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18.深淵と救世_02

 木々に囲まれた小道、そこで信頼していた人に裏切られ、悲しみの表情で立ち尽くすアタシ。アタシの正面向かいには、気絶したままのマースを抱えるジェームズ。彼は、ジェームズは何故裏切ったのか。悲痛な表情で彼に問うアタシを前に、彼は話す。


「マース様を攫えば、貴女はきっと付いて来てくれる。思っていたとおりですよ」


 ジェームズはアタシの質問には答えず、目を瞑ったまま口角を上げて、自分の策が思い通りにハマったと、どこか得意げに言う。


「だからっ……なんでっ……?」


 アタシはジェームズの策なんて知ったこっちゃない。なんでボーフォートの皆を、アタシを裏切ったのか。そっちの方を答えてほしかった。


「ああ、理由?理由を知りたいですか?話しても良いですが……ミス千歳、まずはその悪魔の姿を止めては貰えませんか?魔眼も恐ろしいですが、クククッ、何より貴女の放つ媚香の匂いは私達獣人には強すぎる」


 そう言って杖を持った右手の甲で長い鼻先を隠すような仕草を取るジェームズ。

 彼がアタシの魔眼を恐れているのは、彼があからさまに目を瞑って話しているのを見て分かっていた。だがもう一つの言い分、媚香の件についてアタシの認識と違っている。


(媚香?何で今、媚香の事を言った??)


 アタシの媚香は一昨日の夜に媚香の暴風を吹かせた一件以来、人の近くで媚香を撒き散らした覚えはない。昨日シュダ森でホブゴブリン達を吸精した時に1/3程解放したモノの、それが終わってからは媚香、アタシの頭の中では匂い袋のイメージだが、その匂い袋の紐は完全に閉めているハズだった。

 アタシが彼の言い分が理解できず、モタモタとしていたところ、


「早くしてください、マース様、いえ、マースの命が惜しくないのですか?」


 ジェームズはそう言って気絶したままのマースの首に右手の爪を当てて、アタシを急かす。


「ま、待って!すぐ戻るから!」


 マースを人質に取られているアタシに選択権は無い。アタシの目的は攫われたマースを取り戻す事であって、ジェームズが何故裏切ったかは二の次なのだ。勿論、頭でわかっていてもそこまですっぱり割り切れる程アタシの心は潔くはないが。

 彼の脅しにアッサリ屈したアタシは、彼の指示に従い自らの悪魔化を解くイメージをする。


(解除、戻れ!アタシ!)


 -スウゥッ-


 急いで悪魔化を解いて元の人間体に戻したアタシ。頭の角も背中の翼も、全身の青い肌ももう元に戻した、勿論彼が恐れているアタシの悪魔の瞳もだ。


「戻した、戻したよ、ジェームズさん」

「……どれ」


 人間体に戻った事を告げるアタシの声を聞き、ジェームズがマースの首元に爪を立てたまま、ゆっくりと瞼を開けていく。次第に見えてくる彼の縦に細い瞳孔と黄色い虹彩。ついに開いた目は、狐獣人らしく切れ長でつり上がっていて、まさに比喩でも何でもない見事なキツネ目。切れ目で長身、モフモフの赤みを帯びた褐色の体毛を持つ狐獣人が魔術師風のローブを纏いながら、右手に杖を、左腕にマースを抱えている。

 そんな彼を見たアタシの第一印象は、


(妖狐)


 凛々しい佇まいの中に混じる、言い様の無い妖しさ。尻尾こそ1本しかないモノの、まさに二足歩行の狐妖怪と言った感想だった。

 そんな彼が切れ目の間から覗かせる瞳でアタシの目を見つめて言う。


「ほっ、これでやっとまともに話が出来ますね。全く、媚香で我々を惑わし続けるとは貴女は恐ろしい人だ」

「アタシ媚香なんて使ってない。それよりもなんで……」

「おや?もしかして気付いていらっしゃらない?無意識だったのですか?ハハハッ、これはお笑いだ、ハハハハッ!」


 彼は、裏切った理由を知りたいアタシの質問を遮り笑いだす。何を馬鹿にされて笑われているのか理解できていないアタシは彼に問う。


「なっ、何なんですか!?何が可笑しいんですか!?騙されてたアタシがそんなに無様ですか!?」

「クククッ、いえ、本当に無意識に人を惑わしていたとは。グレッグも気の毒なモノだ」


 少しイラ立ちながらも質問するアタシ。そんなアタシを前に笑い続けるジェームズ。何故かグレッグさんの事を口に出した彼に、アタシは問いを続けた。


「グレッグさんが気の毒、ですか。確かにアタシは彼に魔眼を……」

「まだ気付きませんか?困ったお人だ。いいでしょう、まずはそちらを説明しましょう」

「っ……」


 ジェームズはアタシの問いをまた遮り、アタシの欲しい答えとは違う方を説明をすると言い放つ。彼に信頼を裏切られた悲しみと一緒に、彼の回りくどい喋りにイラ立ちを覚えていたアタシだったが、文句を言おうとする気持ちをグッと抑え黙り、彼の言葉を待つ。


「ミス千歳、貴女はつい2日前にこの世界、オードゥスルスに流着した。たった2日前ですよ?どこの馬の骨かもわからない貴女が、たった2日でボーフォートの皆に受け入れられている」


 ジェームズはそう言って右手の指を二本立てる。


「ただの流着者である貴女が!ボーフォートのお貴族様と同等の扱いを受け!お貴族様のご子息様達と寝食を共にしている!あまつさえそのご子息様とお二人だけで寝ようとなどとは……ああ~、なーんと言うことでしょう!?」


 彼は右腕を空に上げつつ、芝居がかった口調で言いながらわざとらしく驚いて見せる。

 そしてニヤリと人を馬鹿にしているような憎たらしい笑みを浮かべて、


「……おかしいとは思わなかったのですか?」


 と言うのだ。左腕に抱えっ放しのマースにちらりと視線を向け、そんなことも知らなかったのかと、呆れた風な言い方。

 アタシはまず彼のその仕草と言い草にイラッとしたし、次にボーフォートの皆に受け入れている、などとそんなワケも無いだろうって事にイラッとして、反論する。


「あ、アタシはマース達の従姉で、マースとは、その……そ、それにっ!ボーフォートの皆には受け入れられるどころか、怖がられているって事ぐらい、ジェームズさんだって知ってるハズでしょ!?」


 反論中、マースと寝ようとした事については弁解のしようが無かったので、イマイチ歯切れの悪い答えをしたアタシ。だってしょうがないじゃん、互いに好き合っているんだから。ちょっと歳の差はあるけどさ。ちょっとじゃないね、倍以上だね。それはさておき、


「怖がられている?あぁ、えぇ、昨日の朝はそうだったかもしれませんねぇ。でも、今朝はもう違います」

「何が違うんですか!?皆アタシを怖がって、バヤールの運転だって皆嫌がって……」

「クククッ、何も知らない!ほぉんとうになーんにも知らないのですねぇ!?ア・ナ・タ・は?」

「っっ……」


 またアタシの言葉は彼の言葉に遮られる。アタシはジェームスのモノ言いに、裏切られた悲しみもすっかり忘れてイラ付きに変わっていて思わず彼に向かって罵詈雑言を飛ばしそうになるが、彼の鋭い爪はまたマースの首元に当てられている。彼を刺激してマースに万が一があっては不味い。アタシはそれを見て、ぐっと気持ちを抑え込んで黙る。


「確かに皆、貴女の乗るバヤールの操舵を嫌がっていた。ですがその理由は、貴女の想像しているモノとは違う」


 ニタァ……っと嫌らしい笑みを浮かべるジェームズ。


「連中は言っていましたよ?貴女を見ているとまた、一昨日のように襲ってしまいそうになる。自分が止められなくなってしまう、と」

「なっ……?」


 そう言って彼は右手で何かを揉むような仕草を取った。アタシはその仕草を見て、ジェームズが確実にアタシを揶揄いに来ている事を悟る。一昨日の事件からの恥ずかしさと若干の恐怖を思い出し、赤面しながら自分の胸元を両腕で覆い隠すようしつつ相手を睨む。なんせ一昨日、アタシが彼らに無遠慮に揉まれたモノは、今腕で隠したこの自分の両胸に他ならない。

 アタシは自分の胸を腕で守りつつ、彼の言い分の方に気を向ける。一昨日なら兎も角、今日のボーフォート兵達がアタシに欲情している言うのはおかしい。なんせアタシは一昨日のような媚香はとっくに止めていたし、それに出発前に彼らの話し合う声を盗み聞きしていたアタシは、アタシ自身が彼らに厄介者と思われている事を認識している。


「馬鹿な事言わないで!アタシ今は媚香はちゃんと止めてるの!それにアタシがバヤールの中で暴れたらどうするんだとかって、皆で揉めてるの聞いてるんだからっ!!」


 自分で自分が皆に嫌われているって主張するのは気が重い。なんだってこんな事を大声で他人に主張しなくちゃいけないのやら。

 ジェームスはアタシのそんな必死な主張を聞いて、鼻で笑い飛ばしながら話す。


「フッ、そんなの建前です。彼らは貴女が悪魔の強大な力を持っているから、自分は貴女を畏怖しているんだと主張し、周りを牽制している。しかしその実は……」

「実は、なんだって言うんですか!?」

「おっと、それ以上は近づかないように。ほら、下がって下がって」

「くっ……」


 ジェームズはそう言ってマースの首に突き立てた右手の鋭い爪を再びアタシに向かって主張する。どうやらアタシは話しながらじりじりとジェームズに近づいていたらしい。彼に従い数歩後ろへ下がるアタシ。


「貴女はマース達の従姉、血縁者です。ボーフォートでは貴族とほぼ同等の扱いなワケなんですね。下手な対応をすれば今度こそ処罰は免れないですから、それはもう皆慎重に扱うワケです」


 ジェームズの今言った事はアタシなりに理解している。今朝の出発前、パヤージュがアタシに対してどこかよそよそしく応対してきたことがそれだ。アタシは貴族扱いで、パヤージュは一般兵士身分。お貴族様と下々のモノが大っぴらに親しくするのはあまり世間体が宜しくない、と言う事らしい。勿論アタシはそんなの望んでないし、パヤージュも二人っきりならいっぱい話してくれると言っていたので、それ以上追及はしなかったのだけど。


「しかしですねえ、皆、サシで話したらアッサリ喋ってくれましたよ。貴女の力は勿論怖い、だがそれ以上に今の貴女が素晴らしく魅力的に見えてしまう。もし叶うならば今すぐにでも貴女を自分のモノにしたい。そんな衝動が抑えられなくなりそうな自分が怖い、と。ハハッ、確かに恐ろしいですよねえ?」

「なっ……えっ……?」


 彼の言葉に困惑し出すアタシ。アタシの中の媚香は確かに完全にシャットダウンしている。少なくともアタシはそのつもりだ。なのに何故?


「この少年も、ボースもそうだ。貴女も他の人族も気付いていないようだが、私のような鼻の良い獣人にはよくわかるんですよ?」


 ジェームズが顎をクイッと前に出すような仕草をして、長い鼻でスンスンと匂いを嗅ぐような仕草を取る。


「貴女の身体からは、今もほんの僅かに媚香が出続けている。貴女はそのわずかな媚香の力で無意識に人を魅了しているんです。いえ、今朝の馬達の懐き様を見れば人に限りませんねえ?恐ろしい力だ、こんなモノを撒き散らしているのに、誰もまるで気づかない。誰もが無差別に無意識に貴女を好きになってしまう。目の前で圧倒的なまでの力を、恐怖するほどの力を見せつけられておきながら、それでも次の日には恐怖より好感の方が勝っている。誰もが貴女に惹きつけられる。まさに心を惑わす悪魔と呼ぶに相応しい。昨日のグレッグは貴女の媚香の力に耐えながらよく頑張ったと思いますよ?ただ貴女の魔眼には太刀打ち出来なかったようですが」

「嘘、そんなの、嘘……」


 ジェームズの言った事は、アタシに衝撃を与えるには十分だった。アタシは言葉では彼のモノ言いを否定しつつ、でももしかしてと思考する。


(出会ってたったの2日で、ボースがアタシの友人、見も知らぬメグの一人の為に、ゴブリンの討伐すら投げ捨てて自分の軍を動かしてくれる?マースが、従姉弟だってだけのアタシにあんなにも身体を張って庇ってくれる?自分の倍以上の年齢のアタシを好きだって、抱きしめてくれる?キートリーなんて、出会ってすぐアタシに泣きついて来たんだよ?従姉弟だって分かる前にだよ?その後もずっと気にかけてくれて、アタシと目を合わせる度に微笑んでくれて。サティさんなんか、アタシの為に喜んで命を差し出してくれてる。暴走したアタシに殺されそうになったのに、その後も変わらず、ううん、前よりもっと嬉しそうに。パヤージュだってそう、シュベルホ村であんな目にあったのにアタシの為にまた村まで付いて来てくれてる)


 特に親しくしてくれているみんなの事を思い、みんなの親しさが嘘の感情である可能性を想像し、手が震えだす。


(一昨日、悪魔化して暴走してみんなに迷惑かけて、昨日、朝にみんなの前で悪魔になって迷惑かけて、夜にボースさんのテントを吹っ飛ばして迷惑かけて、でもみんな笑って許してくれてる?ありえない、普通ありえないよ?誰も何の疑問も抱かないで、みんながアタシに優しくしてくれてる。その上、兵士の人達までアタシを好きになっちゃってる?おかしい、おかしいでしょ?これ全部、アタシがアタシだからじゃなくて、アタシが悪魔だから、好きにさせているから?みんなの心を、アタシが惑わせてるから?)


 考えれば考えるほど思い当たる節があり過ぎて、アタシは動揺してしまう。俯き、自分の広げた両手、震える両手を見つめながら、自分が人を惑わしている事を考えた。全力で止めているハズの媚香は、人間体のアタシの身体でも容赦なく漏れ続けていて、周りの人達を無意識のうちに惑わせている。悪魔化していなくても、青い肌をしていなくても、今のアタシは間違いなく悪魔、人に化けている悪魔なのだと、そう考える。


「はっ、はっ……」


 最早ジェームズが裏切った事など露も忘れ、自分の悪魔の力に心をぐちゃぐちゃにされて動揺して荒い息を立てるアタシ。誰もアタシが好きなのでは無い、アタシの悪魔の力がみんなを強制的にアタシを好きにさせているんだと。

 現代日本で唯一の家族だったお婆ちゃんを亡くして、このオードゥスルスに来て、親友のメグと離れ離れになって、一人ぼっちになったアタシ。それでやっと出来た親戚も仲間も、全部嘘、偽物の感情でアタシを見ている。


(本当は、誰も、アタシを好きなんかじゃない?マースも?キートリーも?サティさんも?パヤージュも?)


 そう思った時、全身からふっと力が抜ける。アタシは泣きそうな顔をしながら両手で顔を覆い、その場に力無くペタンと座り込んだ。

 アタシは自分で言うのもなんだけど、酷い寂しがりやだ。誰か側に居てくれないと、途端に怖くなって何も出来なくなる。前にも後ろにも動けなくなる。だから、本当は誰も側には居てくれていなかったと知ったのなら、この時点でアタシはもう動けない。

 そんなアタシを見降ろしながら、ジェームズは話す。


「ミス千歳、貴女は全てのモノの心を惹きつける。そしてそれは勿論、この私すら例外では無く……いやあ大変でしたよ、貴女が隣りの車両で半悪魔に変身した時なんて興奮して危うく正体を晒してしまうところでした」


 アタシはこの世の終わりみたいな顔をしつつ、両手で顔を覆い俯きながら彼の言葉を聞き続ける。


「折角、密偵として3年近くもボーフォートに潜伏していたと言うのに、貴女のせいで計画も何も丸潰れですよ全く。しかし、貴女を私のモノにするにはこうするしかありませんでしたからねえ」


 -ドサッ-


 ジェームズがそう言いながら、何かを地面に降ろした、いや落とした。その音に、ふと顔を上げるアタシ。


「マース……?」


 地面にうつ伏せに倒れているマース。ジェームズは何故か抱えていたマースを離していた。だが自分が一人ぼっちだったことにショックを受けていたアタシは、マースを取り戻すと言う元の目的まで頭が回らない。

 アタシが固まっていた間にジェームズは何かを人差し指に付け、ニヤリと笑いながらアタシに見せつける。


「そこでこの指輪です。この指輪と、私の力、そして貴女のその悪魔の力があれば、ジェボードの計画などどうでもよくなる」

「……マスター、リング?」


 ジェームズの左手の人差し指には、マースが右手人差し指に付けていたハズの赤い宝石の指輪、マスターリングが付けられていた。


「そんなの、どうするの……?」


 未だショックで頭が回らず、彼が何をするつもりなのか理解できないアタシ。アタシは、アタシに付けられているサーヴァントチョーカーとマスターリングは、アタシとマースで契約したモノと、そう言う認識でいる。アタシとマースの魂が結び付けられていて、指輪の力を使ってアタシに命令できるのは、マースだけだと思っている。アタシの良いも悪いも指輪次第、だなんて事は一つも思っていないし、マースもフライアも、アタシのサーヴァントチョーカーの事はどうなるかは言っていたけれど、マスターリングが奪われた時どうなるかなんてのは一言も言っていなかった。

 だからアタシは、ジェームズがこれから行う事を何一つ想像出来ていない。


「そうですね、マスターリングを奪っても、使えるのは契約時の主人だけ。契約時の主人は、この少年、貴女に命令できるのも、この少年、マースのみ。主人を変えるには、主人がチョーカーを外し契約を解除する手順を踏む必要があります。ですがこの指輪、少々アバウトなところがありましてねえ、一つだけ抜け道がある……」


 ジェームズがそう言った後、ジェームズの身体が一瞬、霧のように揺らいだ。そして霧が晴れた後、そこにジェームズの狐獣人の姿は無く、


「えっ?」


 そこには、マースが立っていた。アタシは目の前の事象に動揺しつつもチラッと隣に視線をやると、隣には本物のマースが倒れたまま存在している。なので今アタシの目の前に立っているマースは、ジェームズがマースの姿に変化した、本物そっくりの偽物のマース。ジェームズが何故マースに変身したのか、アタシはジェームズの目的が読めず、とりあえず偽物マースと近くで気絶したままの本物のマースを見比べたが本当にそっくりで、顔も体形も服の色もほぼ同じ、違うのは杖の有無だけ。

 ただ偽物マースは、本物のマースがアタシに一度も見せた事の無いような邪悪な笑みを浮かべていた。

お読みいただきありがとうございます。

よろしければ、ブックマーク、★評価等よろしくお願いいたします。


たびたび主人公を曇らせ隊になります。

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