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五君子戦3

インフルエンザな気がする…やばみ…キャラ沢山いるけどなんだかんだモブだから覚えなくても大丈夫です



すうぅぅぅと大きく瑪瑙(めのう)が息を吸い込む


「澪!音の影響を!」


「もうやってますって!」


マグマに阻まれ攻めることができないというのにその向こうで音の砲撃が準備されていた。

ジンたちは全員耳を抑え爆音に備える、それに対して黒曜が出した石のナイフを鷹の獣人である雲母が上空から飛ばしてくる。


手をどける事が出来ないため鎧をまとった霧島とストックした斬撃で弾けるジンが他のメンバーの前に立ち全てを受ける、瑪瑙もその状況を維持するために頑張っていきを止めるが限界がくる、そして音の砲撃が放たれた。


DAAAAAAAAAAA!!!!!!


指向性を持たせた爆音が襲いかかり澪の魔法と手で耳を塞いだ事で軽減しているはずなのになお動きを止めざるを得ない。


「だが…それを待っていた」


全力で澪が防御に力を回していれば手で耳を覆う事なく耐えれていたはずだ、それをしなかった理由がある、そしてその理由を証明する一手を打つためにジンは距離を調節していた。


瑪瑙との距離を、この一手のために用意したストックを使う、5m感覚で五種類用意していたうちの一つ、小さな小さな爆発の魔法。

しかし澪によって肉体への負荷を高められた状態で音の砲撃を行っていた瑪瑙にとって口内(こうない)で爆発したそれは致命的だった。


「ふんぎゃ!」


ストックしている残りの爆発魔法を消す、使い道が限定されているくせに容量を取られると面倒だからだ。瑪瑙は今の爆発で戦闘不能、石英チームの目を殺した。マグマによる鉄壁の防御があっても瑪瑙がいなければ外の様子がわからないため必ず隙を作らねばならなくなったはずだ。


このまま少しずつ追い詰めていく、そう決めたところでジンチームの足下がおかしい事に全員が気づく、しかし気づくことと反応できることは別だ。


このままでは全滅すると考えた澪は仲間の強化に全ての魔力を使う事にする、全ての魔力を一度に使い切るには魔力の通り道である魔力経はあまりに細くそんな事をすれば血を吹き出すのはわかっている…しかし今は幻想世界によりダメージは精神のみ、ならばやってやろうと意を決する。


『皆に熱と圧力への耐性を』


「あとは任せました!」


痛みをこらえ最後に叫んだ声をかき消すようにマグマが噴き上がり彼らを包んだ。


マグマとは高熱により溶けた鉱石などであるためそれが勢いよく噴き出せば当然ジン達にかかる力も凄まじいものとなる、はずだが澪により彼らは守られた。本来なら他チームとの戦いもあるためきちんと配分されていた魔力を使い切ったのだ、その効果は凄まじい。

それを無駄にはしないと効果のある内に接近する、彼らはマグマでは止められない。


「うおおおおおお!!」


叫ぶジンは真っ直ぐに石英の元へ駆ける!しかしここで簡単に石英を落とさせるほど彼のチームも情けなくはない。


ガキィン!


圧力にも熱にも強いならば斬撃を、黒曜石で作られたロングソードを持つ鷹の獣人、雲母とそのロングソードを作り出した本人、自身はショートソードを持つ黒曜がジンを阻む。

彼らの剣の扱いはジンに比べれば稚拙(ちせつ)ではあるが悪くはない、それがリートの魔法により加速しているためジンを抑え込める、同時に他の3人相手にも足元から生える石槍をけしかけながら戦う黒曜は消耗が早い、魔力の使いすぎだ。


だがそれは決して無駄ではない、リートが得意ではなくとも使える氷魔法でさらに動きを制限しながら攻撃するからだ。

頭上からは氷、足元からは石、それぞれの槍に襲われながらジン以外の3人は着実に追い詰められていく、ジンもその対処にストックをどんどん削られる上に雲母と黒曜の2人を相手にしているため攻めきれない、それでも圧倒しているのは流石という他ない。


均衡(きんこう)が崩れたのは黒曜に対してまともに一撃が入った時、彼が体制を大きく崩した瞬間ジンは強行突破を行い雲母と黒曜が取り残される、ミスを取り返そうと振り向いてしまった黒曜に向けてジンのチーム、白鶴が氷の槍を受けながらもショットガンを放った。


白鶴、黒曜の2人が同時にリタイアする、リキュールと霧島を抑える事に専念する事にした雲母がロングソードを再度構える、澪の魔法が残っている間は何が何でも石英を守ろうとリートがジンに立ちはだかるがたやすく斬られリタイアする、そして彼の剣はそのまま石英の胸を刺す、


その体から赤い液体が噴出する…血ではない…マグマだ。


「ダミー!」


先程からずっと何一つ動きを見せていなかった石英は…霧島の後ろに出現する。


「熱系統と幻覚ってのは相性がそこそこいいんだよ」


そう言って霧島に自身のダミーを作った時と同じ、固めたマグマ…つまりは岩石の剣を鎧の隙間から突き刺した。


誰もが目を奪われる接戦、しかし位置関係と力のせいで元々回復役兼索敵役であるリキュールは石英に、獣人で力が強いとはいえジンには実力で劣る上に既に満身創痍な雲母、このままでは最後に残るのは消耗した石英とジンのみ…戦いは大いに楽しめるだろうがいつも通りでしかない…となれば


「「一時休戦…だな」」


戦うのは最後、優勝を争おうと、その為にまずは他のチームの排除に当たろうと彼らは手を組んだ。


生物を探知する事と治療できるリキュール、獣人としての力と鷹であるため索敵能力の高い雲母、攻防一体のマグマ使い石英、攻撃特化万能剣士ジン、即席チームが完成した。



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