駅前広場 『トキオの場合』
--- 駅前の広場 ---
「ごめんなさい、待った?」
白い帽子をかぶった美少女がオレに話しかけてくる。
そう、この美少女は依頼人だ。
『なんでも解決箱』の依頼人だ。
とんでもない美少女だ。
こんな美少女がうちの学校に居たなんて・・・
なんてキレイなんだ・・・
男なら誰もが惚れ惚れする美し、
ドガッ!
ナジミがオレのケツを蹴る。
な!何しやがる!
「ごめんなさい、
それじゃ詳しく話しを聞かせてもらえますか?」
ナジミが笑顔で対応する。
--- 1日前 トキオの家 ---
「きたきたきたきた!
来たわよ!トキオ!
スゴイの来たわよ!!」
ナジミが慌ただしく冷蔵庫からオレンジジュースを取り出す。
「スゴイって何が?」
オレはソファーに座ったまま大きく伸びをする。
「依頼よ!依頼!!」
ナジミはオレンジジュースをコップにそそぐ。
「へー、まだ解決箱って置いてあんの?」
「あるわよ!職員室の前に!」
そうか・・・まだあの箱って撤去されてないのか・・・
「てかトキオ!そんな事より依頼よ!!」
ナジミがオレの横にちょこんと座る。
ポニーテールがゆれる。
「依頼って、どんな?」
「ストーカーよ!
学校の生徒がストーカーに狙われてんのよ!!
これはトキオ!一大事よ!!」
おいおいおい、
ちょっと待ってくれ。
「それお前、本物じゃんかよ。
本物は警察だろ。
オレたちに何ができるってんだよ」
「バカね、トキオ!
警察が無理だから解決箱に依頼を入れてるんでしょ!」
いやいやいや違うやろ。
「それ逆やろ?
ストーカーってお前・・・無理だってそんなの」
「でも明日の休日に駅前で待ってるって言ってんのよ!
行かなきゃダメでしょ!」
「それってアレか?
オレ、三度笠とかかぶるのか?」
「なに言ってんの!まだかぶるわけないでしょ!
依頼を聞くだけなんだから!」
「まだ?」
だいたい何でオレがあんな格好しなくちゃいけねぇんだよ。
元々はユイちゃんに振られる為の格好なんじゃねぇのか?
なんかおかしくねぇか?
「あんたが変身するのは犯人を捕まえる時だけよ!!」
「変身って・・・」
「な!何よ!?」
「そんなテレビとか映画じゃないんだから一瞬で着替えられるもんじゃねぇだろ。
けっこう時間かかるし・・・
この前なんかズボンやぶれたし・・・」
「それはアタシが何とかするわ!
そんなことより明日よ!
依頼人の目印は白い帽子よ!
いいわね!一緒に行くのよ!!」
「イヤダ!
ぜってーヤダ!」
--- 駅前の広場 ---
で、駅前に来ている。
そして、白い帽子の美少女がオレたちの前に立っている。
「それじゃ詳しく話しを聞かせてもらえますか?」
ナジミが笑顔で対応する。
「うん、じゃ、あそこのカフェに入りましょう、トキオくん!」
え!?なに?
オレのこと知ってんの?
この美少女、オレのこと知ってんの?
マジか~!
オレのこと知ってんのか~
これを機会にお友達になってもらえないかな~
憧れのハナちゃんには完璧に嫌われて奇妙な関係になってるし、
学年トップのユイちゃんとはもう会わない方がいいし・・・
というかこの子、こんなに可愛いかったら、そりゃストーカーにも狙われるやろ?
だって見てよ!これもうアイドルやん、こんなにかわい、
ドガッ!
ナジミがオレのケツを蹴る。
な!何しやがる!!
プルルルル!
・・・プルルルル!
ナジミのスマホが鳴る。
ナジミが出る。
「あ、もしもし・・・
先輩!どうしたんですか?
・・・はい・・・今ですか?
えっと~、駅前ですけど・・・」
先輩?
だれだ?




