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ネルパ後日談


幸福の徒との一件の次の日女学院の理事長と好調であるラッテルとリッテルに一連の真相を伝えた。

サイトそのものもヒカルにより閉鎖されたため学院側からの声明で事態も沈静化するだろう。


ヒナという少女に関しては他の幸福の徒の信徒と同じくセラフェリアへと送られる、新聞部という立場を利用して噂を広めた人物である可能性が高いことと幸福の徒自体の危険度が高いため比連監視下のもとセラフェリアにて生活を送る事になるためクラスや学院の方でクオリアなどの他の面々と同じく実は比連の人間だったという説明で通す事にきまった。

寮生であるため親は少し離れたところに住んでいるらしくそちらには連理の枝の方から人員が送られる事になるだろう。


そうして学院の事件は終わりを告げた…学院の事件は…


せっかくだからとみんな結局気に入っていたラッテルおススメの和食屋にて席に着いた個室ではクオリアが頭を抱えている。


「あー!もう!報告書提出したら確実に呼び出しくらうやつじゃないこれ!」


クオリアからは凄まじい悲壮感が漂っている、矜持は目を逸らしていた。


「矜持、なんで目逸らしてるんだよ」


「いや俺も一緒に呼ばれるし悪いことした訳でもないんだけど…どっちかっていうと俺の方が事件に関わったからクオリアに悪い気がして…」


「あー、わかる…俺も悪いことしたわけではないのにトラブルメーカーってよく言われるしそれほんとよくわかる」


「いえ、レント君は行動にも普通に問題がありましたよ?矜持くんに全く無いかと言われたら答えに困りますが」


「「すいません…」」


レントと矜持が2人揃ってシュン…と落ち込む、しかしすぐにレントは持ち直して話題を変える。


「いやー、でも矜持が銀翼ってエリアスたちに報告するのも大変だなー。特にエリアスなんて自分の父親が銅翼なのものすっげー誇らしげだし喧嘩とかならないかな…」


「それとか簡単には受け入れてもらえなかったりするからもうすこし隠して普通の友達でいたかったんだけどな…」


「レント君が今回の事件の核心に迫った時点で置いていくという選択もできませんでしたしやはりトラブルメーカーですね、まあ知ってなお普通の友達でいるだけの度量も見せてくれましたが」


フッと微笑みながら喋る悠里にクオリアが眼を見張る


「悠里ちゃんのその笑顔にちょっと辛辣ないじり…この数日間でどうやってそんなに親しくなったの!?レントくん!」


クオリアがレントの肩を掴んで前後に強く揺さぶる。


「えっえっ!?わからないですわからないです!てかちょっと怖いっすクオリアさん!」


「だって私にだってあんまり見せてくれないのよ!?もう3年も一緒にいるのに!」


「それは…恥ずかしながらクオリアに少し憧れが入ってしまって…レント君は弟みたいに思ってしまうのでもう馴染んでしまって…」


「これだから無駄に高い階級なんて嫌なのよー!」


クオリアは少し涙目で隣の矜持の胸に顔を預ける。


「ぷっ…クオリアさんも思ってたより可愛いところあるんですね」


その光景を見たレントはクオリアに対する印象がほんの少し変わる、今までは凛とした姿しか見ていなかったが矜持に泣きつき頭を撫でられている姿は少女のようだ。


「だろ?2人の時は割と甘えてきたりもするんだよ」


「矜持もね」


「え、お、ぬぐ、おお」


クオリアは矜持の胸で顔を隠しているが隠す場所のない矜持は真っ赤な顔を晒していた。


「こういうところがあるからやっぱり普通の友達でいれるんですよ、銀翼って聞くと遠い存在みたいですけどこういうところを見るとただのバカップルですし」


「ですね、2人ともいつもしっかりしたところばかりだったっすけどやっぱり同年代っすよ」


「ぬぁあああ、恥ずかしい…」


どうにか逃げたいのに逃げ場がない矜持はただただ顔を真っ赤にする。


「ではレント君の恥ずかしい話もしましょうか、寮で過ごすうちに仲良くなって私のことを姉みたいだと最初に言ってくれたのはレント君なんですよ。

初めての経験だったので私も手探りながら魔法の扱いを教える時に少し優しくするのを意識したり態度に気をつけたらレント君の方も態度が柔らかくなりました。それこそ甘えるかのように」


「ぐぁあああ!死にたくなるんでやめてください!」


「いいじゃないですか、可愛いと思いましたよ‘姉さん’としては、また呼んでくださいよ‘姉さん’と、ね?レント君」


「イィィイイイヤァアァアああ」


トマトくらいに赤く顔を染めたレントは机に突っ伏す。

今度はクオリアと矜持が立ち直った。


「いやいやぁ、いい話のネタができたなレント」


「悠里ちゃんも家族ができて良かったわね、前に弟とか妹がいたら可愛がりたいって言ってたわよね〜、どんな風に可愛がったのか具体的に将来的にしたい事も含めて聞かせてもらえる?」


「エリアスにだけは!エリアスにだけは言わないでくれ!」


「あ、あれは家族がいない私にできるとしたら養子を迎えるという話で年齢的に妹や弟になるってだけの話だったじゃないですか!レント君は歳が近すぎるので大したことは!」


「「まあまあまあまあ、いいからいいから」」


「「なんもよくねー!(何も良くないです!)」」


大赤面大会が開催され何度か攻守が入れ変わったため後には疲れきった四人が残された。


「これは…エリアス達にも話させないとフェアじゃないよな…フハッヒャッハハ」


「そうです、私たちはチームですから」


「俺たちの秘密話す時に一緒に開催だな」


「ええ、わたし達はもう失うものなど無いもの」


「「「「フッフッフ…フヘッヘヘヘ」」」」


暗い笑みを浮かべる四人が三人のターゲットを決めた瞬間だった。



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