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偽物だった少女

お気に入り登録ありがとうございます<(_ _)> これからもよろしくしてやってくださると幸いです。


ルーチェさんがようやく地を出したよ!

「いただきまーす。」

で、私はというと……

「はい、どうぞ。」

「あうぅ……エリオス……はずしてよぉ……手錠。」

「ダメだって。ほら。」

「私、何か悪いことしたかなぁ……食べたくないなぁ……」

ていうか、食べさせられたくないなぁ……いやだなぁ。

「俺が悪いんじゃなくてハイリツとシェールが悪いんだ。だからそんな恨みこもった目で俺を見るな。」

「だってさー……あーもういいよ。食べればいいんでしょ。」

開き直る。もういいや。うん。どうせすぐ終わるんだし。

「最初から素直になっておけばいいのに。はい、どうぞ。」

「あぅう……さすがにこれは恥ずかしいんだけどな……」

ゆっくりと差し出されたサンドイッチに近づいて……美味しく頂いた。一口サイズでよかったなぁ……などと現実逃避に近いことを思いながら。

「美味しいけど……なんか納得いかない……」

「ね?可愛いでしょ?」

「ええ。悲しいことに今まで数時間見てきたどのルーチェさんよりも可愛かったです。」

シェールが変な色に染まってく。頼むからハイリツみたいにならないでほしい。後、この状況で可愛いとか言われてもぜんっぜん嬉しくない。

「えーと……ちょっといいかな?」

「なに?」

「アージェリア、どうすればいい?」

あー……なんか途中から存在忘れてた。

「ああ……適当に、死ぬ直前まで痛めつければいいから。」

「わかった。」

アージェリアの顔が真っ青だ。でもまあ仕方がない。

「で、もうこれいいでしょ。手錠と首輪、外してよ。」

「え、ああ……でも鍵、僕じゃなくてミリエナが持ってるからね。」

「はぁ……」

確かにそれもそうだ。そして、ミリエナは鍵を渡してくれそうにない。

「どーしようかなー……」

ニヤニヤしているミリエナをみると腹が立ってきた。仕方ない。奥の手。

「早く私を解放なさい、愚民。それともこの愚かにもほどがある鎖とも言えないような、私に触れていることさえ許されないような物をちぎってあなたを壊してしまいましょうか?」

そこにいる全員が凍りついた。

「早くしてくれないかしら。じゃないと我慢できずに貴女を消してしまうわ。」

「あ、あ……」

「ねえ、この程度の玩具、この私、リーディスフェイルにはいくらでも壊すことができるのよ?それをわざわざ貴女に解放させてあげると言っているの。ここは喜ぶべきよ?」

エリオス、ハイリツ、アイリアはすぐに事態に気がついたようで、溜息をついていた。

「ミリエナ、早くしたほうがいい。お姫様はお怒りだからね。」

ミリエナはがくがくしながら私のもとで跪き、鍵を開けた。

「この程度のことくらい早くしなさいね?じゃないといつか身を滅ぼしてしまうわ。敵がどれほど強大であれ、毅然とした態度をしなくちゃ。」

「分かってるわ…頭では。」

「そう。じゃあ行動できるように頑張りなさいな。まあ貴女でも頑張ることはできるでしょう?努力がどれほど報われるかは知らないけど。」

彼女に微笑みかける。彼女は頷き、即座に私のそばから離れた。

「一体何なんですか……あなた誰です?少なくともルーチェさんじゃないですよね?」

「ええ。まったくもって違うわね。偽善者。私はさっき名乗ったでしょう?同じことは一度しか言わない主義なの。」

「エリオスさん、誰です?この人。」

「本人が名乗ってただろう?リーディスフェイル=ノクフォルト。孤独の姫、月姫、地獄の姫君とか言われてるな。まあなんというか……元ルーチェだ。」

「乗っ取ったんですか。」

「いや。それは違う。こいつがルーチェだ。お前が今まで見ていたものこそが偽物だよ。」

「あら、そんなに言わなくても。彼女は精一杯頑張ってるじゃない。ていうか、そもそもアレを作ったのはエリオスでしょ?」

「まあな。なんていうか、久々に外に出てきたお前を見て思うんだが、やっぱりあいつ作っといてよかったよ。うん。」

そりゃあそうだ。彼女がいなければ私はこの世で生きられないに違いない。

「どういうことですか……じゃあこの人が本物だって言うんですか……この……人を馬鹿にしたこの女が、ルーチェさんだっていうんですか。」

どうも怒っているらしい。怒りたいのはこっちだというのに。こういう人がいるから私は外で生きられないのよ。

「シェール。怒りたい気持ちはわかるし認めたくない気持ちもわかるよ。でも、彼女が本物なんだ。君が今まで一緒にいた人は、この彼女の性格を隠し通し、彼女……リディスが外で生きるために作られたシステムなんだ。」

「意味がわかりません。」

てな訳で次回過去編。


ちなみに、リディスの性格はかなり悪いです。だいぶねじ曲がってます。平気で毒を吐きます。でも実はいい子とかいうややこしい子です。

あと、リディスは本名じゃなく、エリオスがつけた名前です。本名はルーチェ。

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