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13話・ギルドへ向かう


「あ...そう言えば、門番からギルドの場所を聞くの忘れてた...」


まあいいか...そこら辺をブラブラしてれば、その内に見つかるだろう。

それにしてもここ、めっちゃ大きい町だよな~!


見渡すかぎり見えてくる様々な建物や売店、そして賑やかな声を出している

沢山の人達...。


あの屋台の食べ物、うまそうだな...グウ...ギュルルゥ...。


あ...お腹が鳴ってる...。今、気づいたけど...メイーナに召喚されてから

何も食べてなかったな...何か買いたいがお金もない...。


心配で僕にこれだけアイテムを持たせたっていうのに、食べ物関連の

アイテムが一個も入っていないし、お金も一銭もないとは...。


恐らくメイーナ...女神って、別に食べ物を食べなくても多分死なないし、

お金を使うって概念がない種族だから、入れ忘れたんだろうなぁ...。


このアホみたいにあるメイーナ特製アイテムが売れればいいのに、

メイーナいわく、このアイテムたちは僕以外には使えないそうだ。

なので、一般人には全く価値がないので売れませんとか言ってたっけ...。


でもさっきの女騎士の様に僕が使用して相手に使うと、効果を相手にも

与える事はできるらしい...。


まあ...実際は裸一貫でこの世界に来る予定だったんだし...メイーナに文句を

言うのは、お門違いか...。


とにかく早くギルドを見つけてギフトの判明をし、冒険者登録してお金を

稼がないと飢え死にしてしまう...。


それまではポーションや薬草で、飢えを凌ぐしかないな...。


グウ...グウウウ...ググゥゥ...


「ハア...それにしても、腹の虫が激しく鳴り響いてるなぁ...」


「なんだい?さっきからグーグー変な音がすると思ったら、

あんたの腹の音だったのかい?」


僕の腹の鳴る音に気づいた屋台のおばちゃん...いや、よく見ると

お姉さんか...?気っ風の良いしゃべり方だったから、おばちゃんと

思っちゃったよ...。本当、声に出して呼ばなくて良かった...。


「どうだい?腹が減っているなら、この焼き鳥を食べていかないかい?」


そう言うとお姉さんが、僕の目の前に一本の焼き鳥を突き出して

見せてくる。


「はは...食べたいのは山々なんですが、あいにくと先立つモノが

ありませんので...すいません...」


「何を言っているんだい、あげるって言ってるんだよ!」


「マジっすか!ありがとうございます!頂かせてもらいますっ!」


僕はお姉さんにお礼を述べると同時に焼き鳥を素早く奪い取り、

一気に口へと放り込む様にムシャムシャと食べる。


「ははは!ここは躊躇しながら頂くって言うのが普通なのに率直で

素直な子だね、あんたってさ...。でも嫌いじゃないよ、そう言うタイプ♪」


お姉さんは好意を含んだ苦笑を浮かべ、僕に軽いウインクをしてくる。


あ...今のウインク可愛い...豪快なお姉さんだから、可愛い仕草をすると

何倍も可愛く見えるなぁ。


ハア...それにしても、この焼き鳥うまいっ!


「本当にありがと...モグ...やす...モグ...プッハァ...美味しかった!

ゴチです!感謝です、お姉さん!」


「アハハ!そこまで美味しそうに食べてくれるのなら、あげたかいが

あるってもんだ!」


お姉さんの屈託のない豪快な笑いを見て、しょうがなくあげたんじゃなく、

本当に好意でくれたんだと思うと、感謝の念でいっぱいになる。


焼き鳥を美味しく食べ終わると、もう一度お姉さんに感謝の言葉を述べて

その場を去った。


「あ、あそこに見えるのが、そう...かな?」


僕はさっき屋台のお姉さんから聞いた、看板があると言う場所を発見して、

早足で移動する。


「お、これが案内看板か!」


発見した案内看板に目をやり、書いてある内容の地図をじっくりと見ると、

ここから東の方にギルドがあるのがわかった。


「ここから東へ真っ直ぐか...」


僕は案内看板の指示通り、東へと歩いて行く。

そして、しばらく歩いていると目の前に大きな建物が見えてきた。


「あ...あれがギルドの建物なのかな?」


そう思いながら、更に歩き続けるとその建物の前へと辿り着く。


「どこかに...お!あった、あった!え~と、冒険者ギルド・カトン支部と

書いてある...。うん、ここで間違いないみたいだ♪」


そこがギルドだとわかると、僕は早速ギルドの中へ入るべく足を動かした...。



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