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ネジレコネクション  作者: 刺片多 健
22/128

理科室 その後 『ハナの場合』


--- 校舎裏 ---



ボサボサ頭のトキオと妹のナジミが、わたしの前に立っている。

イカれた兄妹の2人だ。



理科室から3人で逃げる途中わたしは、ぼさぼさ頭にコッソリと言った。

「あした話しがある・・・」

そして兄妹2人を校舎裏に呼び出した。


「・・・で?

 どういう事か説明してくれる?

 一体なにがどうなってんのよ?」


聞きたいことは山ほどある。


「あ、えっと・・・・」


ちッ!

はっきりしなさい!

このボサボサ頭!!


「わかったわ・・・

 それじゃまずは、昨日の理科室の事よ!

 あれは一体なに!?」


ボサボサ頭を見かねた妹のナジミが一歩前へ出る。

「あの、実は、あれは・・・

 職員室の前にある『なんでも解決箱』に依頼が入ってまして・・・」


は!?

解決箱?何それ?


あ、

確か理科室で先生たちも言ってたわね。

解決箱がどうのこうのって。

・・・ま、いいわ。


「それで?」


「はい、その依頼が理科室にお化けが出るというもので、調べたらどうやら2人の教師が原因ということが分かって、張り込みをしていました」


「ふ~ん、で、

 何であたな達が解決しなきゃいけないのよ?」


「あ、えっと・・・いろいろありまして・・・」

妹のナジミが話しをにごす。


ふんッ!


張り込み?

どうせウソだ。

適当に辻褄を合わせたホラ話しだ。

だいたいパーティーはどうなった!?

理科室で誕生日パーティーって言ってたじゃねぇか!!


「ハ!ハナちゃん、オレ何とかしたかったんだよ!」

突然横からボサボサ頭が割り込んできた。


な!何こいつビビらすんじゃないわよ!!


「強盗と接触したのはオレなのに・・・

 他の3人も巻き込んでしまって!」


「ま、確かにその通りね・・・」


そう、巻き込んだのはお前だ。

すべての根源はお前だ。

全部お前が悪い。

それは決定事項だ。


「だからオレ!

 あの時チャンスだと思ったんだ!!

 先生たちの密会を取引の条件として、3人の事を何とかしたかったんだ!!

 でも・・・結局はユイちゃんがスマホで動画を撮っておいてくれたから良かったんだけど・・・」


「あれウソだから」


「え!?」


「あれ、ユイ、動画なんか撮ってないのよ。

 あの後ユイが言ってたのよ。

 とっさにあなたを守るためにやったって!」


「ユイちゃんが、

 とっさに・・・守る」


「そ!そうよ!

 あなた、それを聞いてどうなの?

 ・・・どう思うの!?

 相田くんってさ、

 カフェでも理科室でも結局ユイに助けてもらってるじゃない!」


「・・・・・」


「何とか言いなさいよ!

 あれでユイは先生たちを脅したことになるのよ!

 よりによって進路指導の先生を!

 ユイの進学がダメになったらどうするの!

 そうなったら、あなたたち兄妹のせいなのよ!!」


「・・・・・」


「もういい加減にして!

 今は本当に大事な時期なのよ!!

 相田くん!あなたもそうでしょ!!

 こんな事やってる場合じゃないのよ!」


「・・・・・」


「いい!

 今後一切、ユイとわたしには近づかないで!!

 いまここで約束して!!」


「・・・・・」


「早く!」


「・・・わ、分かった」


「約束したわよ!!」


わたしは、きびすを返し2人を背にした。


聞きたいことは山ほどあったが、

これ以上話しても何の意味もない。

あの男がボロ服を着て三度笠を被る理由など全くもってどうでもいい事だ!


これでいい。


これでいいのよ、ユイ。

あなたの初恋はこれで終わりよ。

こんな男はユイには合わないわ。

だってこの男と関わってからのユイは、どんどんおかしくなってんだから。

もうここで終わりなのよ、ユイ。


ユイはわたしが守るんだから。




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