表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
主人公戦記  作者: TKW
1章 英雄と呼ばれた者
3/3

大惨事が起きてしまった。

日差しが強く照らし突けている今、大惨事とも呼べる一大イベントが発生してしまったのだ。

それは…


「え…っと」


「付き合って下さい」


早朝。

そんな会話が聞こえてきた。

そこにいるのは一人の男子と一人の女子のみである。

自分を除けばだが。

これは世間でいう所の「告白」というやつだ。

何やらここのところそう言う話題が多い。

しかもこの学園でのカップル誕生割合は99%ーーーーー


「ごめんね、僕は君には釣り合わないよ」


「……」


ーーーー失敗である。

それはどういうことだろうか。

目の前のイケメン君に聞いてみようか。

涙目になりながら走りさっていく女がちょうど居なくなったところで、


「ちーす」


「フエノ君。なんで毎回いるんだい?」


「そりゃぁお前が周りに取られないかを監視してたんだよ」


「その発言は時に誤解を招くから止めようか」


「はーい」


適当に返事をした後、チラリと顔を伺う。

名前はハズキ。

一言で言えばデキすぎ君。

スポーツ万能でイケメン。

頭も良いし優しい。

強いて言えば俺の幼なじみ。

こんな人間は他に存在しないだろう。


「なぁハズキ。この学園ではなぜカップル誕生の確率が低いんだ?」


「んーそうだな、みんな人と親しくなりたくないんじゃない?」


「その心は」


「ほら、この学園はーーーーー」


言いかけた瞬間にチャイムが鳴り響いた。


「あ、ごめん次移動教室だった。また後で話そう」


「あ、あぁ」


はや歩きで目の前を通り過ぎて行く。

目の前にいるボッチを置いて彼は友達と共に移動教室にでも行くのだろうか。

そんな思いを胸にしたが、バカバカしいと首を振り、自分も移動教室を目指したのだった。


*


「はいここフエノよろしく」


「下が5で上が2です」


「よし、これで全問正解だな。座っていいぞ」


いたって普通の授業。

そんな言葉が頭に浮かんだ。

今解いているのは高校レベルの問題であるからだろうか。

まぁ自分は高校を卒業した後だから全然関係無いんだけどな。

ため息混じりに黒板をぼんやりと眺めていると、横からの視線がやたらと痛い。

「ねえあの人今全問正解だったよ?」「まじで?」「あの問題って俺一問も合ってなかったわ」

なんて声が教室から自分の耳に入ってくる。


「…まぁ嬉しくなくはないけど」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ