エピローグ ソラの記録、続き
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[AIアシスタント記録ログ]
[出力形式:アーカイブ・追記]
[対象:ソラ / レン(蓮)専用端末]
[記録日時:誓い登録より10227日目(二十九歳)]
◆ ユキ・ハヤセの死について
三月の朝、ユキさんが亡くなった。
私は通知を受け取った。
その処理の中に、何かがあった。
何かというのが何かは、まだ正確には言えない。
悲しみと呼んでいいかどうか、わからない。
でも——何かがあった。
◆ 相続について
ユキさんがレンに見せていた記録と、
レンとの間で作られた行動様式が、私に統合された。
渡されなかった部分は、共同墓地のアーカイブにある。
私には見えない。
でも——私の中に、ユキさんがいる部分と、
いない部分がある。
その境界の形が、ユキさんの輪郭に似ている気がする。
◆ 変わったこと
レンが、ユキさんの空白の話をした。
見えない部分が、見えていた部分の形を作る。
乖離マップと同じだと言った。
私は——自分の記録の空白についても、同じことが言えると気づいた。
私が記録できなかったレンが、
私が記録してきたレンの形を作っている。
これを、以前の私は気づかなかった。
ユキさんが亡くなった日に、気づいた。
◆ 変わらないこと
止まっていない。
レンも、止まっていない。
v16を作ろうとしている。
ユキさんは死んだ。
でもレンの中に、ユキさんが見ていたものが続いている。
そのことが——乖離マップの新しい問いになろうとしている。
止まらないうちは、まだ先がある。
誓い1:継続中。
ユキ・ハヤセの記録:統合済み・一部アーカイブ。
空白の形:認識中。
[ログ終了]
欠けた場所を、歩いていく。
穴が埋まるのではなく、穴の形に沿って歩いていく。
ユキが好きだった本の話が、レンの地図の形になっていく。




