったら~エルフだけで経営しているカフェが

あってさ~達也はそこに入り浸りなのよね~♪」


「なっ!?何でお前がそれを知っているんだっ!?」


磯下は誰にも見つからない様に、こっそり忍んで通っていた筈なのに、

何故バレたんだと、顔中に大量の冷や汗を掻いている。


「エルフのカフェ!?そ、そこはボインさんがいっぱいのカフェなのかい、

磯下君!?」


「ふ......」


緑川にバレていて動揺を見せるものの、蒼井の問いに、当然だと言わん

ばかりの静かなサムズアップで答える。


「マ、マジか!?」


く、くそ...ランスロッドがそんな桃源郷だったとは...不覚だ!


やはり僕も一緒に召喚されておくべきだった!



僕は無念とばかりに地面に両膝と両手を突いて、頭を思いっきり下げて

項垂れる。


「ちょっと...シュン様。エルフはここにもいるんですけど...私じゃ...

駄目...なんですか?」


蒼井の二の腕にギュウッと抱きついたルビが、ウルウルな瞳をして、

そう訴えてくる。


「はひぃぃぃ!?そ、そんな事はないです!?エルフはルビさんだけが

いれば、充分に事足りていますから!」


更に上目遣いで僕をジィィーッと見てくるルビさんを見て、心臓ドキドキな僕は、

もうエルフカフェなんてどうでもいいと思ってしまう。


「本当ですか!嬉しいです、シュン様♪」


おお、おおお!腕に...腕に至極究極な感触がぁぁぁぁっ!!?


感極まったルビさんが、更に僕の二の腕に胸をグイグイと押し付けてくるので、

僕は二の腕に全神経を集中させて、その感触を楽しむのだった。



「ゴフォン!ルビさん...いい加減、シュンから離れてくれませんかね?」


「もう!アミューさんのいけずぅ!」


イチャイチャしている蒼井とルビに、アミューが強い咳払いをして

そのイチャイチャをとめると、二人の事を強引に引き剥がす。


「はは...な、何か思いっきり話題がずれてしまったみたいだね...」


「ったく...達也の余計なひと言のせいだからね~!」


緑川がプンプンと磯下へ膨れっ面で激おこしている。


「じゃさ、こういうのはどうだろ、蒼井!このまま別れるのは寂しいからよ、

この途中にザッカって町があったじゃん、その町まで一緒に冒険して、

それから解散って言うのはどうだ?」


「う~ん、そう...だね。僕達もその町には寄る予定だったし、アミュー達が

それでいいなら、僕は構わないよ!」


「私もそれで別に構わないわよ。私はシュンの行く所について行くだけさから♪」


「私もアミューさんと同じく、シュン様の行く場所が私のいる場所です!」


「ボクもそうだよ、だってボクお兄ちゃんは主従関係なんだから!」


アミュー、ルビ、ココの三人は、笑顔で迷わず蒼井の言葉に賛同するのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ