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ネジレコネクション  作者: 刺片多 健
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夕暮れの理科室 『ユイの場合』


--- 理科室手前の階段 ---




「ユイ!

 わたしトイレ行ってくるから!すぐ戻る!」

ハナちゃんがトイレの方へ駆け出す。


トキオくんたち理科室でパーティーって・・・

どういうことだろう?

放課後にパーティーをするからって理科室を貸切るなんてことできるのかしら・・・


ん?


あ!足音だ!

誰か階段を上がってくる!


どうしよう!

トキオくんたちに知らせなきゃ!!


急げ!!


理科室!理科室!!


理科室のドアは、ここだ!!



ガララララ!!


「トキオくん!

 誰か来た!!」

私はドアを開けると同時に叫んだ。


トキオくんは破れたズボンからパンツ丸出しで三度笠をかぶって靴下を上げていた。

となりで妹のナジミちゃんがニヤニヤ笑っている。


え!?


「トキオくん、何してるの?」


「あ、いや、着替えてる・・・

 パーティー・・・だから」


あ!


「トキオくん!誰か上がって来てるの!」


「え!?

 ユ、ユイさん!!

 ドア閉めて!カギかけて!!」

妹のナジミちゃんが叫ぶ。


私は理科室のドアを閉めカギをかける。


ガチャン!


「ユイさん!!

 早くこっち来て!!隠れて!!」

妹のナジミちゃんが机の陰から手招きする。


私は2人のいる机の陰に潜り込む。


トキオくんが小声で聞いてくる。

「ユイちゃん、ハナちゃんは?」


「ハナちゃん、お手洗いに行ったの」


カチャカチャ、

ガチャ!


理科室のドアのカギが解除された。


誰?

どうしよう。

見つかったら・・・

あの事件の後、私は進路指導の教師2人に呼び出され、嫌というほど説教された。

被害者であるにもかかわらず・・・


でも今回は不法侵入。

見つかれば間違いなく処分を受ける。

3年での処分は恐らく進学に影響する。

だけど、

だけど・・・私、



ガララララ!!


理科室のドアが開いた。

私たち3人は机の陰に身を潜めた。


何かささやき声がした後、ドアを閉め、カギをかける音がした。


ガチャン!


慣れた手つきにも思える。


誰?ん?

2人?

2人いる?


私たち3人は机の陰からそっと様子をうかがう。

理科室は薄暗く2人の顔はあまりよく見えない。


2人が窓の方へ近づくと、薄暗い夕焼けに影絵のように浮かび上がる。


え!?


せ、先生!?

2人は進路指導の先生だ!?


進路指導の教師は男性と女性である。


え!?ウソ!?

抱きしめ合ってる!!

どうしよう!


あの2人、確か、お互いに結婚してるはず・・・

え!?あ!

これって不倫!?


え!?


なんかすごい抱きしめ合ってる!!


すごいの見ちゃった・・・



ガタン!!


真横でイスが傾く音がした。

見ると、



彼が、立っていた。



ボロ服の三度笠、パンツ丸出しバージョン。


「きゃぁあー!!」

「な!な何だお前はッぁ!!!」

教師2人の悲鳴が聞こえた。



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