トキオ宅 『トキオの場合』
--- トキオの家 ---
「ただいまー!」
って、あ!
女性の靴だ。
玄関に見慣れない女性の靴が綺麗に揃えてある。
そうか、
ハナちゃんのお母さん来てるんだ。
「お!お帰り!トキオ!」
オヤジとハナちゃんのお母さんがダイニングから出てくる。
「お帰りなさいトキオ君!」
うわ、ハナちゃんのお母さんって、
こうして見ると、やっぱり美人さんだなぁ。
「あ、どうも、こんにちは。
えっと、もうすぐハナちゃんとナジミが来るから」
「お、そうか」
「オレ、上の部屋片付けてくる!」
オレは階段を駆け上がる。
--- トキオの部屋 ---
この部屋にハナちゃんが来るのも2度目か。
前回は不意打ちでの訪問だったから仕方ないけど、
やっぱこの部屋、地味にきったねぇーんだよなぁ。
片付けるったってどうすりゃいいんだよ。
ま、
とりあえず、やってみるか。
20分後
「おーい!トキオ!
ハナちゃんとナジミちゃん来たぞー!!」
オヤジが下から叫ぶ。
「いま行くー!」
オレは階段を駆け下りる。
--- 玄関 ---
玄関にハナちゃんとナジミが靴を脱いで上がろうとしている。
「お母さん、来てたんだ」
ハナちゃんがダイニングから出てきたお母さんに小さく手を挙げる。
「お母さん、今日お店は?」
「今、店は予約制にしてるでしょ。
それで、今日の夕方からは予約が入っていないの。
だからもう今日は店じまいよ」
「そんなことで大丈夫なの?」
「大丈夫よ!
それよりお母さん嬉しいわ!」
「何が?」
「あなたたちよ!
みんなで仲良くしてくれて!」
「え?
あ、うん・・・」
「ハナ先輩!じゃ!トキオの部屋、行きましょうか!」
「うん、そうね」
--- トキオの部屋 ---
「ハナちゃん、これに座って」
オレが机のイスをハナちゃんに差し出す。
「ありがとう相田くん」
ハナちゃんがイスに腰掛ける。
オレは、あらかじめ下から持ってきたスツールに座る。
「トキオ!アタシのイスは?」
「ナジミ、お前はどうせベッドに座るんだろ?」
「ん、ま、そうだけど」
と言いながらナジミがベッドにストンッと座り2、3度上下に揺れる。
「で、捕まえるって、どうやるつもりなんだ?」
オレがナジミに聞く。
「その前にトキオ!
あんたにプレゼントがある!」
「プレゼント?」
「そう!誕生日プレゼントよ!
ちょっと遅くなったけど!」
そう言えば、理科室のあの日ってオレの誕生日だったんだよな。
ドタバタして、すっかり忘れてた。
「はい、これ。
ちなみに選んだのはハナ先輩だから」
ナジミが紙袋をオレに手渡す。
え!?
ハナちゃんが選んでくれたプレゼント!!
マジで?
うっひょ~!
「そ、そうなの?ハナちゃん!」
「ち!違うわよ!
ちょっとナジミ!何いってんの!
2人で決めたんでしょ!」
「え?先輩が指差してアレがいいって言ったんじゃないですか。
色はアタシが決めたけど・・・
てか、早く開けてよトキオ!」
「う、うん」
オレは、ドキドキとワクワクで紙袋を開ける。
お!
ハンカチ!
オレンジ色のハンカチだ。
「あ、ありがとう・・・」
オレは、オレンジ色のハンカチを取りだ・・・
?
え?
何これ?
オレは、オレンジ色の布を広げる。
「ブーメランパンツよ」
ナジミがアゴを上げて勝ち誇った顔をする。
ブ、ブーメラン、パンツ?
「トキオ!あんたはそれを履いてボロ服三度笠になるのよ!」
はあ!?




