よくない話題
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@hiyokurenrisks
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その日、比連校が休みな上に誰も仕事に出ていないという事で翼階級比連校所属三人娘、『シャークバイト』のメリル『KOO』のリーファ『ラフメイカー』のクオリアは3人で出かけていた。
「ほんっとに兄貴2人とも馬鹿だとあたしばっかり苦労してて嫌になる!」
「気持ちは痛いほどわかります、あの弟弟子も酷いですが私の師匠も頭が固くて本当に苦労させられました」
話の内容はテンプレの男たちの愚痴、これをテンプレと言って流していいものでは無いのだが…
「クオリアはそういうのないの?」
メリルは自分ばかりが先ほどから愚痴をこぼしていて大変だねだとかそれは酷いとかは言ってくれても自分の愚痴を言わないクオリアの事情が気になった。
「んー、無いわけじゃないんだけど…矜持って使う能力の関係で安心感あるからそれで吊り橋効果がよく効くのよ…それでよく救けた人に好かれるんだけど悪いことをしてる訳じゃないし…それで手を出してるとかでもないから」
「嫉妬なんてクオリアも可愛いところがありますね」
「うんうん、それは確かに不満でも矜持くんは悪くないから言いにくいね、実際被害者からしたら安心感があるっていうのはいい事だし、でもでも…やっぱり配慮がも必要だと思う!」
しっかりと2人の時間も取っているというのは恥ずかしくて言い出せない、収入を気にしなければかなり時間に自由が利くのが比翼の鳥、さらに言えば遊撃を主にしている自分達の仕事であるため本当にちょっとした異世界でそこの鉱石なんかを持ってくるとかの仕事にピクニック感覚で行ったりしている。
「ちゃんとデートとかしてる!?仕事仲間だからってすぐに男扱いして来たりしない!?」
メリルの個人的な悩みが思いっきり出て来てしまっている
「ああ、わかります、異性としての配慮が足りないと感じる時はありますね」
安全面の配慮で固まって寝るなど距離感が近いため日常で配慮が足りなくなるのはよくある事だが…ずっと一緒だったメリルとリーファに比べれば離れていた時間があるため異性として意識されている上に付き合ってるともなればクオリアと矜持はその点問題がなかった。
デート…は仕事ついでの2人の時間がそれにあたるはずだ
「だ、大丈夫よ大丈夫、本当に大して不満が無いから大丈夫」
手を振り否定するクオリアの横でカタカタと震えながらリーファが窓の外を指差していた。
「わ、わー!あれ!あれって!」
2人が指差す方には栗色の髪を肩口まで伸ばしている低身長ながらも朗らかで優しい雰囲気のある美人と楽しそうに歩く矜持の姿だった。
「あー、お姉さんの摂理さんね、ほんと仲良いわよねー」
矜持が戻ってこれてよかったと思いうんうんと首を縦に振る。
ゴシップネタかと思っていた2人は気勢を削がれてしまう。
「まあ、たしかにクオリア美人だし矜持くんも浮気とかしそうにないよね」
「ええ、それこそそんな所があれば不満として出てくるはずですから」
ふつうに全員が合意の上なら二人目の彼女がいてもおかしくないはずだが2人の頭からはそれも抜けているようだ、特にメリルなんかは獣人であるため男女関係なく強い1人に対して複数の異性というのは他に比べて多いはずだというのに
「ねぇ、2人は彼氏とか…」
最後まで言わずに言葉を止める、聞こうとした時の2人のウッと息を無理やり遮られたかのような反応で察してしまった。この前までの自分も似たようなものであったため言えることは無いのだがやはり翼階級にこの年齢でなるとなればそれまでの人生は他の人に比べて自由な時間は少なかったはずであるためその悲しい状態に陥りやすい。
「私だって…私だってさ…優しくてメイド服を何かにつけて着せようとしてこない普通の男の人と仲良くなりたいよ…でも隠し事のことがあるからなかなかそういうの踏み出せなくて…」
「私もそうですね…動物好きの優しそうな方とのんびりとした休日を過ごすという夢があるのですが…やはり隠し事があるというのはそういう事に踏み込みにくいですよね」
自分で話を振っておいてなんだけどこの話題についてこれ以上言及するのはどうあがいても沼にハマるような気がするため慰めの言葉もあまりうまく浮かばない。
「と、とりあえず場所変えない?ここは私が持つから」
「彼氏持ちの余裕…うぅ…」
「次は猫カフェに…猫カフェに行きましょう…」
すぐに空気は持ち直したがあまりこの手の話題に触れるのはやはりあまりいい事にはならないと改めてクオリアは学んだ。
アクセス数の割に感想とかもろもろ少ないのはやっぱり文面からも僕がゴリラだとバレて避けられてるんですかねウホホッ