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元殺し屋の落ち着かない生活  作者: すみねこ
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TARGET.2元殺し屋 コンビニに行く

日本に住んではや1ヶ月、

元々お金には困っていなかったので

ある程度普通に生活する上で困ったことはなかった

戸籍は昔日本に来た時に使っていたものを使用した、

苗字は田中である

ごくありふれた苗字であり

怪しまれる事もない、

クラス、もしくは学年に1人は居るであろう苗字である

名は...今は言う必要は無いだろう

この1ヶ月間、何も無かったように話しているが

実は危機的状況に陥ったことがあった...


〜1ヶ月前〜

〘コンビニ〙

ウィーン

とコンビニの扉が開き

『いらっしゃいませぇ〜』と店員のやる気のない

挨拶が聞こえる、

コンビニは24時間開いており

行けば大抵のものは揃うため本当に楽だ、

その日は“濃厚マシマシラーメン”を選びレジに向かう

レジに向かう途中で麦茶を手に取り

列に並ぶ...

普通の人ならここで会計を済ませたら

スタコラサッサと家に帰るだろう、

しかし私は違う

いくら死んだと言われていても

恨みがある人間はそんなことを信じないだろう、

どこからか情報を仕入れ、私を殺すために日常に溶け込んで機会を伺っているかもしれない...

このコンビニの店員がそいつかもしれない、

まずは様子見だ...

先に並んでいる客には申し訳ないが

私の為に囮となってくれ....

店員はまず『袋有料ですけど、どうしますか?』

と言っている、

普通の対応に見えるが

これはなにかの暗号、もしくは合図かもしれない、

周囲に目を配りながら警戒する...

なにかの合図ではなかったようだ,

警戒を解き再び監視する、特に変わった様子は無さそうだ、

と油断した時奴は動いた

右手に何かを持ち、商品にかざしだした

赤い光が出ており

商品をかざすと

『ピッ』と言う音がした

ま、まさか爆弾!?

最後の商品がかざされた時、この店ごとぶっ飛ばすつもりか!自分の身を犠牲にしてまで私を殺しに来たのか...

なんて覚悟、そして精神力だ...

並大抵の人間では到達することは無い領域...

人の憎悪や憎しみが集まるとこうなるのか...

このままではこの店は私諸共爆発するだろう

今できることは2つ...

1.急いでコンビニから逃げる

2.爆発を阻止させる

道具は無い、不審な動きをすればすぐにでも爆発させるだろう...

チャンスは1回...

息を整えろ...

あの時を思い出せ...

少し足に力を込め、走る...

そう、レジに...だ

私は元殺し屋だ、私が殺されるのは仕方がない、

報いを受けるべきだ、

しかしここは街中、コンビニ内の客は勿論、外にも被害が出るであろう...何よりこの店員は自分自身を犠牲にしているのだ...死ぬのは、私だけでいい...

レジに立ち、手に持っている赤い光を放つ謎の物体を奪い

「私に恨みがあるのなら私だけを殺せ、他の者、自分自身の体を大切にしろ!」

そう言った...

しかし不運な事に私が奪った謎の物体が最後の商品をかざしていた...

『ピッ...』

........

目を開けると先程のコンビニ、そして目の前には混乱している店員が居た、

後ろを見ると他の客たちが

携帯を私に向けている、

な、なぜなのだ...

爆発するのではなかったのか...

『あ、あのぉ』と店員が引き気味で話しかけてきた

『営業妨害でしたら、警察を呼びますけどぉ...』

などと言ってきた.,.

営業妨害?警察?なんの事だ?

私の頭の中はごっちゃごちゃになっていた

考えついた答えは...

「すいません、疲れていたみたいで,ご迷惑おかけしました」とコンビニを出た...


後日私の姿が映った動画をネット上で上げられた

“コンビニに謎の男が現れたww”や“コンビニ店員に迫る男!最後はなんと...”など様々な動画サイトやSNSで公表されていた、

私が行動しなければ爆発していたと言うのに...

全く、日本に住むのも楽じゃない...


『結局あの人なんだったんだろぉ...変な人だったけど、

ちょっとカッコよかったなぁ...』

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