表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネジレコネクション  作者: 刺片多 健
64/128

賭博場 『タツノスケの場合』



--- 麻雀店の前 ---



「いいか、よく聞け。

 俺が花瓶を割ったら、それが合図だ。

 いいな?」


「はい」


「よし、それじゃ始める」



俺は麻雀店のドアを開ける。



店内の男たちの視線が俺に集まる。

6人?

いや奥にも2人?

奥の2人のどちらかがゴンか?

全部で8人・・・


「タ!タツの兄貴!!

 ご苦労様っスッ!!」


男達が俺に挨拶をする。

俺はこくりとうなずく。


俺は花瓶の位置を確認する。


「タツの兄貴!

 どうしたんです?こんな時間にめずらしい」


ん?

何だ?

この違和感は?


「ゴンはいるか?」

俺が手前の男に聞く。


「組長スか?奥に!」


奥の人影が動く。


「おう!タツノスケ!

 久しぶりだな!」


ゴンが奥から出て来る。

一瞬、ゴンが視線を男達全員に向ける。


「おい!タツ!キサマ!兄貴分の俺を呼び捨てにするってのは、

 どういう事か分かってんのかぁ?」


・・・バレてる。

客が一人もいない。

こいつら俺が来ることを知ってやがる。

自然に俺を取り囲んでいる。

これでは少年を中に呼び込めない。

どうすれば・・・


「あんたは破門された。

 ここから出て行ってもらおうか」


「破門?んなこたぁどうでもいいことよ!

 ここは俺のシマだ!俺の好きにさせてもらうぜ!」


ゴンがふところに手を入れる。

俺は一歩下がり腰を落とす。

と同時に全員が俺に襲い掛かってきた。


俺は真後ろの男を抱え上げて入り口のドアめがけて投げ飛ばす。

ドアが吹き飛ぶ勢いで開く。


ガシャバーーン!!


強烈な破裂音と共にドアに激突した男は、もんどり打ってエビ反るで倒れる。

俺は男たちを振り切ってドアから飛び出す。


三度笠の少年が立っている。


「逃げるぞ!サンド!!」


俺は階段を駆け下りる。

後ろから三度笠の少年も駆け下りる。


階段の下に、どデカイ男がぶっ倒れている。

ん?こいつは・・・


通行人たちが、ぶっ倒れている男を見て悲鳴を上げている。

スマホのカメラを向けている者がいる。

どこかに電話している者がいる。


俺と三度笠の少年は巨大な肉の塊を飛び越える。


「待てゴラぁーー!!」


後ろから男たちが追いかけてきた。






--- 路地裏 ---



「ハア!ハア!ハア!

 ここまで来ればもういいだろう。

 おい、大丈夫か?」


「ハア!ハア!

 は、はい・・・」

少年が三度笠のアゴ紐に手をかける。



遠くで緊急車両のサイレンが鳴り響いている。



「お前が、お前がやったのか?」


「え?

 何をですか?」


「階段の下の男だ。

 デカイ男がぶっ倒れてただろ?」


「あ、あれは・・・」


「あの男はな、ゴンの右腕だ。

 元力士で熊殺しのジョーと呼ばれる用心棒だ」


「く、熊殺し・・・?」


「ま、それは噂だろうが、

 用心棒として腕が立つのは確かだ。

 数々の修羅場を生き抜いてきた男だ」


「あ、あの人、

 ドアに飛ばされて階段から落ちたんです」


「そ、そうか・・・

 あの時の衝撃で、か・・・」


「な、中で・・・

 何があったんですか?」

少年が三度笠と仮面を外す。


「バレてた・・・」


「え?」


「俺たちが行くことを奴らは知ってた」


「そ、そうなんですか?」


俺たちが麻雀店に行くことを知っていたのは、

姐さんと俺と少年と少女の4人だけだ。


なぜバレた?


もしかして・・・

あの後、マサに姐さんの所に行くように伝えた。

もし、姐さんがマサに俺たちの事を言っていたとしたら・・・

いや、マサが俺を裏切るはずがない。

そんな事は絶対にない。


だが、もし・・・

もしも、マサが裏切り者なら・・・


「おい!サンド!!」


「はい!」


「戻るぞ!!」


姐さんが危ない・・・






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ