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ネルパ後日談2

感想とかもらえると嬉しいです



これはなんの悪夢だろうか…突如正体を現した化物たちによって私たちは絶体絶命の危機に陥っていた。


「なんで…なんでこんなことするのよ…私が何をしたっていうのよ!」


時は少し遡り比連校のトレーニングルームにてチーム『スピリッツ』『ラフメイカー』の面々はその密室の機密性を利用して矜持の…そしてクオリアの秘密の開示を行なっていた。


トレーニングルームに椅子など存在しないのでテーブルから椅子まで簡単にだがその場でクオリアが魔法によりこしらえた。


その時点で魔法に対する造詣(ぞうけい)の深さを示したとも言える。


そして…2人が銀翼というエリアス、シスカ、クリスにとってショッキングなニュースが伝えられ…それを全員が飲み込み切る前に化物が姿を現した。


「さて、じゃあ本題に移ろうか…みんなにも恥ずかしい話をしてもらおう」


化物(きょうじ)のその宣言によりまずはエリアスの恥ずかしい秘密が化物(レント)の口から語られた。

ここで冒頭に戻るのであるが…旧『スピリッツ』の時も暴露話はしたはずなのになぜ今更なんて考えは誰も持っていない。なぜなら今回は過去の失敗よりも…恋愛色が濃い暴露なのだから…


「前にぃ、エリアスがどうしたら胸が大きくなるのか聞いてきたことがありましたぁ」


「ちょ…ちょっとシスカ!なんで乗り気なのよ!」


「いっそもう言葉にしてぶっちゃけた方が可能性あるかもぉなんて思ってぇ」


「くぅ…だったら私もバラす!この前シスカが好きな人の汗の匂いで興奮するって言ってた!」


やはり暴露は盛り上がりその中で反撃しようと何度か矜持たちに話題を振るうちに銀翼という立場への畏怖は消え去っていた、最もすでに振り切れていたのか少し変なテンションだった矜持たち4人にそれほど大きなダメージは見受けられなかったが…


唯一何もなかったクリスだが逆に何もなさすぎることに少しダメージを受けていた。




なぜ僕がこんなにも惨めな思いをしなくてはいけないのか…思わず泣きたくなってしまう。


「ご飯だから…仮面つけれないから恥ずかしく無いようにたくさん調べてまともな格好したのに…僕が馬鹿みたいじゃないかぁ〜」


というか若干泣いてしまっている。

声もふにゃふにゃになっていて側から見たら情けない事この上ないだろうがそれも仕方あるまい、僕、浅井ヒカルは初めてできた友人2人と食事を共にするため珍しく比連校の敷地内から出てきていて、周りに奇異の目で見られないために精一杯のオシャレをしてきたのに当の2人は比連の制服なのだ、今日はプライベートな上に学校は休みだというのに…


「ごめん…さっきまで本部で聴取受けてて…無駄に話を引き延ばすから先約があるからって終わらせてきたんだけど…まあほらこうすれば制服感薄いだろ?」


「それにそんなに恥ずかしがらなくても大丈夫よ、ヒカルすごく可愛いんだから」


そう言いながら2人は制服の段階を変えて装いを変える、クオリアはノースリーブになるよう部分展開してどうやったのかタイトスカートのはずの第一段階をスキニーに変えて私服っぽさが出る、矜持の方は上半身は第2段階を中途半端に展開するという操作で黒のズボンに白のシャツと男性の私服によくあるものになる。


2人ともシンプルだが確かな私服感が出ている。


「その…慣れているね…」


「私服を買わずに済むようにたくさん練習したから」


「私もシャツにジーンズとかの本当に適当なのくらいしか持ってないのよね…あとは礼服くらい?」


そうだった、僕が異常な事ばかり気にしていたけどこの2人も十分異常だったんだ…

この2人は素の自分でも受け入れてくれるんだと改めて思う、だから…今日も素の自分で楽しもうと気持ちを入れ替える。


「それで…コホー…どこへ食べに行くんだい…コホー…」


第三段階の白衣と念のため持っていた仮面をかぶって僕は2人に笑いかけた。




「「「ご指導よろしくお願いします!」」」


小さな子ども向けに気軽に武道に触れてもらうのが目的で始めた道場には今日も元気な声が響く。

本気で武道に携わりたい子には他の道場への転向を勧めてきたが最近ではエレナのようにうちのまま本気でやろうとしてくれる子も出てきたし他のところへ向かった子もたまに挨拶に来てくれる。


充実した老後だ、心の憑き物が落ちたようでエレナの動きは澄んでいて今まで以上の速度で強くなっていく。


生憎と彼女一人に目をかける訳にはいかないので私にできることは少ないが彼が来た時が楽しみだ。

それに今のエレナなら大会に出場させてもいいかもしれない、純粋に正しい心で武に向き合い始めたエレナの姿を見ながらそんな事を考えると自然と口元が緩んでいた。



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