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レントの妹

FGOのボックスガチャに時間が吸い取られます…



ヒカルの質問に矜持とクオリアが答える形の会話で親交を深めていたところに電話が鳴った。


「ごめん、ちょっと出てくる」


一言入れて少し離れた壁際に行ってから電話に出る、表示されていた名前はレントだ。


「あ、矜持?」


「おう、なんだ?」


「妹に会ってほしいって言ってたの覚えてるか?今日ちょっと入れ替わりで人が来すぎて大変だから今から帰るし妹の方もちょうど今日なら自然に会えるんだよ、予定大丈夫か?」


今日は特に予定も入ってなかったはずだ


「大丈夫だ、でも本当に俺が会いに行くんだな?正直友達の妹とか今までそんな立場の人と接点持ったこと…いやあったわ。それはいいとしてなんかあった時相談できるのは身内のお前の方がいいと思ってるからな」


「それはそうなんだけどさ、俺よりもお前の方がうまくいきそうなんだよ。その辺の事情も行けばわかるから、とりあえず待ち合わせは東区行きの1番線ホームでよろしく」


「はいはい、じゃあ後でな」


「おう」


ブツリと電話が切れる


「ごめん2人とも、俺レントに誘われたから行ってくる」


「私はまだヒカルと話しとくわ、いい?ヒカル」


「ああ、だんだんと君たちの惚気話聞かされてるだけな気がしてきたが君たちの話はスリリングで面白い、幼少時代の経験がそんなのばかりで羨ましいよ」


「そりゃ楽しい話を選んでるもの、暗い話もあるわよ?」


そこでヒカルは自分の失言に気づく彼らがまるで楽しいだけの人生を歩んで来たみたいな言い方をしてしまった。


「いや、すまない翼階級と言うことは苦労もしてるだろうに楽しいことだけだったみたいな言い方は失礼だったね」


「うん、私たちはいいけど怒る人もいるから気をつけないとね、他の友達ができた時に喧嘩になっちゃうかもしれないし」


優しく諭すクオリアに怒りはない


「ほかの…友達…できるかな?僕に」


「私はできると思うわよ?ヒカルって可愛いし」


「かわ…かわわわわ」


顔を真っ赤にしているヒカルとそれを見てニコニコしているクオリア、自分の存在感が薄くなったところで


「じゃあ行ってくる」


と言葉を残して矜持は出て行った。



「おーっす矜持、おまたせ、悪りぃなほんと頭おかしいくらい訓練風景見られたわ…今こんなだから金羽になってるのが納得いかないって奴も多かったし説明も大変だった…」


「時間決めてなかったしそんな遅くなってもないし気にすんなよ、いろいろ大変そうだけど昇級おめでとう」


「おう!これで復帰次第いろんな仕事が受けれるからほんとよかった!」


輝く笑顔で背中に背負ったバスターソードの柄を握りながら本当に嬉しそうにレントはそう言った。


「んで、その復帰はいつ頃になりそうなんだ?」


「それがな…悠里さんに教えてもらうようになってからすごい勢いで進んでてな、来週末には行けそうなんだよ」


今が金曜だからあとまるまる一週間ほどか


「あの素晴らしく壊滅的なコントロールを…すごいな」


「ああ、1日毎の目標とかもしっかり決めてくれるし厳しいけど優しいと言うか…教え方も上手いんだよ、感覚的な言葉は絶対に使わないで説明してくれるし」


「いい人だな、復帰後初仕事の給料でお礼とかしたらどうだ?」


「ほんと全額お礼で飛ばすつもりだよ、俺のために買ってくれた本の代金も受け取ってくれなかったし」


本当に誤解されやすいのがもったいないいい人みたいでレントの態度にも尊敬が見える。


「まあその辺はまたお前にも一緒に考えてもらうわ、彼女いるならそういうの得意そうだし、とりあえず今日の話なんだけどさ…東区だからわかると思うけど道場に行く」


「俺も贈りものとか苦手なのは置いといてなんで道場に?」


「え?お前苦手なの?まあいいやその道場ってのが俺も最近までよく行ってたところだし今でも顔出すんだけどさ、妹も比連に入るつもりだからそこで習ってるんだよ」


そろそろ贈りものの話を本当に置いておけよと思いながらも2人は会話を続ける。


「今まで贈りものとかあんました事ないし、てかレント道場行ってた割に動き荒いよな」


「まあそれでもいいから一緒に贈りもの考えてくれ、そこなんだよ…俺の動きは荒くて師匠も直そうとしてたんだ、でも途中から諦めてさ

師匠はそれが俺の持ち味だって言って伸ばしてくれてたんだけど妹はすげーきっちり習ってるから俺の戦い方で比連校に入ったのが気に入らないみたいでさ」


「そこまで言うなら一緒に選ぶよ、それはどっちの言い分もわかるな…自分の持ち味を活かす戦い方もいいと思うし師匠の教えを大事にする気持ちもわかる。でもどっちかじゃなくてどっちもにしないといけないだろ『守破離』って知ってるか?」


矜持は自身が師匠から学んだ事を思い出しながらレントに問いかける


「しゅはり?なんだそれ」


「まずは師匠の教えを守る、守るとかいてしゅだ。

次に自分に合うように型を変える、これが破ると書いては。

最後に型から完全に離れた自分に最も合う動きを作る、そうして師の教えから離れることをり。


それが『守破離』って考え方だ、レントの持ち味はいいと思うし師匠もそれでいいって言ってくれてるのはわかるけど他の門下生にダメ出しされるくらいには師匠の武を大切にできてないし妹ちゃんは逆にそれを守る事に拘りすぎてるんじゃないか?それで比連校に入るなんて結果出しちゃったもんだから…拗れるな」


「うぐっ、たしかに…師匠も俺の事は諦めたんだもんな…やっぱもっと真剣に型習わないといけなかったよな…強くなればそれでいいと思ってたんだけど…」


それで見離さない師匠がいい人すぎると矜持は思う。


「お前この前の仕事の給料まだあるだろ?師匠になんか渡したか?」


「いや、会いに行くのも仕事以来今日が初だわ…」


「なんか手土産買ってかないと俺も怒るぞ?」


「ふぁい…」


これ妹ちゃんが反抗期ってかレントが悪い気がして来た…


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