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転生しても私は私  作者: 柳銀竜
前世の番外 編
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番外編。柳田美里の研究室

頂いた感想で、ミリについて聞かれたので書いてみました。

楽しんで頂けると幸いです。

 


 素晴らしい!!


 アッと言う間に新生物。虚無を作り出せた!魔法とは本当に素晴らしい!!

 この世界に来れたことは、本当に素晴らしい事だ!


 そう考えながらミリは、この世界に来るまでの人生を振り返ってみた。


地球での自分は・・・・・・


自分はどうしようもない、役立たずだった。




 私は普通の、貧しくも豊かでもない一般家庭の家に産まれた。


 小中高と上がって行き、工場に就職した。


 私は、ずっとその職場で生きていくつもりだった。


 だが、人生は上手くいかない・・・・


 リーマンショック、機械化の為人員削減、その上。大震災が起こり呆気なくクビになった。


 そして・・・・・


やっと見つけた仕事も、上手くいかなかった。


 仕事がいつまでたっても覚えられず、教えてもらっても理解出来ず。


 休憩時間に、少しでも仕事仲間と仲良くなろうとイラストを描いてみれば、そんなくだらない事をせずに、仕事を覚えろと怒られる。


 当たり前だが辛かった。


 しかし、仕事を自分から止めると、無能な自分は、次の仕事を見つけられないかもしれない。


 だから必死で頑張ったが、結局。人員削減でグビになった。


 内心喜んだが、次の仕事探しを早くしなければならない。


 失業保険も数ヶ月しか無いのだから・・・


 工場の仕事を見つけたかったが、丁度求人が無い次期だった。


 なので、繋ぎのつもりでベッドメイキングの仕事を始めた。


 賃金が低いが仕方ない。


 一年位で、辞めるつもりで始めた仕事は辛かった。


 仕事が難しい訳ではないが、要領が悪いため素早く動けないのだ。掃除の仕事を少しなめていた。


 しかも、ここのリーダーがちょっとした事で、怒鳴り散らす人だったのだ!


 こんな事も出来ないの!!とか入って何週間たつの!とか。かなり怒鳴り散らしてくる。


 どちらかと言うと、今までの職場は穏やかな上司ばかりだったので、凄く恐ろしかった。


 そして、いつも「アンタみたいな使えない奴と給料同じとかありえないわ!!」とか言ってくる。


 パートだから、平も、リーダーもあまり変わらない。


 だが、リーダーは私より10年以上は長く勤めている。


 ちょっとだけ私より良いハズなのだが、私と変わらないのは別の理由が有るのだ。


 このオバサン。物凄く頻繁に休む。


 月に何日も余計に休むのに、私と同じ位の給料なのは、寧ろおかしいと感じやがれ!!


 因みに、彼女は私の給料の金額知らないハズ(持って来るのは彼女だが、封筒は封がしてある)なのだが・・・・・


・・絶対 被害妄想入っているよ・・・


・・・それに・・・・


会社が、休みまくる奴の給料賃上げ要求を、飲むわけないから上がる訳がない(毎日 給料が安いと愚痴っていた。多分 人不足に悩む、この会社でなければ即クビだと思う)


 まあ、そんな事より。


 彼女は、孫が熱を出したとか、日曜日は家族が休みだから休むとか。色々な理由で休む。


 おかげで私は、この職場で日曜日の休みは殆ど無かった。


 私だって家族いるんだけどね・・・


 とは言わない。そんな事を言えば、彼女は、自分が如何に大変か熱弁してくるのだ。正直ウザイ。


 確かに子育ては大変だし、小さな子供は直ぐに体調を崩すのは分かる。


 家に一人で残す危険も分かるが、何故か彼女がそれを口にすると、お前ごときに主婦の大変さはわからないだろう!と言われている気になってしまう。


 小さな子供がいるのだから、私が休むのは当たり前だ!!と言う態度より、多少は、いつもゴメンねっていう態度も必要だと思う。


 というか、娘さんは見てくれないのかと聞くと「娘の方が給料高いのに、休ませる何てできない!!」と憤るのだ。


その持論。可笑しくないか?給料が低くとも仕事は仕事だ。


 しかも、自分が何時も私に「給料低いけど、仕事は仕事なのよ!!なめてるの!!」と私が、小さな汚れを見落としてしまったりして、失敗すると良く口にするのだ。


いや・・・・・・なめてるのアンタじゃないかな?


 私が連宿泊の、コンタクトの残りの液体を、ゴミと判断して捨てた時も烈火の如く怒られた。


「何してるの!!まだ液体を使うかも知れないじゃない!!私が休む時はアンタがリーダーするのよ!そんなんじゃ心配でまかせられないわ!!」と怒鳴り散らしていた。連泊のお客様がいるのにも関わらず、彼女は遠慮無く怒鳴る。


 しかし・・・・


彼女は、コンタクトをしないから知らないかもしれないが、あれは使い捨てのコンタクトだった。


 だから確実にゴミだ。それに、液体は再利用等すると、雑菌が目に入る危険がある。


 たしか、眼科でも一度位なら付けそこなった時に洗ってもいいが良いが、何度も使わないようにと、指導された気がする・・・・・


 何度も使うやつなら、ボトルの洗浄液を使うはずだし、再利用なんかしていたら目に雑菌が入って、失明までいかなくてもヤバイ事になると思う。

・・・と言いたかったが、怒鳴られて身がすくんでしまい何も言えなかった。


 そんな事を言うのに、翌日の朝。


「孫が熱を出したから休むわ。応援呼んどいたからよろしくね」


 と言った感じで休むのが、しょっちゅうだ。


 この女性は仕事は出来る。


 しかし、何でも感覚でモノを言うのだ。

 自分で言って悲しいが私は頭が弱い。単純な作業でも良くミスをする。


 だから細かく指示をして欲しい。毎日同じでしょ!とか言われるが毎日部屋数が同じでもない。そんなわけもない。


 部屋数が30~は部屋にトイレ掃除に入った人がポットを空にして、それより少ない時は全て終わってからポットを空に。

 とか言われていたが、33とか27とかの時は判断に困らないだろうか?


 私は困った。


 しかし、聞く度にこのリーダーの女性はまだ分からないの!いったい何ヵ月たったと!とグジグシ言ってくる。


 なので、毎日毎日。紙に書いて見てみると何となく分かってきたのだ!!だから聞かないでしてみた・・だが


「アンタのせいで流が悪くなった!何で空にしないの!今日は連泊が多いから!!」


 と怒鳴られた。因みに流れが悪くても大体三十分前には終わる。


 この日も少しだけ、早い終わりだったのだが、彼女は孫の為に早く帰るつもりだったらしかった。


 因みに朝は、作業確認とかをする朝会のようなモノがある。


 私の様な奴が要るのを分かっていて、空にするかしないか言わないのだ。


 そして、聞くとグジグシ怒られ聞かなくてもグジグシ怒られる。


 最後の方はもう、怒られても聞く様にした。


 何度考えても、説明を受けても分からないからだ。


 要領が悪い私は、一向に早く出来ない。彼女も見ていて苛々したのだろうと思う。

 先輩の女性が、若い上に要領が良かったのも原因かもしれない。


 若いんだから動け!!と・・・・動いてるよ!!と叫びたくなるが、叫べば三百倍になって反ってきそうだから、我慢した。


 もう一人いるのオバサンは、少し早くなったねと言った後に、たまには誉めてやらないとね!と私の目の前で言う。


 誉められた気がしない。


 寧ろ言われない方がマシだった。


 嫌だった・・本当に・・・嫌だった・・・


 何処の世界も、結果が無ければしていないのと変わらない。


 嫌で嫌でしかたなく、毎日怒鳴られていた。

・・・・・・まあ、自分が出来ない奴だから仕方ない。


 そう思っていたのだが、八ヶ月位してどう考えても理不尽だ!!と思う出来事が起こった。


 その頃。私の先輩にあたる若い女の子が辞めてしまい。会社は一人の年配の女性を雇った。


 その女性は結構な年齢で、私と同じく仕事が出来ないタイプの女性だった。


 私はリーダーの女性に命じられて、その女性に仕事を頑張って教え、質問されれば答え、自分の仕事も頑張った。


 しかし・・・


「アンタ!笹原さんに何にも教えてないじゃない!!ハイター使わないで洗い物してたわよ!どうしてアンタは・・・・・・」


 別の仕事をしていた私は、ビックリした。

 ちゃんと私は彼女に、ハイターにつけならがら洗剤で洗い物をしてと言い、ハイターの場所や洗剤の場所を教えていたのだ。


 彼女もしっかり返事していた。


 初めて洗うのだから、ウッカリと忘れたりする事もあるだろう。


 ならば、そのつど指摘してあげればいいと思う。


・・・・・と言うか、怒鳴るほどの問題ではない。


「間違えていたよ」と一言。言えば住む話だ。


 なのに怒鳴られた・・・・・・と言うか何故怒鳴られた?


 私はちゃんと教えていた。


 今回は私の落ち度じゃないハズだ・・・と言うか途中から、リーダーに任せて私は別の仕事をしていたのに、何故私に怒鳴る。


 彼女の監督をしていたリーダーには、責任無いのか?


 私が同じミスをしていた頃、先輩の女の子を怒鳴った所など見たこと無いぞ!!


 そんなに私が嫌いかよ!!


 因みに、私がそのミスをした時は、凄い剣幕で、教えてもらったでしょ!!と怒鳴られた。


 私は出来ないなりに頑張っているぞ?


 アンタ達みたいにしょっちゅう休まないし、一時間半位は早く来る。


 皆帰った後。定時まで一人で休憩室に待機していた事も多々ある。


 出来ないなりに頑張った。


 少しでも役にたとうと頑張った。


 だが、もう・・色々限界だ。

 毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ怒鳴られ

 何か知らんが、涙が流れる。


 リーダーの顔を見るだけで、身がすくむ。


 怖くて怖くて仕方ない。


 胃が痛いし、給料を貰うのも申し訳なく感じてくる・・・・


薄給で生活も苦しい・・・・


 限界だ。まだ一年たっていないが限界だ。


 そして、私はその職場を止めた。




 後から聞いた話では、あの職場。オバサン二人以外、皆直ぐに辞めて行くらしい・・・・・


 8ヶ月は持った方だった様だ。


 そして、また別の工場で働きだして、また失敗の連続だった。


 掃除の仕事の後遺症か、直ぐに泣いてしまう様になり、どうしても私なんかが給料を貰って良いのか・・・・


 なんて考えてしまったり・・・


 あの女の声が・・・・・


耳から離れない「アンタみたいな奴と同じ給料なんて!!」


・・・・・どうしても思い出してしまい・・・・自分が嫌になってくる・・・・


・・・・・2年・・・・・


仕事にも慣れミスが大分減り、自信が着いてきた頃。


 スーパーで、偶然あの女に会った。


 私は、やっと彼女の顔を思い出せなくなっていたのに・・・・・・


・・・・正直会いたくなかった。


 初め私は気づかなくて、普通に品物を選んでいたのだ。


 すると、背後からヌッと顔が現れ私の顔を覗きこんだのだ!!


 私は死ぬほどビックリした。


 人違いだったらどうする気だったんだろう・・・普通やらないだろう!!


 私が固まっていると、リーダーの女はニッと笑って


「やっぱり!みりちゃん!久し振り!元気!」


 と声をかけてきた。


 正直気づかない振りをしたいが、完全にバレている。


「あっ。はい元気です」


「仕事見つかった?」


「はい。2年位前から工場で働いています」


「フーン・・・そうなの?ヘェー・・・」


「あ!お母さん待たせているので、失礼します。」


「ああ。うん。またね!」


 私がそう言ってその場を離れると、彼女は笑顔で私に手を振った。


 母が待っているなど真っ赤な嘘だ。


 私は彼女と会話すらしたくなかった。


 昔は彼女が恐ろしくて仕方がなかったが、今は腹立たしくて仕方ない。


 彼女の言い方と態度・・・・・


まるで、アンタみたいな使えない奴が良く仕事何か見つけられたね 。と言っているみたいだった。


 アンタみたいな奴の方が、職場でトラブルおこしそうなのにね。


 ・・・あぁあ。嫌な記憶が甦る。


 また・・微妙に鬱になる毎日が始まるのだ。

 と。思っていたのだが・・・



 ミリは椅子に座って、雑多に色々積まれた研究室を見渡した。


 ミリの頼みで集められた魔石や、魔力を持つ獣の素材だ。


 突然。交通事故のタイミングでこの世界に連れてこられた私には、膨大な魔力が宿った。


 世界一の魔力量らしい。


 夢にまで見た魔法・・・魔法が使えるようになったのだ!!

 素材を重ねて魔力を注ぎ、完成品を想像すると、それが手の中に現れる。


 魔力は恐ろしいほど有るし、想像力には自信がある。


 私は、次々に出来上がる試作品を見ながら笑いが止まらない。


 無能。無才。役立たず。人間嫌い。ネガティブ。暗い。アニメオタク。彼氏いない歴28年。友達とは一年以上連絡をとっていない。年賀状は保険屋さんからのみ。


 そんな奴が、今。研究者をしている。


 何人ものメイドさんや使用人にかしづかれて、頭をさげられる。


 初めて私は人の役にたてた気がした。


 私は必要な人間になれた。


 私はアニメが大好きで、ヒーローよりも、悪役のボスやアンチヒーローが大好きだった。


 憧れていたのだ。


 圧倒的な強さ。自信。高いプライド。美しさ。そして、何より魔法だ!!


 魔法は強くて美しい。


 魔法があるだけで、この世界が好きになった。


 愛も恋も友情も、あまり理解出来ないが、この世界にいると言い様のない喜びを感じる事ができる。


 地球には、家族がいるし友人もいる。


 小さい頃からお世話になった親戚もいる。


 だが・・・・・・・


私はこの世界で生きていきたい。


 地球に帰りたくない!


・・・・もしも・・・・


これが夢ならば・・・・・


一生目が覚めなければ良いのにな・・・・・・・・




長くて、すみません。

ミリの駄目っぷりはこれで理解頂けると思います。

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