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調査3



時刻は夜8時、今日の成果発表の時間だ。


「あさまさまについてはわかったことがある」


レントのその言葉に全員が息を飲む。


「ネットサイトらしくてそこに書き込みしたらいい事がある…って教えてもらった。学校では既に広まりきってるらしくて教えてくれたのはそういうのが嫌なぼっちの子だ」


「まじかレント!それでアクセスの方法はわかったか?」


「あさまさまを浅いに魔法の魔で書いて検索すると出てくるサイトのヘッドアイコンを押せば書き込みページに切り替わる、試してみたけど変な感じと魔法陣かもしれないものがみえたからすぐに閉じた」


変な感じ…の方はともかく魔法陣、クオリアなら何が起こるか分かるだろうが今回はクオリアもレントに対して正体を隠しているしそういう解析は連理の枝に頼まないとできないはずのものだと怪しまれる。

幸いサイトなので連絡さえ取れれば調べてもらえる。


「俺とクオリアの方から比連校の知り合いに解析頼んでおく」


「わかった、頼む。そっちはなにかあったか?」


矜持とクオリアは顔を見合わせ首を振る


「すまん、なんもなかった」


「そうか、じゃあ今日はこれで」


レントがプツリと電話を切る、今日はずっとレントのペースで話が進んでいた。そしてレントは…酷く起こっていた。


きっと気に入らないのだろう、クオリアが言っていた周りを信頼できない空気を作ったサイト…その管理者が、そのせいで1人になっていた子が居たことが。


矜持とクオリアにしてもそうだ。予想以上に早い段階で原因がわかった、あとはそれを治める方法、壊れた関係を戻しながらサイトを閉鎖するとなると全部サイトが悪いことにすればいい。


何をするにもまずサイトの全容を掴まなければならないのでヒカルに電話をかける


「コホー…もしもし、何か用かな」


くぐもった声が電話口から聞こえる


「今日は例のハゲマスクにししまいですか?頼みたい事があるんですけど」


「今日は今…コホー…放送中のライダーの仮面だ…コホー…コホー…で、要件は?」


「ヒカル、ヒーローは好きなの?」


思わず質問を変えてしまった。


「いや、君が好きだと聞いて…コホー…ちょっと一話から見てみたら…コホー…ハマったが知識は薄いぞ」


「いや、俺もシリーズ通して見れたことなんてないから知識はヒカルより薄いと思う…でも、かっこいいよな」


「ああ、昔の話から聞いたように君は…コホー…好きそうだね」


マスクのせいで息はしにくそうだがヒカルもライダーが好きと聞いて少しテンションが上がってくる。


「もしかしてヒカルって変身ベルトつくれるの?」


「矜持、要件忘れちゃダメよ?」


どんどんと要件からかけ離れて行く矜持が心配になりクオリアが声をかける、さすがに本題を忘れてはいないがこの質問は大事なのだ。


「市販の物があるだろう?」


「いや、性能も再現できたり…」


「矜持なら自分の体でできるでしょ!」


そうなのだがやはり炎や雷を自由に使えるのはかっこいいのでそれを貰えたら楽しそうとか思ってしまったのだ、しかしなんならテレビで見るヒーローより矜持の方が強いまであるのでクオリアには今する話じゃないと怒られるだろう。


「クオリアが怒ってるってことは…コホー…要件はべつにだろ?」


「ああ、解析してほしいのがあってさ浅いに魔法の魔で浅魔さまって検索して出てきたサイトのヘッドアイコンから入れる裏ページ、そこの効果について調べて欲しい、見たやつ曰く変な感じと魔法陣があったらしいから気をつけてくれ」


「その程度ならお安い…コホー…御用さ、このハゲマスクには目から干渉する魔法に、耳から干渉する魔法にはレジストがついてるからね…コヒュ…コホー」


マスクに対する説明には熱意を感じたがそのせいで酸素が足りなくなって息切れがすごい。


「ついでに息もしっかりできるようにしような…」


「機能を詰め込んだら…コホー…こうなってたが……基本話さないし問題ないと…コホー…思ってたんだ」


「これからは俺たちとよく話すだろうし改善しないか?」


「簡単に言ってくれるな、設計から魔法をふんだんに…コホー…組み込んでいるから弄るのは難し…コヒュー…コヒュー!」


喋り続けているため息切れして来ているのだろう、かなりしんどそうだ。


「とりあえずそういうことだから、落ち着いてからで無理はしないでください」


そう締めくくり電話を切る。

この仕事が終わったらヒカルと色々話したいと思いながら昨日と同じ見張りを始めた。



「レント君、あまりピリピリされると困るから、どうせなら事情を話して、落ち着くかもしれないし」


「あ、すいません…気をつけます」


「男性は女性を相手にする時は自分が武器を持っているものだと自覚してください、一般人は基本的に女性の方が力が弱いのですから声をワントーン下げられるだけでも恐怖の対象になります、私だって近距離ではレント君に敵わないので恐怖を感じています」


「う…ほんとにすいません…」


レントは怒りを潜めて反省する。


「それで、話してくれますか?」


「わかりました…大したことないかもしれないんですけど聞いて貰えます?」


「ええ、私から振ったので当然です」


そうしてレントは今日の出来事を話し始めた。



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