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五君子戦1

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@hiyokurenrisks


感想ブクマもらえると嬉しいです


今日は他の人に需要あるかわかりませんが僕が自分で欲しいのでバレンタイン番外編を夜あたりに投稿する予定です



無人世界崖側にて遮蔽物もなく互いを目視できる位置に転移させられたチームが2つ


ゼロ・リフレクトのチームと摩耶樫 紫陽花のチームだ。

灰色の髪を適当に跳ねさせた鋭い眼光の男、ゼロと長い紫の三つ編みおさげの柔らかい印象の女、紫陽花は互いに笑う。


一方は獰猛(どうもう)に、もう一方は柔和(にゅうわ)に…


そして2人の間に火花が…散らなかった。


「俺の目的は舐めた口ききやがったルイスとか言う奴とレント・シャルカンだ」


「私の目的は矜持さんです」


そう、ちょっとした願いをきいてもらえる権利によって2人の利害は完全に一致していた、つまり開戦前から組んでいた2人が揃っていたのである。


「矜持さんのいる方角はあちらですので向かいましょう、さあ早く、ささ」


待ちきれないという風に柔らかな物腰ながらもズイズイとゼロに対して距離を詰めてどこまでもにこやかに紫陽花は笑う、彼女はゼロと違い矜持相手なら勝っても負けても実質勝利であるのでとにかく会いたいという気持ちが先行していた。


しかし10人の大所帯となれば森を進むのに時間がかかる、そしてそれがかかればかかるほど罠はより卑劣に、より苛烈になっていく。



「クリスー、矜持ー、この辺の整地おねがーい!」


エリアスの掛け声で矜持が辺り一帯の空気を安定させ振動を伝えないように…つまり消音を行い、クリスは丁寧に木々を爆破撤去していく。

そしてできた空き地にルイスが大量の水をばら撒き最後にエリアスがわからないように土でカモフラージュをする。


罠を張りに張ったあと最後に作ったのは底なし沼、自分達が全力を出せるように作った決戦フィールドに見せかけた罠だ。


ただこれで終わりではない、近くに等身大の石像を作り肌と髪の着色をしてから今着ている制服の上着を脱いで着せる、彼らの狙いは足止めすること…ならばトドメを刺す用の罠も用意するわけで…


「さあさあ!私たちの所まではまだほかのチームは来なさそうだし仕上げの罠作りに行こー!」


自身が活躍しているからか楽しそうにエリアスがサイドテールにした金髪を揺らして声を上げる。


「「「おー!」」」


だんだんと軽いノリで罠にかかる誰かの想像までして楽しくなってきてルイスまでもが掛け声を出すほどに…しかし出番の無いレントだけはそれを寂しそうに眺めていた、そして彼らの罠は明るい空気と裏腹にそれだけで相手を倒すつもりの本気の罠。


戦わずして勝つ事を最大の目標に掲げているほどに。


「俺の出番…まだかなぁ…」


レントは一人遠い目をする…



まだ準備段階、展開的に大きな進展は無くとも既に比連校の方ではどこが凄いや誰のチームが勝つのかの話題になっていた。


まずどのチームにも何かしらの方法で敵の位置を探ることができること、次に留まるか動くかの判断の話だがジン・トニックと石英 透のチームは正面戦闘を好むため岩山への移動は妥当ではあるが石英側に有利な条件となっている、一方でジンの側も抵抗を少なくして息切れしないように酸素を供給しているため体力の消費はしていないため接近時の動き次第で何か起こるかもしれないため、暫定的にジンがマイナスに。


レント率いる一年生チームはリーダーであるレントがジンと石英にはおそらく敵わないため(から)め手を取った点は評価されている、しかし相手が悪い、森の中で待つことによって紫陽花という搦め手のスペシャリストが最大限力を発揮する状況になり、遮蔽物が多いので射線は限られるが逆に身を隠しやすいゼロを倒すことができるかというのも争点となる。


罠によって紫陽花とゼロのチームをどれだけ削れるかによって今後の展開が変わる。


現時点で有利不利をつけるとしたら明確に不利な選択をしているのはジン・トニックのみ…かと思われた…



ドサリ…と男が倒れる、その仲間も立て続けに4人地に伏せる。


どういうことだ


その言葉すら出せないで倒れた男、ゼロは目の前でふわりと花が咲くように笑う紫陽花を睨む


「お疲れ様です〜、皆さんは私の毒でもうあと数十秒で死んでしまい…精神ダメージだけですので気絶してしまいます」


目的が同じなのでは無かったのか、なぜそんな事をするのかという疑問がゼロに残るが声に出せない。


「なぜと思ってるはずでしょうので答えておくと私は矜持さんが好きです(・・・・・・・・)、そして開戦前に矜持さんから同盟を持ちかけられていたんです」


あまりにもわかりやすい理屈、なぜその可能性を疑わなかったのか悔しがりながらゼロは気絶する。


それを見届けてから紫陽花は狼煙(のろし)をあげて矜持に合図をとばす、罠を仕掛ける可能性が高いため道案内を矜持が買って出るための合図だ。


矜持側のリスクは1人で案内をするため襲われてしまえばそれでリタイアが決まること、もっともそれをしてしまえば罠の中に飛び込む事になるので紫陽花はそんな事をしないが。


五君子戦は最初から『如何にして石英又はジンの戦闘力おばけを戦わせずに倒すか』という物になっていて非情な話だが協調性も能力も足りていないゼロはその中に参加する事さえできなかった。


紫陽花が離れた後、半径100mに人が居なくなり戦闘中でもないため影響はないと判断された教師により回収され正式にゼロ・リフレクト率いるチーム5人


リタイア



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