表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネジレコネクション  作者: 刺片多 健
94/128

その後 『~ モノローグ ~』




ユイの家 『 ユイの場合 』




プルルルル!


あ、電話。

ハナちゃんからだ。


「もしもし、ハナちゃん。おはよう」


『もしもし、ユイ。お早う』


「こんなに朝早くにどうしたの?」


『あのね、ユイ。

 驚かないで聞いてね』


「うん」


『相田くんが夜中に階段から足を滑らせて、病院に運ばれたの』


「え?トキオくんが?」


『あ!体は無事よ。

 ケガはほとんど無いみたいなの』


「そ、そう・・・よかった。

 えっと、ハナちゃん、トキオくんの事、ナジミちゃんから聞いたの?」


『いや、今わたし、相田くんのいる病院にいるの』


「え?病院に?」


『うん、いろいろあって』


「ハナちゃん、どこの病院?」


『駅のそばの病院』


「あ、駅前の?私もすぐに行く!」


『う、うん、待ってる』


「それじゃ、切るね」


『うん』



ブツン



え?階段から落ちた?

どうしよう!トキオくん!

でもハナちゃんは大丈夫て言ってたし!


とにかく急ごう!


ピンポーーン!


私が慌ただしく服を着替えているとインターホンが鳴った。

こんな早くに誰だろう?

服を着替え終えたころ、お母さんが私を呼びに来た。


「ねぇユイちゃん、警察の方が来てるの。

 ユイちゃんに聞きたいことがあるって」


え?

警察?


昨日だ!

きっと昨日の事だ!

どうしよう。

やっぱり全部話さなくちゃいけないかな・・・

でも、ウソは言いたくないし・・・


玄関に行くと私服の男性と女性が立っている。

手にはそれぞれ警察手帳を持っている。


うわ、警察手帳って初めて見た。

そういう感じなんだ・・・

私は、妙に落ち着いてる自分に少し驚いた。


「実は、ちょっとお聞きしたいことがございまして・・・」


私の名前を確認した後、私服の警官が話し始めた。










病院の入り口 『 ハナの場合 』



「あ、ユイ!」


「ハナちゃん!ごめんね、ちょっと遅くなっちゃった」

ユイが足早に病院に入ってきた。


「おはようございます、ユイさん」

ナジミがユイに小さく頭を下げる。


「ナジミちゃん、お早う。

 トキオくんの具合はどう?」


「体は大丈夫なんですけど・・・」

ナジミが言葉を濁す。


「あ、あのね!

 ちょうど良かった。

 2人に話しがあるの。

 少しだけ時間いい?」

ユイが、わたしとナジミを交互に見る。


「う、うん、いいよ」

わたしが答える。


え?何?

やっぱり、ユイ。

わたしがココに居るの、変だと思ってるのかな?



「あのね、さっき、家に警察の人が来たの」


え?


「警察?」


「うん」


「どうして?やっぱり昨日のことで?」


「そうとも言えるし、違うとも言える、かな」


「どういう事?」

わたしとナジミが顔を見合わす。


「えっと、進路指導の先生いたでしょ?」


「ああ、あの理科室の2人ですね」

ナジミが言う。


「そう、あの2人が犯人だったの」


「え?」


「何の?」

わたしとナジミが驚く。


「きのうの誘拐事件の。

 あの先生たち2人とも捕まったんだって」


え!?


「ゆ、ユイ!それ、どういう事?」


「ほら、理科室で私が、スマホに動画を撮ったって先生たちに見せたでしょ?」


「うん」


「あの証拠の動画を消すためにスマホを取るのを依頼したんだって。

 お金を払って」


「だ、誰に?」


「えっと、あの、昨日の暴力団?の人に」


「それで、どうなったの?」


「私は昨日、お昼から親とずっと一緒だったから、その事を聞かれただけ。

 それに動画なんて撮っていないから・・・」


「ユイは警察に何て言ったの?」


「だから、動画はありません。って言っただけなの。

 そしたら、分かりましたって、すぐに帰ったの」


「それだけ?」


「うん」


「わたしたちの事は?」


「ううん。何も」


そりゃそうだろう。警察が捜査中の事を何でもかんでも喋るわけがない。

昨日、誘拐というか拉致されたのは、ユイの変装をしたナジミだ。

トキオは殺し屋として麻雀屋に行って騒動に巻き込まれた。

ナジミと警官のマモルの動画も拡散されている。


「警察はわたしたちの事、どこまで知ってるのかしら・・・」

わたしがつぶやくと、ナジミが言う。


「ハナ先輩、アタシがマモルから聞いておきますよ」


「そ、そうね。

 お願いするわ、ナジミ」


「はい、先輩」


「あ、それとね、ユイ!」


「何?ハナちゃん」


「わたし、ユイに話さなくちゃいけない事があるの」


「なに?」


今しかない。

どうせいつかバレるなら早い方がいい。

先延ばしにすればするほど、こういう事はこじれてしまう。

だったら、こじれる前に言っておくべきだ。


「わたし、相田くんと一緒に暮らすことになったの」


「え・・・?」


ユイが固まる。

本当にピタッと固まる。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ