異世界転生!?
交通事故で、28年の人生を終えた柳田美里。ド田舎に転生した彼女に、更なる衝撃の事実が! 転生しても私は私。第2話。始まります!
転生して三年・・・・・
私は、歩き回れるまで成長していた。
彼女が楽しく歩き回っていると、水桶を発見!
ミリ・・いや。ユリナは、生まれてからずっと気になっていた自分の顔を、見たくて水桶を覗きこむ。
今の私は、髪は真っ赤に瞳は白に限りなく近い白銀の瞳を持っていた。
顔は前世より少し可愛い(前世は酷かったからな)
父は赤毛に白銀の瞳をしていたから、私は父似だ。
母似だったら、栗毛に青目だったのに!!ガッカリだよ!!
赤は私の一番嫌いな色なのにさ!
まあ、白銀の瞳は良いけど。
そして、もう一つ。
私はこの家の長女で、初めての子供みたいだった。
家に来るお姉さん達が、お母さんに子育の仕方を教えていたから確実だ。
私はいつも来るお姉さん達が、嫌いじゃないけど嫌な事が一つある。
それは・・・・・
「ゆりな!あそぼ!」
子持ちのお姉さんが、連れてきた男の子が鬱陶しい。
他にも四、五人 。同じくらいの子供がいるのに何で私にばかり構うんだよ!!
一人大好き。コミュ障害の私には、周りの子供を束ねている ガキ大将の友達はめんど・・・荷が重い。
しつこく追いかけっこに誘う彼に、私は木の棒で、地面に簡単な絵を描いて彼に見せた。
「あたしは、おえかきするからあそばない」
私は彼を完全無視して、お絵かきを続ける・・・・・
あ!そう言えば、こいつの名前は何だっけ?
・・・・まあいいや・・・
私は考える事すら止めて、絵を書き続ける・・・・・
普通。これだけ無視したら怒りそうだが・・・・彼は動かない。
何故だ!
「じゃあ おれもかく!それかして!」
彼はユリナに合わせてでも、ユリナ遊びたいらしい。
しかも、木の棒も寄越せときた。
ちっ横暴だな。
私は素直に、木の棒を彼に渡す。
私から、木の棒を略奪した彼が書いた絵は・・私よりもへたっぴだった。
・・飽きたな・・・
ユリナは一生懸命絵を書く彼に、バレないようにコッソリ家に入る。
そして私は、いつも隠れるクローゼットに避難した。
ハアー、狭いところは落ち着く。
ユリナが、ホクホクしながらダラダラ寝転んでいると・バン!と大きな音がしてビックリ!!
心臓飛び出そうだった!!
ユリナは、ドキドキする心臓を押さえながら顔を上げると・・
そこには母が、プリプリ怒りながら仁王立ちしていた!!バレた!!
「ユリナ!駄目じゃない!また隠れて!!さぁ皆と遊んでらっしゃい!友達を作るのよ!」
ユリナが、子供たちが来るといつも此処に避難してる事もバレてる!
ユリナの母親は、ユリナを引きづり出すとクローゼットに鍵をかけた。
あ!酷い!!私の理想郷が!!声に出すと叱られるので、ユリナは心の中で叫ぶ。
そしてユリナは、未練たっぷりにクローゼットを見つめた後。
無言で母親を見上げた・・・・
お母さん!!私は友達いらないよ!暗い世界に閉じ籠りたいよ!
再びユリナは心の中で叫ふが、心の中で叫んでいるので母が立ち止まる事は無かった。
そしてユリナは、母親に引っ張りだされて再び明るい世界に連れ出された。
外に出たユリナは嫌そうに回りを見る・・
うわああ!!まだ皆居るし・・ メンドクサイ。
私。子供死ぬほど嫌いなんだけどなー
ユリナが、チラチラと母親を見ると・・睨まれた。
アーハイハイ。行きますよ、行けばいいんでしょ!お母さん。
怒らないでよ!!
ユリナが表に出ると、アイツが膨れっ面で私を待っていた。
こいつも怒ってるな。
「ゆりな!どこいってたんだよ!おまえが、えであそぶってゆうから!つまんないけど えをかいたのに!」
私に付き合わなくて良かったんだけどなーとは言わず。
ユリナは足元に書かれた絵を見る。
・・マジでずっと描いてたんだな。
凄い事になってるぞ?地面。
「ごめんなさい。あんたのすきなあそびで いっしょにあそぶから ゆるして」
「あそぶなら、ゆるしてやるよ!おにこごっこするぞ!ゆりながおにだ!みんな!かくれろ!」
本当、ガキ大将だな。
皆、素直に言う事きいてるよ。
ガキ大将に、構われる私に嫌な顔する子もいるのにね。
・私は仲間外れでいいのにな・・・
ユリナは、そんな事を考えながら数を数え始める。
「いーちにーいさー・・・」
ユリナは十数えてから出発する。
・・んー実に、メンドクサイ。
逃げたいが、母が後ろにいるから不可能だ。
あーメンドクサイ。メンドクサイ。
それからユリナは、鬼ごっこや、カケッコ、木の実とり競争をして遊ばされた。
そして女の子達は、途中から花畑で花冠を作り始める。
女の子達が作った花冠は、全てガキ大将にプレゼントされていた。
ガキ大将の頭は凄いことになっている。
・・モテるな。
私は手の中にある自分で作った花冠を見た。
・今にも崩れそうだ、正直いらない・・
完全にゴミだな。
そもそも、花にたいして興味ないし。
ユリナは花冠に元々無かった興味を更に無くし。
ポイッと、花畑の中に花冠を捨てようとした時。ガシッと腕を掴まれた。
「ゆりな!それ いらないならおれにくれ!」
「まだ、はながいるの?いいよ いらないし。はい」
ユリナがホラッと、手渡そうとするとガキ大将が、頭を差し出してきた。
何だよ。
「のせて!」
「わかったよ・・はい・・・」
あー怖い・・・・・
女の子達!!私はこいつに欠片の興味もないぞ!だからそんな目で見るな!!
しっかし、なんか知らんがガキ大将・・・カナリ喜んでるな。
鬱陶しいくらいの浮かれようだよ。
そしてそのあとも、女の子達に睨まれた・・・だが気にしない。
気にしたくない!!全て奴のせいだ!!やっぱ嫌いだ!ガキ大将!
その日の夕方。
家に帰るとお母さんが吐いていた。
桶を抱え、かなり苦しそうだ。
ユリナが母親の背中を擦ってやると、少し落ち着いた。
母親をベッドに寝かせてから、スッゴく行きたくないがガキ大将の家に行く。
実はガキ大将の家は薬師で、この村では医者のような仕事をしていた。
ユリナがガキ大将の家につくと、扉を叩き声を張り上げる。
「ありーおばさん!ありーおばさん!いますか!」
「ゆりな!どうしたんだ!」
おばさんより先にガキ大将が出てきた・・・・・
てめえは呼んでねぇよ!と言いたいのをぐっと堪える。
ガキ大将に母の容態を告げていると、奥からアリーおばさんと、旦那のジエイソルおじさんが出てきた。
助かった・・ガキ大将と話すのは疲れる。
「ユリナ?とうしたんだい?」
「おかあさんが、はいてるの!おくすりきださい!」
「ああ。心配いらないよ」
二人は、アハハと笑いながら私にあることを教えてくれた。
「ただの(つわり)だからね」
え?私は固まる。マジか!私に兄弟ができるのか!?
固まる私・・・・・
そんな私を放置して、ジエイソルおじさんは薬の入った棚をゴソゴソする。
そして、小さな小瓶を見つけると私に渡してきた。
「この薬ので多少は気分が良くなるはずだ。持っていきなさい」
私は小瓶を受け取り、お礼を言ってからあることに気づいた。しまった!
「ありかとう!あっ!おじさん。おかね わすれた」
ユリナがショボーンとしてると、いきなりヒョイと抱えられた。
誰だ!後ろを振り返るとソコには、お父さんが呆れ顔をして立っていた。
いつの間に!!
「お前、金なんか使ったこと無いだろ?ある場所知らないのに、どうやって持ってくるんだよ」
あ!確かに!そういえばそうだった。
ユリナがガクリと肩を落としていると、お父さんは財布を出して、茶色の丸い金属を数枚取り出しす。
あれ?そう言えば、お父さんは朝早く、町に買い物に出たんじゃなかったっけ?意外と町ちかいのかな?
「リーグ?もう帰ってきたのか 相変わらず 凄い魔力だな!」
「そうだろ!ほい、代金だ。ユリナ 帰るぞ」
私は、父リーグに抱えられながら考え込む。
何で町に行くのに魔力が関係あるんだ?
そして、私と同じく疑問に感じたらしいガキ大将がお父さんの足にしがみつく。
「りーぐおじさん!まちにいくのって、まりょくいるのか!」
お父さんは、いきなりしゃがみこんで、ガキ大将に目を合わした。
私は、抱えられたままだから急降下。
やめてくれ!まるでバンジーみたいじゃんか!私は絶叫系はダメなんだよ!恐怖を感じた私はお父さんにしがみついた。
お父さんは気にせず(おい!)ガキ大将に自慢気に語りだす。
覚えてろよ!
「聞いて驚け!俺はつょーい魔力をもってる!
そして、風属性の魔術に(フライング)っていう空を飛べる魔術があって、それを使えば短時間で遠くまでいけるんだ!
魔力が普通の奴が王都までこれで行くと二日の距離!だが、俺は1日て行って帰ってこれる!どうだ!凄いだろ!」
「すごい!」
説明ありがとう・・・・・
胸を張り自慢気に語る父はうざいが 、疑問が解決して助かった。
そうか・・魔力があるのか・・魔力?あれ?地球にそんなもん無いよな?あーもしかして、異世界?異世界!?マジか!!異世界転生だったのか。
まあ。日本じゃないのは分かってたけどさ夢の異世界転生!こんな幸運あって良いのか!?クフッハアハハアハハ!
私は生前、アニメオタクを拗らせていた。
中でも異世界転生は大好物である!
私は嬉しい事実に、興奮しすぎて笑いが止まらない!!そうすると当然・・・・・・バタンンン
「ゆりな!」
「ユリナ!」
「「ユリナ!」」
私は笑いすぎて酸欠になり、意識をうしなった。
いるか知らないし、たいして信じてないけど、言わねばなるまい・・・・・・
ありかとう!神様!
どうでしたか?ほぼタイトルでわかりますが、異世界転生でした。ミリちゃんは地球には、アフリカの部族とか、山奥に住む人とか、文明とは程遠い生活の人間がいるから、此はそういう村 なんだろうと勘違いをしていました。生前、魔法の呪文を必死に覚える程のオタクだったので、興奮し過ぎて気絶しちゃいました。ミリちやん改め、ユリナを宜しくお願いします。