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106話・ファングの作戦


「く...いきなり私を攻撃した今の技は、一体何なんですか!

早いって、LVじゃなかったですよ!?」


未だに焦りを隠せないファングが、喫驚する姿を見せる。


「いきなりの攻撃って...それはこっちのセリフだよ!」


しかし、今のさっきのじいさんの会話のどこに殺意があったんだ...!?


「だ、黙っていないで答えなさい!い、今の白い雷は一体、なんな――

――チィィッ!?またですかぁぁぁ―――っ!!」


『吹っ飛ばしなさい!暴風塹波ァァァ――――ッ!!』


ファングが慌てるも暗殺者の感を働かせ、ギフト技の名を叫ぶと

大きな暴風が巻き起こり、その暴風に自分自身を巻き込ませる!


「う...ぐぐぅ......グハァァッ!?」


そして暴風の反動を利用して、ファングが自分の身体をその場から

遠くへと吹っ飛ばした!


「ハァ...ハァ...ハァ...本当に何なんですか、この白い雷はっ!」


二度もジャッジメント・サンダーから命からがら逃げ出せしたファングが、

ゼーゼーと肩で息をしながら、蒼井へ理不尽な文句を吐いてくる。


「それは、こっちが聞きたい事だよ!なんでそんな普通の言葉使いで

殺意を出せるんだよっ!」


理不尽を吐いてくるファングに対し、僕は目を丸くしながら文句をこぼす。


「殺意...?」


もしや、この白い雷は殺意に反応する...?


「くくく...なら、試してみますか......!」


不敵な笑いを浮かべて何かの策を練ったファングが、持っていた

マジックバックの中から、新たな剣を取り出した。


「では...いきますよ、少年!デヤァァァ――――ッ!!」


剣をグッと握って身構えた瞬間、ファングが大地を蹴りあげ蒼井へ

突撃してくる!


「うわ!は、早いっ!?」


『鉱石防御発動......オーア・デェフィンスッ!!』


「な、何ですと!?」


剣を振り上げて斬りかかった刹那の時、金剛石とは違う自動防御が

発動してファングの剣撃を防御する!


「チッ!狙いは良かったのですが、まさか別の防御魔法を発動させるとは

やりますね、少年」


「あ、危ねぇ...。しかし今の攻撃、殺意も敵意もなかったとは思えないのに

金剛石の腕輪が発動しなかったな...」


それじゃ何、殺意も敵意もなしに今の攻撃ができるっていうの、あのじいさん!?

イヤ...違う、今のじいさんの攻撃...確かに俺を殺る気迫の剣撃だった...。


その証拠に、さっきから冷や汗が止まらないからな...。


僕はあのじいさんの眼光鋭い目線と、先程の鋭い剣撃を目の当たりにして、

背筋がゾクッと凍る様な感覚にその身体を震わせ、額からは冷や汗が

どんどん流れ落ちていくのだった...。


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