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アストガルド・ファンタジー  作者: みゃも
【第三期】、第2章《信頼と後悔と》
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-2-


「へぇ~。昨日はそんなことがあったんだ?」


 次の日のお昼。

 いつものように真中と一緒に学校の屋上で、ワイワイと楽しくご飯ってた。今は会話のあとお互いに肩をすくませ苦笑ってる。


「うん、そう! それで昨日はさ、何だか凄く疲れちゃってさぁ~。でも、弥鈴ちゃんって可愛いし。一緒に居ると、不思議なくらい凄い楽しいから。結果としては、とても良かったんだけどねぇー」


 真中はわたしの話を聞いて、「あ、うんうん! それはなんとなく、分かる気がする!」と笑顔で頷いてくれた。

 わたしも、それで嬉しくなり、同じく笑顔を浮かべた。


「それよりもアリス、今日は部活3時までなんでしょ? そのあと一緒に、どこか遊びに行かない?」

「あ、うん。だね! とりあえず、近くの本屋さんにでも行ってみる?」


 実は明日から長い夏休みに入るので、今日は半日授業。部活といってもうちは自由参加だから、ここでダラダラとやって、少しだけ部室に顔を出して帰るつもり。


「じゃあ、本屋で決定っ! 実のところ、そろそろ夏休み中のバイトをどうするか、決めたいと思ってさ。アリスは希望とかある?」

「希望? ン~……」


 わたしは両腕を組み、少し悩んでそれらしく見せたけど。結局は、「特にないかなぁ?」と少し困り顔で空笑みを浮かべ言った。

 真中はそんなわたしを見つめ、呆れ顔を見せている。


「アリス、悩んだ振りして、実は何も考えてなかったでしょ?」

「あはは♪ うん、それっ正解っ! さすがは真中! 鋭いねっ!」


「いや、そこで褒めても何も出ませんから……」

「あ、ハハ♪ でもさ。何もわざわざ考えなくても、去年と同じところでいいんじゃないの?」


「というと、コンビニ?」

「そそ」


「それもいいと思うけど。せっかくだから、社会勉強を兼ねて、色んなことを経験してみない? 

例えば、これとかみてみ! 凄く面白そうだよ?」

「えーっと、なになに? おもしろ体験モニター募集中?? タイトルが、

《…………南の孤島。ネットのない環境で、最近の子は耐えられるのか?》」


「ね? 何だかとても面白そうじゃない?」

「…………あ、うん。いいけど、さ。本当にいいの? 真中」


「いいのって、なにが??」

「…………だって、ネットがないとか、これだとA・Fが全く出来なくなるよ?」



「……──あっ!」


 うわ、本当に気づいてなかったのか……。

 真中の珍しい天然ぶりに、わたしは思わず『ぷっ!』と吹き出し笑ってしまう。最初、真中はそんなわたしを横目に見つめ頬を膨らませていたけど。間もなく、2人して肩を並べ大いに笑い合った。




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