表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネジレコネクション  作者: 刺片多 健
37/128

下校中 『ユイの場合』


--- ユイのマンション ---


プルルルル・・・


あ、電話だ。

ハナちゃんからだ。


「もしもし、ハナちゃん?」


『あ、ユイ!今、相田くんからナジミに連絡があって、

 犯人が分かったって!!』


「え!?

 犯人が、分かった!!」


『そう!

 それで今、ユイのマンションの前に居るの!

 ユイ、今から1階のエントランスに降りて来れる?』


「分かった!

 すぐ降りる!!」


犯人が分かった?

え!?

誰かの知り合いって事?


私はエレベーターを飛び出しエントランスへと向かう。


ハナちゃんとナジミちゃんがいる。


「あ!ユイ!」

ハナちゃんが手を挙げる。


「ハナちゃん!ナジミちゃん!

 え?

 トキオくんは?」


「相田くんはもうすぐ来るわ!

 あ!

 ほら!来たわ!」


ボサボサ頭のトキオくんが走ってやってきた。








--- ユイのマンション エントランス ---



「遅いわよ!

 それで!相田くん!

 男の正体が分かったって!?

 誰なのよ?」

ハナちゃんが肩で息をするトキオくんに向かって言う。


「こ、こ、これを見てよ!ハア!ハア!」


トキオくんは私たちにスマホを見せる。

動画が再生された。

画面には男がアパートに入るところが映し出されている。


ドアのカギを開けた男が一瞬こちらを向く。


え!?


スマホを持っているトキオくん以外の3人が同じ表情になる。


この人!!?


「え!?これって、あの警察官!!?」

私たちが声を上げる。


「そう!ストーカーはあの若い警官なんだ!」


え!?

どうして!?

あの若い警察官はとても親身に話しを聞いてくれた・・・

事細かに説明もしてくれた・・・

なのに・・・

どうして・・・


「ス!スゲーよ!トキオ!

 これこそ決定的な証拠だ!!」


「だな!今すぐ警察に持っていこう!」


たぶん私があの若い警官と最初に会ったのは『カフェの強盗事件』。

強盗犯人を逮捕した後の混乱の中、ずっと私たちのそばに居てくれたのもあの若い警察官だった。

当然、警察は私の住所を把握している。

ストーカー行為はそれからしばらくしてからのことだ。

これを警察に持って行けば・・・


「ありがとう。

 トキオくん・・・

 これであの人が捕まれば、ひと安心ね」


そう、これでストーカーの恐怖から解放される。

これもみんなのおかげだ。


「ちょっと待って・・・」


ハナちゃんがスマホの画面を見たままつぶやく。

私たち3人がハナちゃんを見つめる。


「もし、あのもう一人の警官も仲間だったらどうするの?」


「え!?」

私たち3人が声をそろえる。


「この動画をあの交番に持って行って、もう一人の警官に見せて、

 もしその警官がこの男を守ろうとしたら?」


「守る・・・?」

トキオくんがつぶやく。


「そう、証拠を隠滅することは簡単よ」


「ハナちゃん、それはちょっと考えすぎだよ。

 さすがにそれは無いと思うよ?

 だったら、ちょっと遠いけど交番じゃなくて警察署に持って行こうよ」

トキオくんが語る。


そう、トキオくんの言う通りよハナちゃん。

警察が証拠を隠滅なんてしないわ。

そんな事するわけない。


「いや、大きな所ほど、身内の不祥事を隠したがるものよ・・・」


どうしたの?ハナちゃん?

ハナちゃん、ちょっと最近はやりの急展開ドラマの見過ぎよ。

こう見えてハナちゃんって、素直というか何でも信じやすいというか・・・



「警察が信用できないって言うなら、どうすれば・・・」

トキオくんがつぶやく。


・・・・・。


わずかな時間、沈黙が続く。



「あ!

 そんなの簡単よ!トキオ!」

何かを思いついたナジミちゃんがピンと指を立てる。


「捕まえればいいのよ!」


「え!?」

3人が声をあげる。


「このストーカーポリスメンを、

 アタシたちで捕まえればいいのよ!!」


ナジミちゃんが片手でガッツポーズをする。

オレンジ色のリボンでむすんだポニーテールがゆれる。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ