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転生しても私は私  作者: 柳銀竜
虚無討伐 編
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じいさん 再び!

ユリナは夢の世界で・・・・・

 

 ユリナが目を開けるとそこは真っ白い世界だった・・・


 木々も草も空も地面も全てが白い。


 目が痛い位に白い。


 何か・・イヤイヤ・・・そんなはずはない・・あの部屋であるはずがない!


 ユリナはのんびりとテクテク歩く。


 30分・・・・・もしかしたらもっと短いかもしれないし、長いかもしれないが大体そのくらい歩いた。


 すると、目の前に古代ギリシャの神殿の様な建物が現れる。


 これも真っ白だ。


 何故か怪しさ満点のこの建物になんとなく入りたくなり、神殿の様な建物に入り少し歩く。


 すると体育館の様な広い場所にたどり着いた。


 そこに・・・そこに広がる異様な光景にユリナは固まった・・

マジですか・・・・・


 真っ白い部屋の真ん中に、ポツンとコタツが一つある・・・・・


 昔どこかで見たような懐かしい感じの田舎のコタツだ!


 コタツの上にはオコタの友。ミカンが籠に乗せられて置いてある。


 そのこたつで、老人がモグモグ蜜柑を食べていた。

おい!爺!やっばりか!やっばり私は・・・・・


「やっばり転生の間・・・今度は・・・・・何で死んだのさ・・・私・・・」


 ユリナが入り口に立ったまま老人を見る。

老人はフォフォフォと笑う・・

何か腹立つな・・その笑い。


「死んでなんかおらんぞ?それにここは転生の間じゃなく神の間じゃ。つまり、わしの生活空間じゃの。

わしの力をやったせいでわしの力で作った空間にリンクしやすくなったんじゃな・・・・・魂は体から離れとらんで意識体だけで此処に来たようじゃし、本体寝とるだけじゃから目が覚めたら戻れるじゃろ。ほれ!娘さんも入らんか?ぬくぬくじゃぞ?」


 軽く言いやがった!!んー・・・・・

 でも神様が言うなら体に戻れるんだろう・・・気にしない気にしない・・・・考えても私の頭じゃな・・・

気にしない気にしない・・・気にしない・・・今は久しぶりのオコタを満喫するか!


 ユリナはこたつに近づき老人の向かいに座る・・ああ・・・ぬくぬくだ!


 しかし・・全ての事柄が・・どうでもよくなる暖かさだ・・な・・・


「戻れるならいいか・・コタツ・・・・・しさしぶり・・・・・」


 ユリナが蜜柑に手を伸ばすと、蜜柑を頬張る老人が話しかけてきた。


「モグモグゴクン・・・そんでどうじゃ?神族の娘は。まだ偉そうかの?」


 ユリナは蜜柑を剥きながら、ミンストレルを思い浮かべた。

謝罪をして以来。ユリナと巫女であるイデアを同様に扱い。ユリナ達の一歩後ろを歩く。

 汚れた魂とか喚いていたのが嘘みたいだ・・・・・

 そういや・・じいさん・・・・


「うんにゃ。ミンスは私を主として扱ってるよ・・・

そういや、じいさん。あの後、ミンストレルに何言ったのさ。

何か震えてたよ?物凄く・・・・・」


 老人は明後日の方を向き、口笛でも吹きそうな顔をする。

おい!誤魔化すな!


「ん?わしは教皇に躾とけと言っただけじゃよ〜なぁんにも悪いことはしとらんよ〜」


 ハッハッハ笑う老人を見ながらユリナは諦めた・・・・・

体力の無駄だ。


「無駄な事はしない主義だから何も言わないよ・・・・・

言っても無駄みたいだし・・・・・」


 ユリナは何もしてないのに疲れた・・・・・

そして、剥き終わった蜜柑を一総口に放り込む


「そうそう。無駄無駄。わしは神様じゃから」


 笑いながら老人は新たな蜜柑に手を伸ばす。何個めだよ。


「モグモグゴクン・・・祟られたらやだからこれ以上は言うの止めとくわ」


 ユリナは言い終わると、もう一総口に入れる


「祟られたらって・・・わしはそんな物騒な神じゃないぞ」


 老人がブスッとふてくされて、剥いた蜜柑を丸々口に放り込む。

よくは入るな。せめて半分に割れよ!


「仏は祟らないが神は祟る」


 口が空になったユリナが重々しく言った。


「ゴクン・・・仏?なんじゃそれ?」


 老人が聞くとユリナはんーと腕を組んで考える


「ん〜神様かな・・あれ?

それだったら・・神は祟らないが神は祟らなるになるじゃん・・意味不明・・・・・」


 説明するはずが・・・謎が深まるだけだった。

私の頭が悪いからだ。

そんなユリナの目を、老人はジッと見る。

 何かすべてを見透かされてそうだ。目の色が次々変わる。

何かしてないか・・・爺・・・


「ほー・・娘さんは日本人だったんじゃの・・

しかし・・日本んて変な国じゃの・・・・・

毎日毎日、神棚に拝み仏壇に手を合わせ異教の行事を行い・・いったい何教徒じゃ・・・・・」


 老人はやれやれと首を振る。

神である老人は、地球の神様に同情でもしてるのだろうか・・

でも・・それより・・


「何したよ・・じいさん・・・・・」


 老人はニヤリと笑う。

儒教の国には怒られるが殴っていいか?この爺


「フフフ・・娘さんの記憶を見たんじゃよ!!見事にアニメ尽くしじゃったがの・・・

それか、皆に嫌われてるとか被害妄想ばかりじゃ・・・

あと、娘さんの鬱は・・あんなものばかり見るからじゃろ?

見事に主人公が不幸になるアニメや漫画ばかりじゃないか・・

暗殺者をしていて仲間が全滅とか・・・ 拷問の末壊れたり・・・

もっとウキウキする学園恋愛系とか見らんか!恋愛ゲームも見事に鬼畜やドS、俺様ばかり攻略しおって・・

何かおもいっきり罵詈雑言の類いを言われまくっておったじゃろう・・ ・

ハッ!娘さん・・もしや・・・・・・」


 老人はジッと疑うように見る。ユリナは老人から目をそらした


「・・Mじゃないよ・・・」


 老人がこたつに入ったまま目の前のユリナに叫ぶ。


「説得力ないわ!今の生での恋人も美人じゃが、鋭い目をしておるじゃないか!娘さんの愛するキャラクターにそっくりじゃし!」


 確かに・・似てるけどさ・・・でも!


「・・まっ・まあ良いじゃん・・・

私がMだろうと何だろうと」


 老人はジッと見る。


「わしは心配しとるんじゃ」


 確かに嗜虐趣味は危ない・・・・でも!でもね!


「シュエがいるから大丈夫だよ・・・

シュエは私を護る事しか考えてないし・・私が虐められる事は皆無だよ・・・・・・」


 老人はジッとユリナを見る。

 少しして老人はフッと笑う、シュエの記憶を見たみたいだ


「・・凄い男じゃの・・

娘さんの下僕じゃないか・・

ああ・・そうか・・フフフ・・娘さん・凄いの・・・・」


 老人はユリナをジッと長々と見る。魂まで見透かされた様な気になる・・・でも・・・


「じいさん!何が?何が凄いのさ!」


 老人はニヤニヤ・・腹立つな!


「まあ・・そのうちわかる・・・おっ・・目が覚める見たいじゃな?またの。娘さん」


 ユリナの視界が濃霧の中に入ったように真っ白になる


「まっ!」







 待って!!と言おうと手を伸ばす。

しかし、目の前にあるのは木製の天井だ。

横を見ると、ベッドの横の椅子に座り心配はそうにこちらを見るシュエの姿があった。

どうやら目が覚めたらしい・・・

あの爺・・・・・


「・・・クソ神が・・・」


 ユリナが呟くとシュエが首をかしげる。暴言は聞かれずにすんだようだ。


「?ユリナどうした?」


 シュエは、苦々しげな顔をするユリナの顔を除き混む。


「何でもないよ。シュエ・・・」


 ユリナはシュエに抱き付きキスをした・・・・・

そう言えば自分からしたのは始めてだな。

 そしてシュエは、嬉しそうにユリナにキスをした。


二人はそのままベッドへ・・・

恋人達の夜は・・まだまだ続く・・・・・



神様。また登場でした!

次はあの人とユリナが初対面です!

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