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アストガルド・ファンタジー  作者: みゃも
【第二期】、第7章《宣戦布告!》
73/213

-1-


 はいっ! お待たせ?しましたぁあー!!

 いよいよ【第二期】、第7章《宣戦布告!》投稿開始致します! 


 今回は前回紹介しました通り、6-4~6-7までを公開致します。

 現在既に、6-12を制作中ですが、まだ完成には至っておりません。なので、予定通り7章と切り分けての投稿とさせてください。


 続きとなる8章につきましては、完成次第としたいので、どうぞよろしくお願い致します。



 それから、アリスの“ゲーム内貧乏”ぶりは相変わらずです・・・(泣





「……いよいよ今晩だよ、アリス」

「ぅん……モグモグ。何だかまだ不安だけど、ここまで来たらもぅやるしかないよね?」


 決戦当日のお昼、いつものように真中と学校の屋上でご飯ってた。

 

 あれから更にギルドから3名ほど脱退しちゃったけど。奇跡的にそれだけで済んだ。あと、今回の一件で加入申請していた多くの人達も、加入申請を取り消し、去ってしまった。


 なんと言いますか、これが現実というものの様で……。


 相手が相手だから、残ったギルドメンバーもそれなりの覚悟で残ってくれたのだと思う。

 何せ相手勢力は、単純にうちの3倍以上はある訳だし……。

 昨晩は勢いであんな調子の良いことを言っちゃったけど、実のところわたしには何の策もなかった。


 どうやら、もうから冬馬さんが裏で動いてくれてるようだけど。これほどの戦力差を本当にひっくり返せるものなのか……わたしには想像さえもつかない。でも今は、とにかく信じてみよう。

 ザカールさんはザカールさんで、知り合いに声を掛けてくれるということで、とてもありがたく助かってる。それなのにわたしは……結局は皆に頼ってばかりで、何も出来てないし思いもつかなくて自分が凄く情けないよ…。



「ここ、座ってもいいか? 足手まとい」


 花藤さんだ。

 その言われ方、何だか久しぶり……でも今のわたしにはお似合いかも?


「もちろん、いいよ。本当に足手まといで、ごめん……」

「そんなことないよ、アリス! 昨日のアリス、凄くかっこよかった!!」

「……その格好とやらを付けたおかげで、7名もギルドから去ってしまったけどな」



 ──ぐは! グサッ!!



「……ん、ぅん。ごめん、今は凄く反省しております…」


 でも、それでもあの時のことはわたし後悔していない。

 ただ……そのせいで残ったメンバー皆に迷惑かけたんだと後になって気がついて、どうしても肩がカクリと落ちてしまうけどねー……。



「もういいよ。気にしなくても……モグモグ」

「え?」


「確かにアリスの一言で、ギルドメンバーは減った。が……それと同じくらい、結束力も増えたからな。結果として、それでチャラだ。なにも問題はない。

だからもぅ気にするな、足手まとい」

「……」


 花藤さんの意外な一言に、救われた気がした……。


「……ぅん。ありがとう! それよりも花藤さんの弁当、今日はまた凄く可愛いキャラ弁でいいなぁー!!」

「わ! ダメだぞ、今日は手を出すな、足手まとい!!」

「……コソッとこれ、頂きます♪」


「はわぁあああ!! 真中、お前っ! だから卵焼きだけはダメだと、前にも言ったろうー?! お前の学習能力は、どこへやった??」

「ということは、コレはいいってことになるんだよね?」


「こらこらアリス、お前っ! そういうことじゃなくてだなぁあー!!」

「よっ! 何だかお前ら、今日も楽しそうだなぁ~?」


「──どこがだよっ!!」



 そんなこんなで、今日も凄く賑やかなお昼となった。



  ◇ ◇ ◇



「ただいまぁ~」

「あら、お帰りなさい、アリス」

 

 玄関で靴を脱いで居間を覗くと、母さんがスカイプってた。


「うんうん。今ね、娘が帰って来たところ。そんな訳で、冬さんによろしく伝えといてねぇー♪」


 母さんはそれで、スカイプを切った。


「……わたしのことなんか気にしないで、スカイプっていて良かったのに。先にお風呂でもいいんだからさぁ~」

「バカね。そうはいかないでしょう? 親としての責任はちゃんと果たさなくちゃね。

それよりも早く顔洗って着替えて、降りてらっしゃ~い」


「はぁ~い」


 そんな訳でわたしは、手を洗って顔洗って自分の部屋で着替えてご飯ってた。すると、



「……実はさっき、噂で聞いたんだけど。

今、あなたがGMをやってる黄昏が大変なんだってね?」

「──!! ん、ぅん……」


 流石に耳が早いので参るよ。


「それで? 何か策はあるの?」


 策と言われてもなぁ……。


「あはは! まぁ~なるようになるかなぁ? なんて感じで♪」

「…………呆れた。それでよくGMなんかやっていられたものね?」



 ──ぐは!! 

 あ、当たってはおりますが。今の、心臓をえぐられるくらいに痛かったですから!



「そんな言われてもさ、相手が相手なので……もちろん、わたしだって! それなりに考えて…………みたりはしてるけど」


 ところが何も思いつかないのが現実なので、参るよ…。

 やだなぁ……また落ち込む。


 母さんは、そんなわたしを遠目に見つめ口を開いてくる。



「そんなにも大変なら、母さんが一時的に黄昏へ加勢してあげてもいいけど? どうする??」

「…………」


 わたしは、母さんのその一言に唖然とした。だってさ。


「あ……えと、その申し出は凄くありがたいんですけど。そもそも所属勢力が違うので、現実的じゃないと思われ…………あ、そう言えばまだ確認してなかったけど、勢力違うんだよね??」

「…………。あ、それもそうね? でも、母さんなりに助成依頼とかで手助けしてあげるから、余り心配ばかりしてないで少しは安心なさいねぇ~」

 

「…ん……ぅん…。ありがとう、母さん」


 自覚はなかったんだけど、そんなにも表情に出てたのかなぁ? 


 そう言えば母さん、どこの勢力だっけ?? 

 まぁいっか、今はそれどころじゃないし……。


 わたしはそのあと風呂って、自分の部屋へと戻る。いつもなら時間まで少し勉強するんだけど、今日は直ぐにログインすることに決めた。



 そんな訳で!

「ヘッドギアよし!

グローブよし!

スーツよし!

シューズよし!

A・F起動よしで、レッツよし!!」


 間もなくヘッドギア越しに、壮大なアストガルド・ファンタジーの世界がわたしの目の前に広がってゆく──。




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