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アストガルド・ファンタジー  作者: みゃも
【第二期】、第6章《GMとしての器》
70/213

-1-

 はいっ! お待たせ?しましたぁあー!!

 いよいよ第二期、第6章《GMとしての器》投稿開始致します! 


 今回はストーリー展開がややこしい為、流石に章内プロットを用意。しかし思いの外、長くなったため2~3分化することになりました(ぁ

 現在既に、6-10を制作中という。。。しかもまだ終わらない(おい

 しかしそれぞれに目を惹くシーンがあるので、問題はなしと判断。


 それにしましても、ストーリープロットはたったの300文字なのに、この文字数増量振りにはいつもながらの苦笑い。

 いや、どうもすみません・・・orz



 第6章では、6-3までを公開致します。そして間を置いて、6-7までを第7章として早めに公開開始予定ですので、どうぞお楽しみ!!


 

 それから、アリスの“ゲーム内貧乏”ぶりは相変わらずです・・・(泣



 いよいよ明日が決戦となる、この日の朝。わたしはいつものように、スマホアプリでA・F内の情報を確認しながら登校していた。

 が、


「あれ? ミレネさん??」


 よく見ると、何故かあのミレネさんから加入申請が来てた。


「でも……なんで??」


 だけど今はどの道、予備ポストをザカールさんに使っているので、直ぐの加入は無理。それにしても、急にどうしたのかなぁ?? 凄く気になるから、今晩にでも事情を直接本人に確かめてみることにしよう。


「それはそうと……」


 今日はあいにくの雨……今週の日曜だけでも、晴れてくれると嬉しいんだけどなぁ。


 明後日の日曜日は、太一達と近くの神社で行われるお祭りに行く予定になっている。だから出来ることなら、晴れて欲しい。


 そうこうしている間に学校の校門が見えて来たので、わたしはいつものようにスマホを閉じ、それから元気一杯の笑顔で先生やみんなに挨拶しながら下駄箱まで走り、自分の教室へと向かった。



  ◇ ◇ ◇



「え? あのミレネさんが??」

「うん。モグモグ……何があったのかは分からないんだけど、加入申請が来てた」


 お昼休み。

 雨が早い内に止み晴れ間が広がったので、いつものように真中と一緒に学校の屋上でご飯って、そのことを伝えてた。

 真中は、不思議そうな表情をわたしに向けてくる。


「だけど、何で??」

「さあ? わたしにもそこまでは……今晩にでも聞いてみるつもり」


 そんな中、花藤さんが遅れてやって来た。


「よっ! アリスに真中、ここ座っても良いか?」

「うん! どうぞ、どうぞ!!」

「なにも遠慮なんか要らないよぉ~」


「ありがと。それよりも2人して、何の話をやってたんだぁ?」

「あはは♪ それがねー……」


 わたしは、花藤さんにもミレネさんのことを伝えた。



「……そうか。だけどまさか、このまま《グリュンセル》からうちへ、移籍してくるなんてことはないよな?」

「え? 流石にそれは、ないんじゃないかなぁ~? だってミレネさん、サブGMだし」

「だよねー? でもさ、それならそれで別に良いんじゃない? ミレネさん強いから、凄い戦力になるよ!」


 わたしも真中の言うことに、何となく賛成。

 だけど、花藤さんはそんなわたし達を呆れ顔に見つめてくる。



「バカだな……そんなことになれば、『天山ギルド本営』内でのうちらギルドの発言力に影響が出てしまうだろう?」

「「──え?!」」


 わたしと真中は意味がわからなくて、混乱した。

 そんな中、花藤さんが軽くため息をついて口を開く。


「いいか? 今は《グリュンセル》サブGMとして、ミレネ氏がうちらの味方になってくれているだろう? ところが、うちのギルドへ収まったら『天山ギルド本営』でミレネ氏は今ほどの発言力を発揮出来なくなる。

この理屈、わかるよな?」

「え……と、あー…………何となく?? モグモグ……」

「……アリス、本当は意味よくわかってないでしょ? ちゃんと聞いといた方がいいよ…」


 真中から半眼にそう言われ、わたしは苦笑い素直に「ぅん……はぃ…それ、正解」と白旗を揚げながら白状した。


 そんなわたしを、花藤さんは呆れ顔で見つめてくる。


「まったく。そんなことで、GMなんかよくやってられるよなぁ~」

「だってさぁ……話がややこしいし、難しくてわかんないよ」

「だよねー……いっそ、花藤さんがGMやってみたら?」


「え? ヤだよ……だって面倒なんだろう?」

「まぁ確かに大変なんだけど。わたしも花藤さんがGMとしては、適任な気がするなぁー」

「だよねー?」


 そんな中、太一達がやってきた。


「よっ! お前ら、今日もなんだか楽しそうだな」

「何の話をやってたんです?」


 わたしは真中を見つめ、それから太一達の方を向いて言った。


「花藤さんが、GMとして適任じゃないのかな?って話をちょっと」

「「──!!」」 


 わたしがそう言うと、太一達2人は驚いた顔を見せる。

 そして花藤さんは、露骨に困り顔を見せていた。


「いや。悪いけどそれ、遠慮しとくから……」

「花藤さんは、そう言うけど。わたしなんかよりも凄く色々なことに気づくし、頼れると思うんだよねー?」

「うん。確かに……」


「…………」

 真中……今のそれ、かなり真剣過ぎて、凄く傷つきましたから…。

 まぁ当たってるので、何も言えない訳でありますが。


 そんな中、太一達2人は互いに顔を向け合い、何やら頷いていた。


「アリス。GMの適性に、そんなのは余り関係ないと思うぞ?」

「え? なんで??」

「つまり例え能力が高いとしても、それなりの人望がなければ、誰もその者には着いていかないということですよ、アリス♪」

「……え!?」


 これに驚いたのはわたしではなく、隣でキョトン顔で座る花藤さんの方だった。


「そもそも花藤は、確かに機転は利くが。同時に、色々と問題も起こしそうだからなぁ~?」

「──え?」


「相手の気持ちも考えずに、失言することも多々ありますからね?」

「──えっ??」


「あ、確かに!! それでわたし、今まで沢山傷ついてたもんね!」

「──へ、はあっ?!」


「うん。もう少しトゲのある口調とか、そういうところ直して欲しいかな?」

「は、ハハ…………はぁ~…」


「だけど花藤さんと直に知り合って、その性格とか知ってからは、それ程でもなく……って、なんで花藤さんそこで落ち込んでるの??」


 花藤さん、何故かカクリと肩を落として気持ち暗い感じで沈んでた。

 それから、わたしの方を遠目に見つめ、半眼に言う。


「あ…………いや、天然なアリスにだけは言われたくはないな、と思ってな…」


「「あ、ほらほら! 今の、それとか!!」」

「──えっ?!」


 わたしと真中から同時に指差し言われ、返され。花藤さんは瞬間ビクッとし、目尻に涙を溜め、それでも強がっている姿がなんとなく可愛いなと思ったのは……ここだけの秘密です。




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