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ネジレコネクション  作者: 刺片多 健
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トキオ宅 『殺し屋の場合』



--- トキオの家の前 ---



一軒の家の前で兄弟たちの車が止まる。

車を路上駐車したまま兄弟たちは家の門扉を開け入っていく。

手前の角に電動バイクを止め、家の近くまで忍び寄る。

表札には『相田』と書かれている。


家のドアが開き、兄弟たちは家の中へと入って行った。


あの兄弟とこの家はどういう関係だ?

そしてあのヘルメットの意味するものは?

一体この家の中で何が起ころうとしているのか?


家の裏手にまわる。

小さな茂みに身をひそめる。

しばらくの間、様子を見ることにする。




--- 約30分後 ---


ガチャン


表の玄関の扉が開く音がして話し声が聞こえる。

静かに表へと回り込む。


「それじゃ、トキオ!2人を送ってくる!」


兄弟とは別の男が女2人を家の駐車場の車に案内している。

男と女2人の乗った車は駐車場からゆっくりと出て行った。


入るか・・・中に・・・


腰のポーチからピッキングツールを取り出す。

そっとドアに近づく。


ガチャン


!!


ドアが開く。

すぐさま身を隠す。


「じゃ!アタシ帰る!また明日!」


女が飛び出してくる。


何!?

あのおさげの女、動画の女?

スタンガンの女か?


女はそのまま走って行った。


目を閉じ、音に集中する。


ドアロックの音はしていない。

玄関のドアのカギは空いている。

さっき送って行くと言っていた男が戻って来るからか?

となるとそんなに遠くではない。

それとも単にカギのかけ忘れか?


兄弟はまだ家の中にいる。

トキオと呼ばれた男も家の中にいる。

スタンガンの女は出て行った。

トキオという男がノッペラボウか三度笠なのか?

まだ情報が足りない。


どうする?


開けるか?ドアを・・・

もしドアを開けて三度笠がいれば一瞬だ。

一瞬で勝負は決まる。

勝てる自信はある。

だが何か嫌な予感がする。

ためらいがあるなら一旦引く。

それがこの商売の基本だ。


だが・・・


薄手のグリップ手袋をはめなおし、わずかに玄関のドアを開け音を聞く。


トン、トン、トン・・・

誰かが階段を上っていく足音がする。


そっとドアを開け、誰もいないのを確認し、家の中に入る。

ゆっくりと時間をかけ部屋を移動する。

1階は誰もいない。

キッチン奥の勝手口のロックを解除する。

万が一の逃げ道の確保だ。

勝手口の上部にブレーカーを確認する。


暗視スコープ・ゴーグルタイプをヘッドバンドで装着する。


状況を鑑みると2階の男たちは標的を知っている。

いや、もしくは標的。

やるなら今だ。

今しかない。

ブレーカーに手をかけ一気に引き下ろす。



バチンッ!



衝撃音と共に全てが暗闇に包まれる。

暗視スコープ・ゴーグルタイプで赤外線暗視を開始する。



さて、狩りの始まりだ。





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