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予想外の受難

ツイッター

@hiyokurenrisks


活動報告のリクエストからブクマ感想まで色々と貰えると嬉しいでーす



人通りの少ない路地裏、夢に落ちてワイヤーに縛られた人たちが並ぶ横にて女は興奮冷めやらぬという風に瞳孔をハートにして熱く男に迫り、男は冷静だがたった今救けた彼女は混乱状態で強い拒絶をすれば傷つくかもしれないと離れて欲しいがあまり強く言えないでいた。


「あの…とりあえず比連の方へ連絡させてもらいたんですが…この人たちの護送の事もあるので」


起きてしまってこいつらが騒げばうるさいしめんどくさそうだと思いながら頼む矜持の顔をみて魔女風の女がキョトンとする。


「え?あなた様は比連からの要請で駆けつけてくれたのではないのですか?」


「通りすがりというか…人通りの少ないところを自主的にパトロールしていたというか…すいませんでした。それから比連職員の方だったんですね、服装が珍しいのでわかりませんでした」


目の前の魔女風の人はしっかりと結界を張っていた、あれがどのくらいの時間保つのかはそこらに転がっている集団の強さが瞬殺したため未知数であるのでわからないが少なくとも彼女は勝算を自分で作っていたのに矜持が水を差した事になり少々気まずい、だがこれで彼女の身元がはっきりした。


「自主的にパトロール…だからわざわざ結界を…でも一銭にもならないのにそんな事をするなんてやっぱり王子様ですのね!

服装に関してはその…魔法を使うのにはイメージが大事だから最も魔法が使えそうな格好にと思って…混戦時の誤射を避けるために白を基調にするのが推奨されているのはわかってるんですけど…魔法の威力が下がるので…」


最後の消え入りそうな言葉は普通ならあまり聞こえないのだろうが矜持には届いてしまう。

本人はそれを恥ずかしがっているようだが理由があって申請が通ったからこそ第三段階として受理されているので別に悪いことはしていない、申請もせずに使える全身鎧だって見た目がどんなものでも許されるのだから責められるなんてことはない。


「そうだったんですね、誰かを守るためのドレスだなんて素敵ですね」


「お…王子様ぁぁあああ!!」


若干予想はしていた、でも誰かを守るための力を得るための精一杯の努力に対して負い目を持つなんてあまりにも酷い話だと思った、だからこの結果は甘んじて受け入れるしかない…クオリアや摂理に比べれば小さいもののたしかに存在する胸部のおもちが押し付けられる。

幸いにも矜持の側はジャケットまで展開されているため感触は抑えられているので大きく取り乱さずには済んでいるがあまり良い状態ではない。


「王子様じゃなくて俺は士道 矜持です。矜持って呼んでください」


「そうでした!自己紹介がまだでしたね…私は摩耶樫(まやかし) 紫陽花(あじさい)です、正確には比連職員ではなく比連校の生徒をしています。まさかこんな形で話題の一年生チームの1人に会えるとは思っていませんでした、五君子戦が楽しみです」


魔女風の彼女…紫陽花さんが両手の指を合わせて上品に笑う、照らしているのはただの街頭だというのにスポットライトであるかのように見え、清楚な笑いを浮かべているというのにどこか怪しい魅力を放っていた。

それもそのはずだ


「期待に添えるかはわかりませんが精一杯戦わせてもらいます」


「ええ、わたしも精一杯頑張らさせていただきます」


彼女も金羽としてチームを率いて出場するのだから。



結局暴力団だった奴らの後始末はいつも通りそういう部署の方に任せたのだが調書などが大変だった。

というのも金羽である紫陽花さんが苦戦したところをなぜ銅羽である俺が助けれたのかという事となぜ紫陽花さんは1人で活動していたのか、比連における行動最小単位は2人だ。

止むを得ず単独行動しなければいけない場合を除きそれが破られることは無い、のだがその答えは簡単で1人が負傷したため逃がす為に別れたらしい。


俺が助けられた理由についても搦め手が得意な紫陽花さんが1人では勝てなかったところへ硬い外皮で生身の攻撃を通しづらかったり理性が無いため夢落ちさせにくいモンスター相手は苦手ながらも武道に関しては高い能力を持ち対人戦には優れている俺なら狭い路地で数の差を無くしてしまえば制圧できたという事で納得してもらった。


紫陽花さんがいる前で本来の階級を見せるわけにもいかなかったため、気絶させるために相手が認識できる速度で斬りつけたのが功を奏した。


いよいよ間近に迫った五君子戦を前に変な因縁を結んでしまった、そのせいで紫陽花さんのチームに狙われるなんて事になってしまったらどうしようかと悩んだがその必要は無かった。


翌日、朝


「でかい口を叩くのも、プライドが高いのもルイスなりに自分を追い込んでるからだ!俺が金羽にふさわしいか確かめたいなら勝手にすればいい!だけどな、俺の仲間を馬鹿にしたんだ、あんたは絶対に倒す!いや、優勝してみせる!この学校は学年がどこだろうと強い奴は強い。それを教えてやるよ『銀の弾丸(シルバーバレット)』さんよぉ」


レントが思いっきり宣戦布告して優勝するとまで言い切ったからだ。

入学前から比連で働いて銀羽まで登りつめていたがそこから伸び悩んで銀羽のままの4年の先輩


ゼロ・リフレクトに対して彼の嫌う二つ名を使い堂々と


たまたまか狙ってかは知らないがこの前ルイスに言った言葉と同じ事を、今度はルイスを守るために言い放った

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