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携帯電話の購入

前書きって何書けばいいんですかね



矜持が士道家に帰って2週間ほど経った。

各学校は少しずつ春休みに入って行き祈理の通う小学校も今日が終業式だ。

仁義、愛理、摂理は仕事があり祈理は学校へと行っている昼間の間、矜持は比連で街中のちょっとした困りごとを解決する依頼なんかを受けながら比連を中心に発展した都市、セラフェリアの地理の把握に努めていた。


だんだんとセラフェリアでの、士道家の一員としての生活には慣れてきた矜持だが家族からの要望で携帯電話を持つように言われていた。


今まで師匠と2人でいた矜持は戦闘で壊れたり充電できない異世界ではガラクタになる上に簡単な連絡は仙術で気を飛ばすとなんとなくできたので必要なかったので買おうとも思わなかったし今もそんなに欲しいと思えない。


「でも祈理が欲しがったからなー」


そう、それでも買うことに決まったのは矜持が買うのと一緒に祈理も携帯を持たせてもらえることが決まり祈理がそれをとてもよろこんだからだ。


矜持は既に妹の祈理にデレッデレの兄馬鹿だった。

いや、妹だけでなく家族みんなを深く愛していた。今まで家族に会うことを目的の一つとして鍛え続けてきたのだから当然だ。

矜持だけではなく親の仁義や愛理、昔泣くほどに別れを惜しんだ摂理ももちろん、直接会ったことのない祈理までも望みがやっと叶ったと言える今の時間を幸せに思っていた。


摂理が19歳、矜持が15歳、祈理が11歳で4歳ずつ差があり、子供のうちの4歳というのは非常に大きいためそれぞれが自分の立場を受け入れやすいこともありどんどんと仲良くなっていた。


昨日祈理といっしょに携帯を買うことが決まり今日買いに行く約束をしていたので依頼を受けず矜持はのんびりと散歩をして昼前には家に帰るつもりだ。


今の時刻は11時ごろ、少し大きめの公園でクレープやジュースの販売車があったので好物のグレープジュースを買ってベンチに座りのんびりしていると子虎の精霊(赤いからおそらく火の精霊)が不安げにキョロキョロと辺りを見ながら歩いているのが目に入る。

春休みの学生が増えてきてるとはいえ昼前の公園の人通りは少ないため積極的に関わっていこうとする人もおらず心細そうだ。


精霊は魔法と仙術を扱う魂のような存在で実体化するもしないも自由なので人目に触れる頻度はそこまで高くないがとても希少かと言われると精霊と契約してる者もそれなりの数いるのでそうでもない。

矜持の契約精霊は基本的に矜持の精神世界に閉じこもっているのだが…


なにはともあれ師匠の契約精霊ガウガウと似た子虎精霊が困ってそうなのを見捨てては置けなかった。


「どうしたの?」


後ろから精霊に声をかける


「ガゥァ!ガゥガゥ!グガゥ!」


助かったとばかりに涙目になりながら子虎は身振り手振りで自身が迷子であることを伝えた。手足をパタパタと振りながら二本足で立ったりするのが大変可愛らしい。


「迷子で契約相手をさがしてるんだね、大変だったね」


ガウガウで慣れていたためなんとなく言ってることがわかり子虎を撫でる矜持に子虎は嬉しさで涙を滝のように流した。


話がわかれば矜持は少し集中して子虎からでる力の流れを仙術を使い見る。


「よーし、じゃああっちへ行こう!」


「ガゥ?」


「大丈夫大丈夫、さあ行こう!」


子虎を抱えて契約の力が働いてる方に歩いて行く。

師匠に仙術の力を使うなと言われたのはあくまで戦闘での話でこれくらいなら周りにはなにもわからないので構わない。

最近こなしている仕事もこんな感じなので普段とあまり変わりないが可愛い子虎を抱えられるなら役得だとウキウキ気分で進んで行く。


少し人通りの多い通りまでくると矜持に見える力はそれなりの大きさになっていた。

子虎も精霊なので近ずくにつれて契約の力を感じ取り安心して矜持の肩に登りご機嫌になっていた。契約の力の先、契約相手の姿が見え子虎が興奮してガウガウと鳴き声をあげる。


「あ!フィー!」


おそらく契約主である赤毛の少女が近づいてくる。


「ガウガウ!」


「フィー!」


フィーと呼ばれた子虎は矜持の肩から少女の方まで空を駆けて飛びつく。

少女は目の端に涙をためて喜んでいる、この姿を見ると手助けした甲斐があったと言える。


「それであの…あなたは…」


少女がおずおずと聞いてくる


「通りすがりの子虎好きです」


手助けが終わったのならやることは終わったと矜持はフィーと呼ばれていた子虎に手を振ってから去って行く。

赤毛の少女は呼び止めようとしたが矜持が去って行くのがなかなか早かったため声をかけれなかった。


初めて見る道をいろんな店に立ち寄りながらのんびり歩いていたのであまり距離はないのだが時間が押していたので早足で帰宅し祈理が帰宅する10分前には帰れた。



「お兄ちゃん!早く行こ!早く!」


「うん、すぐ行こう」


はしゃぐ祈理の可愛さにデレデレしながら矜持は携帯ショップまで連れられて行く。

矜持はできるだけ荷物を少なくしたかったのでペンのような細長い形状でスクリーンがメジャーのように内部で巻いてあるものを

祈理は他の形と迷っていたが矜持とお揃いにしたいと思い同じ形のものを選んだ。


その後の手続きは銀翼の階級を持ち身分証明ができる矜持が進めて30分後には契約を終わらせた。


携帯を買ったあとは最初に祈理と連絡先の交換をしてからいろんな店を2人で見て回りコロコロと表情を変える祈理の可愛さに内心で悶えながら夕方ごろに帰宅した。

サブタイトル部分の内容が少ないですね

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