カフェ 『ハナの場合』
--- 駅前のカフェ ---
「ハナちゃん、
私が連絡したの・・・トキオくんたちに」
「え?ユイが連絡?」
ユイが話し始めた。
やはりユイから連絡してたんだ・・・
わたしの知らない間にボサボサ頭と連絡先を交換してたってこと?
「私が、なんでも相談箱に手紙を入れたの」
「あ、それ、なんでも解決箱です」
ナジミが訂正する。
「あ、ごめんなさい。
なんでも解決箱に・・・」
「そんな事はどうでもいいわ」
そうか、連絡の手段って手紙か・・・
そう言えば理科室でも言ってたな、解決箱って。
たしか職員室の前に置いてあるとかなんとか・・・
「お待たせしました」
わたしの注文したアイスコーヒーが来る。
カフェの店主はストローとガムシロップをテーブルに置くとカウンターへと戻った。
「それで、ユイ、その手紙の内容は?」
わたしはストローをアイスコーヒーに差し込む。
「最近ね私、誰かに後をつけられてる気がするの」
え!?
「つ、つけられてる?」
「うん、振り向いても誰もいないんだけど、そんな気配がずっとするの」
「ユイ。それって、いつから?」
「ここ最近かな。
特に下校中に・・・」
「学校の帰り・・・
ねぇユイ!
警察行こ!わたしも一緒に行くから!」
「ありがとうハナちゃん。
だけど誰かを見たわけじゃないから。
私がそう感じてるだけだし・・・」
「だけどユイ、それはこの2人に言う事じゃないわ!
この2人に言ったところで何の解決もしないわ!
するわけないでしょ!!」
「ハナ先輩、その言い方はちょっとひどすぎません?」
「ごめんナジミ!でもあなた達には何か方法があるっていうの!?」
「いや、だからこうやって、まず話しをしてるわけで・・・
でもまあ、具体的にどうするのかは全く・・・」
「でしょ!今すぐ警察に行くわよ!
あなた達も一緒に来なさい!
ユイもその方が心強いでしょ!」
「う、うん、みんなが一緒なら・・・」
「さ、じゃ、これ飲んだら行くわよ!」
--- 駅前の交番 ---
「あれ?君たちは・・・」
若い警官がわたし達に気づく。
「あの~先日はお世話になりました」
わたしが頭を下げるとユイたち3人も頭を下げる。
「あ、いやいや。
あれからどう?
変わりない?」
交番の中には若い警官と年配の警官がいる。
若い警官が気さくに話しかけてくる。
「あの~実は、ちょっと相談がありまして・・・」
「ん?どんな事?」
わたしがユイの肩にそっと手を当てる。
「この子がストーカー行為を受けているみたいなんです」
「ストーカー?」
「はい・・・」
若い警官と年配の警官は親身に話しを聞いてくれた。
供述調書を作成し説明もしてくれた。
ただ、証拠が無いため今のところはどうすることもできないということだった。
--- 駅前の交番の前 ---
「警察は何もしないって事ですか!?」
交番から4人が出たところでナジミが言う。
「ま、証拠が必要って事ね」
確かに今の段階では『気がする』というだけで、
ユイは誰も見ていない。
これでは警察も動きようがない。
「証拠があればいいんだろ?」
ボサボサ頭がつぶやく
「だったらさ!オレ達でやろう!
オレ達で証拠をつかもう!!」
え?
何こいつ?
なに急に熱血野郎になってんの?
おめーは三度笠かぶる以外に何が出来んだよ?
それに『オレ達で』だと?
なに勝手にみんなを巻き込んでんだよ?
やるなら一人でやれ!ボサボサ頭!
「ありがとうトキオくん!」
ちょ!ユイ!
「うん!オレ達にまかせて!!」
おいおい!おめー何いってんだ!
まかせるって何やんだよ!
いい加減にしろよボサボサ頭!
「よし!じゃ、カフェに戻ろう!
これから作戦会議だ!!」
はあ!?




