五君子戦のルール(偽)
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@hiyokurenrisks
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レントが前にルイスに対して切った啖呵を今度はルイスを守るために切った。
短期間ながらも一緒に鍛えた間柄であるため仲間意識が芽生えたのも当然だしいい事だとも思う、だが
「お前はなんで学ばないんだ…」
「こんな事したら私たちが最初っから狙われるってわからなかったの!?」
優勝すると宣言したので最悪の場合ほかの全チームから最初に狙い撃ち、良くてもレントが思いっきり喧嘩を売ったゼロ・リフレクトのいるチームと正面からぶつかって消耗したところへ他のチームが介入という形になるだろう。
「俺だって何も学んでない訳じゃねーよ…勢いで喧嘩売っても割となんとかなるってちゃんと学んだ!」
清々しい程にアホだがここまで来るといっそ清々しい。
「た…たしかに今回は何も賭けてませんよね…」
クリスの言う通り今回は何も賭けていないから最悪負けたとしても明確なダメージはない。
なんて甘い考えは即座に叩き潰されてしまう、通知がきて絶望的な文言の書かれたトーク画面をみんなが見る。ちなみに今現在俺たちはルイスが無言を貫いているが彼の家にいる、そしてトークに送られてきた画像の送り主はシスカ
学校新聞の速報が既に表示されていた、そこには新たな変則ルールがある。
敵を倒す事を落とすと表現するのだが落とされた人は落とした人の要望をきくとかいうとんでもルールができていた。もちろん新聞部の独断…かと思いきやレントと喧嘩をしたゼロ・リフレクトのチームが賛成し、俺たちのチームは逃げる訳がないとされ、紫陽花さんが乗っかりそれをきっかけ他の2チームも面白そうだからと乗ったらしい…
もともと実力の高い生徒たちが参加する以上ライバル関係なども多いため簡単に受け入れられてしまったらしい、何より紫陽花さんの衝撃発言が決め手だったと言う。
「この勝負で落として…デートにお誘いしたい方がいます…」
直接付き合うなどの相手を無視した行為の禁止がボーダーとして引いた上に面白そうだと乗りやすい空気を作った、策士だ。
そしてその相手についてもきっちりと答えていた
うん、まああれだよね。士道矜持と…
誰が声をかけるか悩んでいたら
「うああああああああ!!!」
突然矜持が叫んだ、顔を手で覆っているが真っ赤になっているのがわかる。ついでにそうなる気持ちもよく分かる、これはとてつもなく恥ずかしい。
「俺こういうのはもっとひっそりと!人前では恥ずかしくてしたくない派なんだぁあああ!」
「あぁ、たしかに矜持とクオリアさんって人前でイチャイチャしてるイメージ無いなー」
エリアスがポケーッとしながら呟いた言葉にクリスも頷く、俺もそう思う。2人の距離感というか空気感は相棒という感じであまりカップルらしく見えないのだがそんな2人の姿は結構好きだったりする。
「いや取り乱しすぎだろう、負けなければいいだけだろうに」
やっと喋り出したルイスだがやっぱりこいつは残念なイケメンだ、矜持の気持ちが全くわかっていない
「なんだ貴様、やれやれという風に首を振りおって」
「ルイス、矜持の気持ち察してやろーぜ、あいつは今告白された事を学校全体に知られたんだぜ…それも金羽に、明日から学校生活がどうなるか…プクク」
「察しているわりに笑っているなんて性格が悪いな」
「あ、2件目がきた」
矜持の苦しむ様子を見て笑っているところへエリアスの言う通り2件目の画像が届いている。
先程の続きだ、
「なんで矜持の事を好きになったのか…えーと、魔法を使う自分を明確なイメージとしてそれを計算して使う自分にとって服装というのは重要だが一般からは外れるもので恥ずかしさもあったのですが、人を救けるためにできる事をしている姿は好ましいと褒められたから…か、完璧に口説いてるなこれ」
「んあああああ!!!」
「レ…レントさん!矜持さんが遠い目をしています!大丈夫ですかレントさん!」
本当にここまで取り乱すのは珍しいくらいに矜持が恥ずかしがっているので珍しいので様子を録画する。
「いえーい矜持、こっち向いてこっち向いてヘイヘーイ」
「ヤメロォ!」
本当に面白いくらい顔を真っ赤にしているから本当にみんなにバレるというのは苦手なんだろう、可哀想になってきた。
「レント、すんごい悪い顔してる…」
「あいつ…あんな顔もできたのか…」
「た…楽しそうです…」
終いには部屋の隅で三角座りをして小さくなった矜持を映したところで録画を止める、これはエレナに見せてやったり自分で見て笑ってやろう。
「レント…許さねぇ…絶対に俺が倒してやる!そんでネルパの時の格好をさせてやるからな!」
「やめろよ!てゆーか俺たちは仲間だろ!?」
「お前を囮に使って勝つ…!そうしたら楽しい楽しいレントの女装タイムだ、なあ!見たいだろエリアス!」
「ええ!是非とも!」
「レントの弱みを握りたくはないか!?ルイス!」
「弱みを握ろうとは思わんが楽しそうではあるな」
「よっしゃー!やってやろうぜ!こんなルールになった原因のレント絶対に許さねー!」
恥ずかしすぎて顔が真っ赤のまま変なテンションに振り切れた矜持が先導する、おそらく簡単には乗らないだろうと問いかけられなかったクリスだが密かにおー!っと乗り気になっているのが俺からは見えた。