過去のお話
平凡な毎日なんて面白みがないじゃないですか〜
「健二!起きろ!起きろ!」
「俺」はこの声で目を覚ました、目の前には父さんがいた
顔が強ばっていて、それはもう、何か恐ろしいものでも
見たんじゃないかってくらいに
それで、「俺」はそんな父さんに起きて最初にこう言った
「どっか出掛けるの?」
父さんは「俺」のその言葉で我に返ったかのようにこう言った
「今、ニュースで見たんだが今日、近くで事件があったみたいなんだ、それでまだ犯人は捕まってないみたいなんだ……」
父さんは焦りすぎると早口になってしまう癖がある
そのため上手く聞き取れなかった部分もあるのだが、要するに
『近くで事件が起きたから避難するぞ』ってところかな
ふとある事を思い出し、
パジャマの上に上着を羽織り、家を飛び出した
「やっぱりか……」
つい言葉として現れた思考は静寂に包まれた住宅街にうっすらと
消えていった
後ろを振り返ると父さんが家の鍵をかけていた
父さんは基本的にテレビはあまり見ないほうだ
だから、入ってくる情報が少し遅い
多分、近所の人達はもう避難しているのだろう
「父さん!早く!」
「俺」たちは、とりあえず学校に来た
だが、何故か門すら開いておらず、人の気配すら感じなかった
かなり近くで殺人事件が起こったのに、しかも、車に細工をして…、それなのに誰も避難していないのはおかしいだろう
すると、校舎の反対側にあるグラウンドから
小太りな男が1人、小走りで走ってくるのが見えた
「俺」たちの前に来る頃には完全に息をきらしていた
「はぁ、はぁ、何かご用でしょうか?」
少し休憩させてやりたいものだが、残念ながら時間に猶予はない
「えっと、近くで事件があったんで来てみたんですが…」
小太りな男は少し不思議なそうな顔した
「はぁ、事件ですか…」
そして、何かひらめいたかのような顔してこう言い放った
「あっ!多分、近くの交差点であった事故の事ですね!」
「俺」はこの男のこの言葉で今の状況、何故門は開いていないのか、何故こんなにも人気が少ないのか、そして、今してはいけない事をしてしまった後悔を悟った
すると突然ケータイの着信音が鳴り響いた、いつもは全く気づかない着信音も物音一つしていない今は、安易に気づく事ができた
一体誰からだろう
ソワソワしながら見ると、近所のおばちゃんだった
その人は、いつも妻と喋っていて、本当にお喋り好きである
「もしもし!」
やはりあの人だった、全く、お喋り好きというのはどうして
こんなにも五月蝿いのだろうか、今の一言で片耳潰れたぞ
たぶん……
「もしもし!!」
おっと、返すのを忘れていた
「も、もしもし…えっと、何でしょう?」
「えっと、私も今知ったんだけどね、あんたん家の奥さん車に乗ってて交通事故にあったらしいわよ!」
「な、何だって!?、そ、それで、容態はどうなんでしょうか」
「大怪我らしくて、さっき病院に搬送されたんだって」
なんだと!?大怪我?
「でね、結構私の口からは言い難いんだけど…奥さん男の人と一緒に乗ってたんだって……」
さすがの、喋り好きでも息が詰まっているようだ
「と、とにかく、出来るだけ早く病院に行きます!」
「おねがいね!」
通話が終わった
「誰から?」
「近所のおばあちゃんだよ、ほら、あのお喋り好きの」
「あの人か…で、何だって?」
この質問に「俺」は息をのんだ
「お母さんは、大怪我らしくて、さっき病院に搬送されたをだって」
さすがに、笑えない事である、健二も全く笑っていない
だが、1人笑う奴がいた、小太りな男だ
「いやー、大怪我だけですんで良かったじゃないですか!お亡くなりになられるよりかは、よっぽどましじゃないですか!」
そうか、そうだな、確かにそうだ……普通はな
初めて投稿したんで文法が、めちゃくちゃだったかもしれませんが、それもふまえて感想を書いてくださると嬉しいです!