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転生しても私は私  作者: 柳銀竜
猫VS犬
153/174

騙された!!

 


「ユリナ様!!いらっしゃい!!」


 暫く町を馬車で走り、ユリナ達がスズの新居がある貴族街に着く。


スズ達の新居は貴族街で、アナコンダ族が住む地域に立てられていた。


キャット族の住む地域に、ハウンド族であるスズが居るのは気まずいし、ハウンド族の住む地域では、コタロウにどんな嫌がらせをされるか分からない。


なので、中立の一族の地域に立てさせて貰った。


アナコンダ族「ああ。いいですよ」と軽く了承してくれた。


アナコンダ族は、他の一族が自分達の土地に住む事に嫌悪感は無いらしい。


ユリナ達は真新しい建物前で馬車を止めると、玄関の呼び鈴を鳴らす。


 すると、スズが嬉しそうに飛び出してきた。

 ムネスケから事前に連絡を貰っていたらしい。


「お邪魔します」


「失礼します!」


 スズは、馬と馬車を馬屋連れていってからユリナ達を客室に案内する。

客室に案内すると、スズは二人に問いかけた。


「ユリナ様。お昼何にする?」


 今は丁度昼時だ。


「うどんと親子丼!!」


「了解です!」


 ユリナが元気よく答えるとスズは、クスクス笑いながらリクエストに答えるために台所に向かった。


因みにグレルは、黙々と荷物を片付けている・・・貴族の付き人みたいだ。




 その数日後。


 コタロウは、王に呼ばれて城の中庭に来ていた。


 しかし。そこで行われていたのは・・


「陛下・・何ですか・・これは」


 着飾った若いハウンド族の女性が、ウジャウジャウジャウジャ・・これはもしかしなくとも・・・


「・・お前に伴侶をと・・」


 王がそう言うと、コタロウは王に叫んだ。

 やはり見合いか!!


「必要ありません!私にはスズが・・」


 しかし・・


 コタロウは最後まで言う前に、女性達に連行されてしまった。


 女性達はコタロウの腕を掴み、中央のテーブルに・・そこには・・


「コタロウ様!」


「此方においでになってくださいな!」


「冷たいお菓子も有りますわよ!!」


「コタロウ様!」


「コタロウ様ぁぁ!」


 沢山の女性達が、コタロウの居るテーブルを囲い込んでいた。


 そして、次々にコタロウに甘い声で語りかけてくる。


 発情期の猫の様だ。


 辺りに漂う、余りにも濃い香水の臭気にも吐き気がする。

 コタロウは堪らず、遠くで自分を眺める王に叫んだ。


「陛下!!助け・・・・」


 だか・・王は軽く首を振る。助けてはくれないらしい。


 コタロウが絶望的な顔をしていると、ガジッと腕を掴まれた。


「「「「お話ししましょう!」」」」」


「・・・頑張れ・・・」


 王がボソリとそう言うと、コタロウはギロリと王を睨んだ。


 王を殺しそうな・・殺気だった目で・・・・




騙されたでした!

次の投稿は16日です!

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