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アストガルド・ファンタジー  作者: みゃも
【第二期】、第5章《幻聖獣アルケミフォス、討伐!》
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 はいっ! お待たせ?しましたぁあー!!

 いよいよ【第二期】、第5章《幻聖獣アルケミフォス、討伐!》投稿開始致します! 


 そして今回遂に、アリスに新たなるスキルが……?!


 あと、連戦となりますが討伐戦もあり。



 それから、アリスの“ゲーム内貧乏”ぶりは相変わらずです・・・(泣





 数日振りの柔らかな朝の陽射しが差し込む中。わたしは今朝も学校へゆるりと歩き向かいながら、スマホで専用アプリを起動し、A・F内の情報を確認していた。


 いよいよ明日、《決戦》を迎える。

 今度は六大城を取りたいけど、前回取り損ねたことで更に上位ギルドとの力の差が広がっていたから、単独ではとても無理。となれば3ギルド連合を組んでということになるんだけど、ミレネさんのギルドは今回、炎の城の防衛に徹するって事前に聞いていたから。今回ばかりは頼めそうにないしなぁ…………はぁ。


 それはそうと、今回わたしは条件を満たしたことで新たな召還術系カルマを手に入れ、そこから自動派生したスキルを幾つか得た。



《アルカマ・アロー》

《トレラント・ブレイク》

《メテルフォルセ》



《アルカマ・アロー》は、意外にも合成召還術では初めてとなる攻撃系スキル。もちろん、シェイキング技術を使った隠しスキル以外では……という意味になるんだけど。威力の程は、まだ未知数なのでありますが……。

 召還合成セットスキルが1枠のみなので、消費精神力が抑えられると思うから、リフィル貧乏なわたし的には使い勝手も良さそう。



《トレラント・ブレイク》は、あらゆる防衛系を無効化してしまうスキル。このスキルについては、『待ってましたぁ♪』って感じなんだよねぇー!

 特に真中が喜んでくれる筈!! どんな顔するのか、今から楽しみ♪



《メテルフォルセ》は、どうやら《フェルフォルセ》の進化系みたい。……みたい、というのは要するにまだ使ってないから。これから少しずつ研究してゆくつもり。



 やがて立派な桜の木々が立ち並ぶ校門近くまで来ると。わたしはスマホを閉じ、いつもの様に元気一杯な挨拶し下駄箱まで一気に走り履き替えると、直ぐに自分の教室へとゆるりと歩き向かった。



 ◇ ◇ ◇



「え? トレラント・ブレイク??」

「うん、うん!! 遂にさ、真中がずっと欲しがっていたスキルが昨日手に入ったんだよ! だから早速、今晩行ってみる?」


「い、行ってみるって……何処に?」

「……へ? あ、いや、だからそれは……え、あれ??」


 ま、まさかとは思うけど、真中……もぅすっかり忘れちゃってる??


「もぅ、やだな。真中、アレだよ。幻聖獣アルケミフォス! 物理的打撃も魔法も まるで効かない、大樹海の最深部付近に居る討伐不可能な最強レアモンスター!!」

「あ……あ、ああぁああー!! アレか! ごめん。居たぁー! いまになって思い出したっ!! そういえば、そんなのが居たよねー? だってホラ、随分と前の話だったし……あは、アハハ♪」


「…………」

 思わずわたし、ガックリだよぉ~……。 

 そんな真中をわたしはつい、半眼に見てしまう。



「やっ! アリスに真中。今日も此処で一緒してもいいか?」


 花藤さんだ。今日も笑顔が眩しいくらいに綺麗。 

 何だか絵になるなぁ……と思いながら、わたしは笑顔を浮かべた。



「あ、うん! いいよ、良いよ!! 大歓迎!」

「というかさ、もう遠慮なんかしないで。普通に毎日来てもいいんじゃない?」

「え? そ、そうか? だけど……昨日は居なかったからな……」


 昨日?

 あ、そう言えば昨日は……。


「雨が降ってたもんね……?」

「うん。それで昨日はアリスと教室で、一緒に食べて過ごしていたから」

「ああ、それでか。だけど、昨日も岡部たちはここへ来ていたぞ?」


「「──え?!」」


「そこの屋根のあるところでな、2人していつものようパン食べながら雨なんかボーッと眺めていたのが可哀想に思えたくらいでな……」

「あらら……」


 岡部くんも太一も昨日はそんなこと一言も言ってなかったから、全然知らなかった。


「あの……花藤さんも、昨日はここで食べていたの?」

「あ、いや。流石に雨の中で弁当というのはな……普通に教室で食べて、それから屋上まで上がって来たんだ。そこに岡部たち2人が居たから、しばらくA・F内のこととか世間話をして、それで終わり」

「そっかぁ……何だか、ごめんね?」


「ああ、気にしなくていいよ。確認して来なかった私だって悪いし。教室に居たら居たで、私の場合は周りの奴らがいつもムダに構ってきて、鬱陶しいからさ。ここでこうやって話している方が楽なんだ。

だけど、あの2人には何か一言くらい優しい言葉の一つでも掛けてくれないか?」

「え? あ、うん! そうする!!」


 そんな中、太一達がいつもの感じでやってくる。

 わたしは慌て急ぎ両手のひらを合わせ、頭を下げた。


「太一! 昨日はごめんね!!」

「まさか雨の日にここへ来てるなんて思わなくて……岡部くんも待ってたんでしょう? 寒くはなかった??」

「あ、ぁあ……いや、そんなことなら何も気にしないでいいよ。話し相手としてなら、花藤も居たし。オレ自身、雨とか嫌いじゃないし。寧ろ、見ていて癒やされるタイプだから」

「それよりも今、ここに居るグループで『どこかへ遊びに行こうか』という話しになっているのですが……お二人はどうします?」


「「――へ?」」


「まぁオレもな、花藤から言われるまで気づいてなかったんだけど……」

「よくよく考えてみると、アリスと真中とは学校とかA・F内ばかりの付き合いでしたからね? 良い想い出作りに、近くでやっているイベントとか花火大会だとか、ここにいる仲間だけで一緒にどうかと、花藤さんの提案でそういう流れになっているんです」

「というよりも……私からすれば、これまで一度もそういうのが全く無かったっていうからな。その方が寧ろ不思議に思えたくらいで……」


「え? いやまぁ……太一たちとこういう付き合いを始めてから、まだひと月くらいしか経ってないというのもあるんだけど……言われてみると、確かに!!」

「アリス、仕方がないよ。だってさ、前期最終の大決戦から最近までこのところ色々と忙しかったもんね?」


「あ、ぅん……そぅだよね? 確かに、色々とあったなぁ…」


 だけど……でも、そうだよね! 何だかそういうのって、凄く楽しそう!!



「うん! 行こう、やろう!! というより、これから是非そうしようよ!! 

ね? 真中♪」

「あ、うん。おおうー! 異義なーし♪」


 わたしと真中が大いに喜んで同意すると、岡部くんと太一、それから花藤さんは笑顔を軽く見せてくれる。


「ま、そんな訳で決まりだな」

「うん、決まり♪ それで? いつどこへ行くか、もう決まってるの?」

「ああ、丁度今度の日曜日に近くの神社で祭りがあるだろ? って、ことで……」

「念のため確認したところ、今年も花火を打ち上げるそうですし。毎年、出店も多く賑やかなので。先ずはそこへ、みんなで行こうかと思っているのですが。どうです?」


「わお!! 花火! 観たい、行きたい!! うん、先ずはそこにしようー!」

「うん! うんうん!!」

「ああ、悪くはないな」

「じゃあ、それで決まり、ってことで」



 岡部くんが最後にそう言って話をまとめ、わたし達は互いに満面の笑みを向け合いながら、今度の決戦が終わったあとの楽しみが出来たことに対し、大いに喜び合った。


 そしてタイミングをみて《トレラント・ブレイク》について話すと、「じゃあ、今晩はそれの狩りに皆で行こうか?」ということに決まった。




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