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衰退した僕とオンラインゲーム

作者: 膝野サラ

数年間使っているPCを初期化した。

理由はウイルスだらけになってしまい、

到底使えるものでは無かったからだ。



初期化されたPCは何も無くなりながらも、

快適に使えるようになった。

機械音痴で苦戦しながらも、

一通り必要な物をダウンロードし終えた。



そして僕が最初に手を出したのは、

数年前からずっとやっていなかった、

オンラインゲームだった。



このPCを買った直後に始めたオンラインゲーム。

当時はすごく人気で、

チャットはいつも盛り上がっており、

何処に行っても様々な服を着たアバターだらけだった。

それが今やこのエリアにいるアバターは僕一人。

たまに人が来ると少し驚く程に、

この数年間で人は居なくなって衰退していた。

まあ僕もその離れた人の一人なのだろうが。

あるエリアではまだ数十人のアバターが、

居るエリアもあるが、

当時はその十倍は居ただろう。



よく考えれば僕はこのオンラインゲームを始めた頃から、

変わってないどころか劣化してしまっている。

このオンラインゲームを知った頃、

僕はまだ学校にも通い友達もある程度はいた。

しかし時期に行かなくなり、

友達も完全に一人も居なくなった。

そして今や完全に引きこもり。



カーテンはもう数ヶ月は閉め切ったままで、

陽の光を浴びなくなった僕の身体と心は、

もう衰退してきてしまっている。

大きな病気を持っている訳ではないが、

飲み物が無くなり近くのコンビニに歩いて行くだけで、

体力の無いこの身体は結構な量の疲れを味わう。



このオンラインゲームをまたやり始めて、

何週間くらい経っただろう。



フレンドの欄を開き、

当時このゲーム内で絡んでいた人達を思い出し、

その人達もまたもうしばらくは、

ログインしていない事を確認してまた思い出に浸る。



昔よく行ったエリアに行った。

当時からそこまで人気のエリアではなかったからか、

やはり今はもうほとんど人は居なかった。

何処を見ても懐かしい雰囲気と、

少し寂しいような雰囲気があった。

あの当時はこのオンラインゲームに、

懐かしいや寂しいという感情が湧くという状況は、

全くと言っていい程想像できなかった。



しばらく放置していると、

ゲーム内のアバター誰でも見れるチャットが、

更新されていた。


A「久々に来ました〜まだやってる人居ます?」

B「ノ」

C「全然居ますよ〜」

D「はいよ」

A「意外とまだ人居るみたいで安心しました〜w」

C「ですね〜w」


ありきたりな会話だった。

だが意外とチャットはまだ人が居るようだ。

お出かけ先のエリアなどに居ないだけで、

僕のような何処にも出かけず、

ゲーム内の家でぼーっとしてる人が多い事は、

チャット参加人数の数百人という、

表示を見れば分かった。

そのままたまに更新されるチャットを、

ただただ意味もなく見つめていた。



ゲーム内のショップで服を買ったり、

誰に見せるでもないのにも関わらず、

実物の自分より数倍は良い顔をしている、

そのアバターの服を着せ替えたり、

広い部屋の模様替えなどをしていた。

そしてたまに多少まだ人の居るエリアに行く。

特に喋るでもなくただそのエリアをうろうろし、

そのまま何もせずにまた家に戻る。



そんな無駄とも思える行為を毎日続けている。

しかし今はその無駄が退屈を消してくれる。

その無駄が無ければ更に無駄な時間を過ごす。



最近の僕の生活は、

無駄で塗れたこの世界で、

無駄を少しでも減らすだけの生活。



そろそろ寝ようか。

明日は僕の通っていた学校で文化祭がある。

まあでも衰退した僕は明日もまた学校には行かず、

あの衰退したオンラインゲームをするのだろう。

最後までご覧いただきありがとうございますm(_ _)m

今回はまた恋愛物ではない形の小説になりました。

僕が最近またプレイしているオンラインゲームを、

そのままモデルにさせていただきました。

今日もまた僕はそのオンラインゲームを、

パソコンに向かって意味もなくしていました。

でもこれが結構楽しいものなのです。



評価感想などお待ちしております。


Twitter→【@hizanosara_2525】

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