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調査

ミライアカリの動画みたら元気でた、クリスマス仕事マンでも元気に生きる



「まあだいたいこんな感じで普通の学校さ、変わったものも特に無いからよろしく頼むよ」


リッテルは変わったものなど無いと言うが矜持とレントに悠里は憔悴(しょうすい)していた。


「俺、用務員だけど高等部の方は気をつける…」


「中等部も3年はなかなかだったな…」


「あの人たちのテンションについていけるのでしょうか…」


ここに来るまでリッテルが人気なのか休み時間ではすれ違ったり姿を見かけた生徒にはよく話しかけられた…のだが女子校の性質といえばいいのか異性がいないためなかなか開放的な生徒が多かった。


「うちはお嬢様学校という訳でもないので…注意はしているのですがやはり聞いてもらえなくて…スカートの中を下じきで扇いでいた子が矜持さんに気づいて足を閉じてくれたのには助かりました。

歳の近い異性の目がある方がお淑やかになるものでしょうし毎日見回りしてほしいくらいです」


「言われてるぞ矜持、やってみたらどうだ?」


「勘弁してくれ…そのうち痴漢扱いでもされたらたまったもんじゃない」


本当に辛そうに矜持が弱音をこぼすがレントも自身の境遇を嘆かずにはいられない。


「俺なんて正体バレたら即痴漢扱いだからな!?そこんとこは忘れんなよ?」


「すまん…」


「いや、まあ男ってだけであんだけ注目浴びてたら俺の方が楽とも言えねーしいいよ、お互い頑張ろうな」


直接話しかけるものは殆どいないが矜持の方をちらちらみては隣の友達に何か囁くという風景はよく見られたためレントが同情する、悪口では無いにしてもあれはきつそうだ。


「ああ、やっぱり辛さを共有できる男がいてよかった…本当によかった…」


しみじみと語る矜持だが悠里も異性ながらに辛さを感じていた。


「私も逆立ちしながら鼻から牛乳を飲む練習をしなければならないのだろうか…なぜ彼女たちはスカートが捲れ上がるあんな恥ずかしいポーズで意味のわからない事をして笑えるんだ…」


「「あれは酷かった…」」


悠里の言葉にレントと矜持が全力で頷く


「あははは…はぁ」


実際に授業を受けてみればまともな生徒の比率も上がるだろうと思っているクオリアだけは平静を保てているが他の3人の惨状に思わずため息がこぼれた。


「じゃあ、私からはこれくらいであとは先ほど案内した寮の中へ入れば寮母に寮の説明と部屋を貰えるはずです。矜持さん、学校が絶対に守りますから何卒見回りをお願いします…」


「か…考えときます…」



「とりあえず…今日はこれからどうする?」


クオリアが問いかけるがとりあえずレントには答えられるはずがない。


「とりあえずレンちゃんと悠里さんは寮へ行って時間が余れば校内新聞で情報収集、放課後の校内と寮の様子の観察で俺とクオリアは近くの図書館で地域新聞、校外での生徒の様子の観察で分けるのはどうです?」


だから経験からこんな物でいいだろうと提案するのは矜持だ。


「まともだ…」


レントも普通に感心する


「ええ、それで行きましょうか。事件が絶対に校内のみかはわからないしね」


方針を決め二手に別れ動きだす、潜入経験が無いわけではないが苦手としている悠里に潜入経験がない上に女装というハンデを背負ったレントの『スピリッツ』チームに


それなりに潜入経験もあり、人付き合いの得意なクオリアにそれなりの経験を持ち人に警戒心を抱かせにくい矜持の『ラフメイカー』チームで能力に偏りのある二組の仕事が始まった。



学院の外に出て図書館で地方新聞を借り事件について調べながら矜持とクオリアは会話する、図書館であるため席を隣り合わせ小声であっても不思議がられないので周りに聞こえないように会話するのには都合がいい。


「矜持、仙術ではどうだった?」


「怪しい感じは別に見当たらなかった」


「私の方もよ、魔法で軽く探ったけど特に何もなかった」


「てことは…」


「ええ、現時点で悪魔の介入の可能性は低いわ。だからと言って気を抜いていいわけじゃないけど少なくとも本来の階級として働く必要はないと思うわ」


念のための確認でも安心と出たのだから今回の仕事はおそらくイタズラ、根絶の難しいそれにどのように向き合って行くかが大事となりそうだ。

それが簡単では無いのだが


「それがわかっても楽じゃない仕事には変わりないのが辛いですね、閉じられた社会の中の問題って」


「そうね…特に寮なんて学校との行き来が生活のほとんどになるだろうし、たぶんあっちの2人がメインになると思うけどこっちも頑張らないとね」


人と人の問題は、感情の問題は簡単ではないため戦闘とは別の警戒が必要であるのには違いないと2人は再確認しながら作業を進めた。


その晩両チームで連絡を取り成果について話したが当然といえば当然の結果として大した進展はなかった。

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