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アストガルド・ファンタジー  作者: みゃも
【第二期】、第3章《迷惑な策士》
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-1-

 はいっ! お待たせ?しましたぁあー!!

 いよいよ第二期、第3章《迷惑な策士》投稿開始致します! 


 今回は表題通り、色々な悩み事が発生。中身については・・・読んでからのお楽しみということで!(ぁ 



 それから、アリスの“ゲーム内貧乏”ぶりは相変わらずです・・・(泣







「あーあ……わたし、やっぱりGMには向いてない気がするよ…モグモグ」


 次の日のお昼、いつものように真中とご飯しながら、わたしはついそんな愚痴っぽいことを零してしまった。


「そんなことはないと……思うけど?」

「モグモグ……あるよ」


「なんで?」

「ゴクゴク……だってさぁ~、天然で空気も読めないGMとか、最悪だと真中は思わない?」


 まぁ正確にいうと、空気とか読んでる余裕がないだけなのでありますが……それはそれで、かなり問題だと思うんだよねぇ~…。


 そんな中、近くで足音が聞こえ人気を感じた。

 多分、太一たちかな?と思っていたら、予想とはまるで違う声色で声を掛けられたので、思わず驚く。


「ここ……一緒してもいいかぁ? 足手まと……いや、アリス…」

「「…………」」



 カテリナさん……じゃない、花藤璃奈さんだっけ?


 わたしと真中は、しばらく硬直して何も言わず固まっていた。

 すると花藤さんは少し寂しげに、それでいて不愉快そうな表情をぷうっと見せ、少し背を向け言う。


「な、なんだよ……イヤなのか? それなら余所へ行くから、無理なんかしなくてもいいよ……」

「……あ! いえいいえ、どうぞ、どうぞ!!」

「うん! ちょっと驚いてただけだから!」


「め、迷惑……じゃないのか? あんたら2人、凄く仲良さそうだったし…まさか百合なのかな? と心配に思ったほどだったから……」

「そ、そんなことはないよ!!」

「仲が良いのは確かだけど、百合とかじゃないし! だよね? アリス」


「……え? わたしは真中のこと、本当に大好きだけど?」  



「「──?!!」」

 わたしとしては、半分冗談のつもりだったんだけど。真中と花藤さんの2人は、かなり驚いた表情をして凍った様に固まっていた。



「こ、これこれ……そこなアリスさん。それはかなり、個人的には大変嬉しいニュースなんだけど。ここでそれを言うと、在らぬ誤解を受けるので……」

「──やはり、そうだったのか?! では、お2人の邪魔をしたら悪いので……私は、これで!!」


 それで立ち上がり行こうとする花藤さんの制服の裾を、わたしは咄嗟に掴み、真剣な顔をして言った。


「邪魔とかじゃないからさ、一緒に食べようよ!! 『百合ごっこ』も、やってみると意外に楽しいよ! 

花藤さんも、一緒に楽しもう!!」

「こらこら……アリス…意味、ちゃんと分かって使ってる??」

「…………」



 花藤さんは、頬を少し染め。それからわたしの傍にスッと座り、水筒も近くに置いて、お弁当の蓋を開ける。


「ぅわあー! そのキャラ弁、凄く可愛い!!」

「──!?」


 わたしが思い描いていたカテリナさん……じゃないか? 花藤さんのイメージとは相当に違う、可愛らしさ180%のキャラ弁だったので、思わずニヤケ顔でそんな花藤さんを見つめてしまった。


「あ、いや?! あの…これはつまり、まぁあれで……高校にもなったのだから、もぅこういうのは止めて欲しいと、うちの母親にはお願いしたんだけど。うちの母さんから『趣味で好きにやってるんだから、別に構わないでしょ?』と言い返されてな。

そ、それで…………」

「それで、そのまま?」


 わたしがそう問い掛けると、花藤さんは頬を真っ赤に染めたままの動揺顔で、目を背けたり、こっちを見つめたりしながらモゴモゴと口を開き再び繋げ言う。


「あ、ぅん…………。だ、だって仕方がないだろぅ? 本人がそうしたい、って言うんだから!」

「とかなんとか言っちゃってさぁ~。実は結構、気に入ってるんでしょう? 

だってさっき、満更でもなさそうな顔していたもんね! 花藤さん♪」


「──ぅあ?! あ、ぁあ……。た、確かにキライではない、けど?」

「わ、ぅわ! 花藤さん、なんか今の感じ、凄く可愛い♪」

「うん、うん!! 凄い意外だった! 良い意味で♪」


 見た目は綺麗だし、中身も実は凄い可愛いところがあるんだなぁ~、と分かった!


 あと、問題と言えば……たまに刺のある、言葉遣いをすること、くらいじゃないのかなぁ?



「あれ? 今日は妙な取り合わせだな、お前ら」


 岡部くんと太一だ。

 相変わらず2人共、パンを手にしている。


「ご……誤解するなよ! このアリスが、一緒に食べようというから。私はそれで、仕方なく…」

「だってさ! 花藤さん、思っていたよりも意外と可愛いし、面白いんだもん♪」

「──うっ! い、意外とはなんだよ?! この足手まとい!」


「あ、待って……そこ、なんか違ってない? 先に、『一緒してもいいか』って聞いてきたの、花藤さんの方からじゃなかったっけ??」

「──うっ!!」

「……花藤、お前。また見栄をはったのか?」


 花藤さんは顔を真っ赤に染め、もうどうしたらいいのか分からない、って感じで目をキョロキョロとさせ動揺し困り顔を見せ、最後は全身真っ赤でコクリと俯いていた。


 A・F内では先ず見ることの出来ない、リアルなカテリナさんの素顔って感じで、凄い人間味を感じ、なんだか嬉しくなった。


「花藤さん、食べないの? じゃあ、このタコさんウィンナー頂きー♪」

「──あ!! そ、それは……!」


「じゃあ、私はこれを頂きー♪」

「は? はわぁああー!! た、卵焼きだけは絶対にダメだろー!」


「なんだ? 花藤の弁当は、まさかの食べ放題か?? じゃあオレは……」

「──違うッ!!」


 そんなこんなで、この日は凄く楽しいお昼休みになった。





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