松並木
いつもの見慣れた松並木
車の中から
ぼんやり眺める
まっすぐじゃない
くねくねに曲がった幹
深緑の尖った葉は当たり前だというように
毅然と枝を持ち上げて松を気取っている
長く続いてゆく松並木
昔は大名行列が歩いたらしい
今は老若男女がジョギングしたり散歩したり
遥か昔からじっと人間観察をしていた松並木
私はくねくねに曲がった精神を
愛想笑いで覆って人間を気取っている
でも今日みたいに灰色の天気は
愚図ってる精神が感化されて
限りなく だらしなくーー
それでも私は松にはなれない
人間はいつの世も歩き続けることをやめない
いつからか何からかずっと急かされ続けながら
歩き続けることをやめない
松並木よ
たまには私達が脇に佇んで眺めるから
代わりに歩いてみてはくれないかい




