表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生しても私は私  作者: 柳銀竜
メイド 編
10/174

結婚式

遅くなりました!ごめんなさい!

 

 カーンカーン。

 教会の鐘がなる。

 教会には、礼服を身につけた老若男女が集まっていた。

 そう、結婚式だ。

 その中心には、二人の花嫁と二人の花婿が各々の伴侶の手を取り、絨毯の道を歩いている。

 新郎新婦は、神父の前までいくとピタリと止まった。

 そして、神父は厳かに話始める


「カール・リョダリ。貴方は、アン・メイプルを妻とし、愛することを誓いますか?」


「誓います」


「アン・メイプル。貴女は、カール・リョダリを夫とし、愛することを誓いますか?」


「誓います」


「ジャック・ウォールク。貴方は、クレール・カッツェを妻とし、愛することを誓いますか?」


「誓います」


「クレール・カッツェ。貴女は、ジャック・ウォールクを夫とし、愛することを誓いますか?」


「誓います」


 四人に各々に神父が問う。

 四人の返答に頷き、神父は宣言する。


「よろしい。神の名において此処にカール・リョダリとアン・メイプルの婚姻とジャック・ウォールクとクレール・カッツェの婚姻を認めることを宣言する。」


 宣言が終わり無事結婚式が終わった。



 そして、その場で宴会をするのが習わしで、二人の結婚式の参加者は殆どが公爵家の使用人達だ。

 仕事があるので何人か来れなかったが、来れなかった者は御祝いの言葉や、贈り物を前日に贈ってる。

そして向こうでは、四人の母親が嬉し泣きしていた・・・愛されてるな。

そして新郎新婦達は、皆に御祝いの言葉を貰い嬉しそうである。

 椅子に座っていたユリナは、新郎新婦達の所にいる人が、減ってきたのを見計らって立ち上がり、新郎新婦に御祝いの言葉を言いに行った。

 因みにシュエはユリナの隣にいる。

ユリナが立ち上がると・・・・ビタリとついてきた。


「おめでとう!クレール、アン、ついでに、カールとジャック」


 ユリナが言うと、シュエも祝いの言葉を口にする。


「幸せになれ」


 二人が言うと、二人の花嫁が嬉しそうに答えた。


「ありがとう。ユリナ!」


「ありがとう。ユリナ!」


「俺達はついでか!」


 花婿達は不満顔だ・・・・・良いじゃんか。


「まあ、余り話したこと無いし

 な」


 ジャックは、どうでも良いみたいだ。というか、花嫁しか見てないし・・・・・


「所で・・・何で合同結婚式にしたの?安くすむから?」


ユリナの台詞に、二人同時に否定する。


「「違うわよ!」」


 ムスッとした二人の花嫁の替わりに、花婿達がユリナの疑問に答えてくれた。


「二人が親友だから、一緒が良いっていったんだよ!」


「そうだよ!結婚資金ぐらい有るに決まってるだろ!」


 男二人に凄まれ、ちょっと怖かった。


「ウッ!ご免なさい」


「まあ、資金難発言は余計だな」


 シュエにまで言われたよ。

 落ち込んでいると、花嫁達がユリナのドレスを見て呆れる。


「所であんた。その、ドレス・・・・」


「頭から足まで・・・青一色ね」


「似合ってるだろ?」


 シュエは自慢げだ。ドレスはシュエのプレゼントらしい・・・・・


「似合うけどさ・・・・・あんたは結婚式青一色にしそうね」


 ユリナは、ウーンと考え込む。


「結婚しないけど・・・・そうだね・・・建物を青い布で覆い・・花も青い花にして・・・・青いドレスで、新郎も青い礼服をきせて、参列者にも青を強制するよ!!」


 ユリナは高らかに宣言した。


「そうか・・・・・やはり、青か・・・・・」



「うわー・・・・・あんたね」



「青いドレス作っとこうか・・・・」


「そこまで・・・・・・」


「シュエ様・・・・・・」


 シュエは考え込み、クレールとカールは呆れ、アンはドレスの心配している・・・そしてジャックはシュエに呆れた。








 宴会を終えると。新郎新婦は、馬車に乗って町に買っておいた新居に帰っていった。


 四人は、これから通いで屋敷に勤めるらしい。


 ユリナは、三人部屋が一人部屋になって、ガランとしている部屋でボーとしていた。


 既に、彼女達の荷物は全て運び出されていて、マットを残すのみだ。

静かすぎて・・・・少し寂しい・・・・・

 ユリナは、素早くドレスを脱ぎハンガーにかけクローゼットに仕舞う。

そして、ユリナは同じクローゼットから、メイド服を取りだし着て、簡単に髪を整える。


「よし!」


 ユリナは、部屋を出てメイドの休憩室に向かった。

 メイド長が昨日。夕方からでもいいから出れる人は出てくれと、結婚式に出席するメイド達に頼んでいた。

 メイドは雑用などもするので、半分も休むと大変だ。

 ユリナが、夕食の支度だけなら出ると言うと、夕食の支度に出てくれるだけでありがたい、とメイド長がいっていた。


 結婚式は、男女の出会いの場でもある。

 結婚を真剣に考えているメイドは、早く帰らない・・・・・帰れない。

 私は結婚する気がないので、早々と帰ってきたが・・・・・

 ユリナが休憩室にに入ると、慌ただしくメイド長が指示をとばしていた・・・・・


「貴女と貴女は、奥様の部屋を整えて!貴女は、貴女と

 ラスク様の部屋を!貴女は、私と夕食のを運んであっ!

ユリナ!良かった人が足りないの!貴女は彼女と食事を運んで!旦那様がよく食べるのよ!宴会で余りお食べにならなかったのかしら!」


「食事!追加分できたぞ!」


「はい!ユリナ!早速お願い!食べ終わりのお皿の回収もね!」


 メイド長は私に指示を出すと、掃除の確認作業に向かった。


 ユリナは、急いでメイドの一人と食堂に向かう、二人は必死にはや歩き(走るのは貴族邸では御法度)で急ぐ。


食堂に入ると丁度旦那様が食べ終わった。

 所だった。危ない!


「お!追加分か!」


「はい。少々御待ちを」


 ユリナ達は、素早く皿を回収し料理を置く。

 すると旦那様は、嬉しそうに食べ始めた。

凄いな、何が凄いって・・・・・・


「旦那様・・・・・貴方宴会であんなに飲み食いして・・・まだ食べますの?よく太りませんね・・・・・」


「訓練の賜物だろうな」


 あっ!一皿もう、終わった!


「おかわっ」


「父上・・・・・もういいでしょう。朝食の食材がなくなる。」


「そうよ!食べ過ぎよ!だから、そのデザートください!」


「肥るぞ」


「女の子になに言うの!ユリナに嫌われるわよ!」


 その瞬間・・・・シュエは、ラクスに叫ぶ!


「ユリナには・・・・拷問されたとしても言わない!!」


「「「この!ユリナ狂い!」」」


 三人が叫んだところで、ユリナは普通の声音で旦那様。バルバロに皿を回収しながら聞いた。


「ところで、旦那様。結局御代わりはどうなさいます?」


「「「いらない!残りの食事も下げなさい」」」


 旦那様が返事をする前に、三人同時に言い切られた。

 旦那様がうなだれている。

 ユリナ達は、台車に全ての皿と料理をのせ入り口付近で一礼した。


「食事は終了したと、厨房に伝えておきます。では、失礼します」


 そして、ユリナ達はその場を後にした・・・・・

 厨房の料理人達は、やっと仕事が終わったと、一休みして夕食。

 メイド達も、料理人達と一緒に夕食をとる。

 ユリナは、結婚式に行けなかった者達に、結婚式の話を聞かせてあげたりして、ワイワイしながら夕食を食べる。

そして夕食を食べ終わると、皆で片付ける。

片付けが終わると、皆各々の部屋に帰って行った。


 そして、部屋に戻ったユリナは部屋を見渡す。

やはり少し・・・・・少しだけ寂しい。


 ベッドに座り込み、物思いに耽っていると・・・ドアがノックされた。


「ユリナ・・・・・起きているか?」


 シュエだ。


「何?」


 ユリナは立ち上がり、扉に近づく。


「私の部屋に来い。寂しいんだろ?」


 本当に・・・私をよく見てる奴だな。


「うん!行く」


 ユリナは、勢いよく扉を開けて飛び出てきた。

シュエは迫る扉を上手くかわして、ユリナを瞬時に横抱きに、つまりお姫様抱っこした。

 そして、そのままシュエは自室に向かって歩きだしす・・・・・

 二人の・・・長い長い夜が始まった。




どうでしたか?結婚式です!ユリナちゃんは、寂しい思いをしましたが、シュエがいるから寂しくないよ!と言うことです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ