只今のお時間(二百文字お題小説)
沢木先生のドSなお題「只今のお時間」に基づくお話です。
耳元で無線機から声が聞こえ、俺はハッとして目を覚ます。
「只今のお時間、午後五時四十九分です」
無線機から聞こえているのは無機質なコンピュータの作り出した音声だ。
「午後五時四十九分?」
俺は自分が気を失って無為の時を過ごした事を知る。
「只今のお時間、午後五時五十分です」
無機質な音声は俺の狼狽とは全く無関係に時の経過を無情に告げている。
「くそ、間に合わない」
墜落する宇宙ステーションからの脱出を俺は諦めた。
お粗末でやんした(ムフ)。