表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
154/481

154話・納得いかないココ


「こ、恋人!?わ、私とシュンが恋人...!」


宿屋の女主人から発された恋人発言に、アミューが顔中を真っ赤に

染め上げて、身体を悶える様にクネクネさせて喜びを露にしている。


「むむむ...今の発言、ちょっと待ったぁぁぁ―――っ!」


アミューが蒼井の恋人と言われている事にココが納得いかないと

言わんばかりに、右手をビシッと天へ突き出して挙手をする。


「ん...なんだい、獣人のお嬢ちゃん?そんな必死な顔をして?」


「お、お兄ちゃんの恋人はボクですよ!ボク!そこを間違えないで

下さいっ!」


「お嬢ちゃんが...この少年の恋人...ねぇ?」


「な、なんですか、その憐憫なモノでも見るような表情は!?」


同情いっぱいの表情をこぼし、ココを見てくる宿屋の女主人に対し、

ココがムッとしたジト目で返す。


「いや...そう言う発言は......もうちょっと色々と大きくなってから

言おうね、お嬢ちゃん♪」


「はにゃ!?うにゃ!?」


宿屋の女主人が、ココの後ろに回ってニヤリと口角をあげると、お尻や

胸を触ってくる。


「うう...失礼な人ですね!いいじゃないですか、こんななりのボクが

恋や愛だと言ってもっ!」


役不足と言ってくる宿屋の女主人に、ココが耳や尻尾をピンッと立てると、

頬を膨らませて憤怒する。


「はは...ゴメンね、獣人ちゃん。そこのポニーテールお姉ちゃんの事でも

わかるように、うちのイアナお姉ちゃんって恋愛関連がからっきしでさ、

だから、あんまり気を悪くしないであげて!」


プンプン怒っているココに対し、キッシュが宿屋の女主人...イアナの事で、

頭をペコペコと下げて謝ってくる。


「わ、悪かったわね...恋愛経験が乏しくて...。それに私がモテないのは

男の方が悪いのよ、男が!大体、あの時だって男の癖にさ......」


「あ...ネガティブモードに入った...」


キッシュに恋愛不足と言われて、イアナがその事で何かを思い出したのか、

顔色が暗くなり、聞こえないくらいのか細い声でブツブツと呟いている。


「ささ...こんなお馬鹿な人は放っておいて、お姉ちゃん達はどんな感じで

お泊まりになられるんですか?」


頭を垂れて未だにブツブツと呟いているイアナを無視して、キッシュが

宿屋の商売の方を始める。


「別々にお泊まりですか?あ...聞くだけ野暮でしたね!勿論、三人とも

一緒にお泊まりに決まってますよね♪」


「三人とも...」


「い、一緒にですか...!?」


ニヤニヤと言った表情を浮かべるキッシュがそう述べると、ココとアミューが

目を見開いて喫驚している。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ