241話・二の腕にギュッ!
「え...その後ですか?それはですね...あの朝、私がシュン様の部屋のドアを
開けると、そこで......もがが、もが!?」
「なな、何でもないよ!うん、ちょっとしたトラブルがあっただけ!あはは...」
マーガレットさんと緑川さんの問いかけに、ルビさんがあの朝の事を暴露しそうに
なった瞬間、僕は慌ててルビさんの口を両手で覆い隠す。
「ちょ、ルビさん!僕のクラスメイトに何を話そうとしているんですかっ!」
「だってマーガレットさんと緑川さんが、あの出来事をお聞きになられたい
ご様子でしたので、つい...」
蒼井の激おこな喫驚に、ルビが動揺を見せながら言い訳を述べてくる。
「例え、聞きたそうにしていても、人のプライベートは勝手に話しちゃ駄目です!」
「は、はい...すいません、シュン様...」
「マーガレットさん達も人のプライベートにあんまり干渉しないで下さいね!」
ルビさんを注意した後、マーガレットさん達にも、軽くその事を注意しておく。
「ブーブー。別によかじゃなかね、そげなくらいの談笑をしたって!全く、
蒼井っちは寛大な心のなか、小さか男タイネ!」
「ブゥゥ~そうだよ~そうだよ~!それくらい教えてやんよって、熱い男気を~
見せてほしかったな~!」
マーガレットと緑川が理不尽な無茶苦茶を言って、蒼井にブーイングしてくる。
「さて...お二人さん。女子談笑はそこまでで、おしまいにしてもらうおうか!」
「そして次はオイラ達、男子談笑の始まりでゲスよ~っ!」
「へ...い、磯下君に亀男君!?」
磯下君と亀男君の二人が叫声を荒らげると、マーガレットさん達から僕を
かっさらい、その場から少し離れた場所へ脱兎の如く駆けて行く。
「コホン!さぁて..蒼井さん。早速お聞きしたいんですが、さっき話にあがった
お前の仲間のアミューって子...。そ、その子も、その...ルビお姉さんみたいに
物凄く、ボインでタユン&キュッでボンなボディをしているのか?」
磯下が咳払いをした後、その瞳をキラキラさせ、アミュー情報を蒼井に
聞いてくる。
「アミューが?う~ん、そうだね..。僕の二の腕にくっついてきた感覚では
普通よりは結構上の方だと思うよ?」
僕は今も僅かに残っているあのやっこい感触を思い出しながら、磯下君に
その時の情報を教えてあげる。
「に、二の腕に...く、くっついてきた感触...だと!?」
「あ、言っておきますが、シュン様にくっついたのはアミューさんだけでは
ありませんからね。私も一応、シュン様の腕にギュッてしましたからっ!」
アミューだけが蒼井とイチャイチヤしていると思われるのが嫌だったのか、
ルビが自分もギュッとしましたアピールをしてくる。




