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アストガルド・ファンタジー  作者: みゃも
【第四期】 第18章 大決戦!
210/213

ー10ー

 ……それから3日が経った。



「ただいまー」

「あら、おかえりなさい。アリス」

「今日は大決戦だから!」

「わかってるわよ。手と顔を洗ってらっしゃい」

「は~い」

 それからご飯って風呂って2階に上がりのんびりとした。そして少し勉強って、今日はいつもより早目に入る。AFセットを装着し、EEFドリンクを飲んでからログインした。



 天空の城に光り輝きながら降り立つ。女神ファリアの周りにみんな集まっていた。わたしもそこへ向かう。

「一度あることは2度ある、2度あることは3度あるにゃ。そんな訳で今回も勝ちに行くかにゃで!!」

「「「にゃにゃん!!!」」」

 猫パンチさんがみんなの士気を上げていた。


「猫パンチさん、気合入ってますね」

「やるからには、勝ちに行くにゃ。まあ今回も冬馬殿とアリス頼みになるとは思うにゃりが、よろしく頼むにゃ」

「はい。頑張ります」


 それからしばらくして運営からのアナウンスがあり、大決戦のカウントダウンが始まった。


 早速、大決戦場に光り輝きながら降り立つ。そしてパーティーを組んだ。

 天龍姫さん、猫パンチさん、フェイトさん、ランズベルナントさん、ミレネさん、マーナとわたし。これにフォローパーティーが加わり、1軍となる。


「先ずは相手の動きを見よう」

「そうですね」

「北西アストリアは南下してくるにゃろうにや〜」

「前回はユイリが陥落させてくれたお陰で助かったんですけどね」

「今回はそうはせんにゃろうにゃ〜」

「しないでしょうね。いきなりこちらに来る可能性すらあります」

 報告が来た。

「北西アストリア、南の拠点を次々と取っているとのことです」

「やはりこちらに来るにやりか……」

「これでワイズヘイルまできたらヤバいですね」


 また報告が来た。

「ワイズヘイル軍、南西シャインティアと北東ガナトリアへそれぞれ軍を展開」

「ワイズヘイルは流石に余裕がありますね」

「ユイリは?」

 わたしは気になった。

「ここまでユイリの動きはないな」


 世界チャットにもユイリの情報はまだ流れていない。不気味だ。

「いきなり此処に現れたりしないだろうな?」

「洒落にならないですね」

 その時、ようやくユイリの情報が流れた。場所は北西アストリアだった。既に城内に突入し、陥落寸前とのことだ。


「前回と同じパターンだな」

「これは好意的に捉えてもいい展開だな」


 間もなくアストリアは陥落した。

 次はどちらへ来るか!?


「アリス、頼むにゃで」

「はい!」

 物凄い速さでバイコーンのような白い馬に跨がってユイリがきた。

「久しぶりだな、アリス! 決闘を申し込む!!」

「望むところよ!」


 アリスはパーティーから外れた。


「アリス!?」

「これは、わたしとユイリの決闘だから!」


 アリスはユイリに着いて走ってゆく。しばらく行くと、ユイリはバイコーンから降り、初めて見る魔杖を手にしていた。法衣はアリスのよりも一段階下級だ。装備を整えるのには間に合わなかった様子。でも、遠慮はしない!



「ご!」

「ら」

「す!!」


「スキュレー! あの者を攻撃せよ!」


《冥海神姫:おお……グラウコス。私はソナタのことを許しはしない…!》



 ユイリに無属性のダメージを与えた。そして空かさず抱きつき耳元で唱えた。

「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ!」


 アリスは素早く下がり、防御する。


「き、貴様相変わらずだな! レジナは辞めろ!」


「『我が名に従えし汝なんじらに、今こそ命ずる!


《風の隷:シルフィル!》』」



「──!? うあああーッ!!」


 召喚され現れた風の隷シルフィルの放った風の刃によって、わたしの身体は切り刻まれ、そこから血が吹き出し体力ゲージを見る見る奪ってゆく。



「スキュレー! あの者を攻撃せよ!」


《 冥海神姫:……違う? そうではない?? グラウコス、私を殺したのは、ソナタではなかったの………?》


 ユイリを捕まえ、無属性ダメージを与えた。そして空かさず抱きつき耳元で唱えた。

「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ!」


「せこいヤツめ! だから、レジナは辞めろ!!」



「『最強のもの、邪悪なるもの……天を衝くほど大いなる鋼の翼の持ち主よ。三頭、六眼の千術を操りし悪神の子よ……今こそ、我との契約に従いて、その力を示すがいい……。


《合成召喚:邪竜アジ・ダハーカ!》』」



「──!!!」


 途端、目の前に光り輝く最大規模に大きな魔方陣が展開し、その中から3頭・6眼の大きな翼を生やした巨大な龍が現れた。



「さあ! 邪竜よ、あの者を倒すがいい!!」



「スキュレー! あの者を攻撃せよ!」


《 冥海神姫:キルケー……まさか、アナタなの? 親友だと信じてきたアナタが、この私を裏切って……いた?!》


 ユイリを捕まえ、無属性ダメージを与えた。そして空かさず抱きつき耳元で唱えた。

「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ!」


 ユイリの指輪が大破した。


「こ、この野郎! だから、レジナは使うな!」


「『シケリア島の、美しき乙女。グラウコスに恋した、キルケーに呪われし悲劇の娘よ……。エンディミオンとの契約に従いて、今こそその怒りを力に変え、我の前にて示すがいい……。


《合成召喚:冥海神姫スキュレー!》』」


「スキュレー! あの者を攻撃せよ!」


《冥海神姫:おお……グラウコス。私はソナタのことを許しはしない…!》



 アリスに無属性のダメージを与えた。そして空かさず耳元で大きな声で唱えた。

「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ!」

「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ!」



 アリスはユイリから逃れた。


「使うな、って言っといて、自分が使ってるじゃない!」

「お前が使うからだ! 正々堂々と戦え!」

「わかったわよ。レジナは封印する」

「よし、いい子だ!」



「ご!」

「ら」

「す!!」


「スキュレー! あの者を攻撃せよ!」


《冥海神姫:おお……グラウコス。私はソナタのことを許しはしない…!》


 ユイリに無属性のダメージを与えた。


「このクソ生意気な召還術師を切り刻んでしまえっ!


《風の隷:シルフィル!》』」


「──!? うわ!!」


 ユイリの召還魔法がモロに直撃し、わたしの身体は十数メートルも吹き飛ばされ宙を舞い、地面に叩きつけられる。



「スキュレー! あの者を攻撃せよ!」


《 冥海神姫:……違う? そうではない?? グラウコス、私を殺したのは、ソナタではなかったの………?》


 ユイリを捕まえ、無属性ダメージを与えた。そして動けなくなっている間に杖で法衣を何度も殴った。


「そんな杖が効くものか!」


「『最強のもの、邪悪なるもの……天を衝くほど大いなる鋼の翼の持ち主よ。三頭、六眼の千術を操りし悪神の子よ……今こそ、我との契約に従いて、その力を示すがいい……。


《合成召喚:邪竜アジ・ダハーカ!》』」



「──!!!」


 途端、目の前に光り輝く最大規模に大きな魔方陣が展開し、その中から3頭・6眼の大きな翼を生やした巨大な龍が現れた。



「さあ! 邪竜よ、あの者を倒すがいい!!」


「ひいっ!!?」

 邪竜の攻撃をまともに受け、突き飛ばされた。ダメージが大きい。


「ご!」

「ら」

「す!!」


「スキュレー! あの者を攻撃せよ!」


《冥海神姫:おお……グラウコス。私はソナタのことを許しはしない…!》


 ユイリに無属性のダメージを与えた。更に動けない間に杖で法衣を殴る。


「だから杖如きで法衣を壊せるものか!」

 

「『我が名に従えし汝なんじらに、今こそ命ずる!


《風の隷:シルフィル!》』」



「──!? きゃああーッ!!」


 召喚され現れた風の隷シルフィルの放った風の刃によって、わたしの身体は切り刻まれ、そこから血が吹き出し体力ゲージを見る見る奪ってゆく。


「ご!」

「ら」

「す!!」


「スキュレー! あの者を攻撃せよ!」


《冥海神姫:おお……グラウコス。私はソナタのことを許しはしない…!》


 ユイリに無属性のダメージを与えた。更に動けない間に杖で法衣を殴る。ユイリの法衣が中破した。


「なっ!!? 貴様なにをした!!」

「ひみつ!」

「まだ何か隠してるのか!? シルフィル!」


《風の隷:シルフィル!》』」


「──!? うわ!!」


 ユイリの召還魔法がモロに直撃し、わたしの身体は十数メートルも吹き飛ばされ宙を舞い、地面に叩きつけられた。いてて……。


「ご!」

「ら」

「す!!」


「スキュレー! あの者を攻撃せよ!」


《冥海神姫:おお……グラウコス。私はソナタのことを許しはしない…!》


 ユイリに無属性のダメージを与えた。更に動けない間に杖で法衣を殴る。ユイリの法衣が破れてきて、肌が露出してきた。大破が近い。


「ち、近づくな、この!!」


「『最強のもの、邪悪なるもの……天を衝くほど大いなる鋼の翼の持ち主よ。三頭、六眼の千術を操りし悪神の子よ……今こそ、我との契約に従いて、その力を示すがいい……。


《合成召喚:邪竜アジ・ダハーカ!》』」


 途端、目の前に光り輝く最大規模に大きな魔方陣が展開し、その中から3頭・6眼の大きな翼を生やした巨大な龍が現れた。


「コイツを近づけるな! 攻撃しろ!!」


 邪竜は炎を吐いて攻撃してきた。


「ご!」

「ら」

「す!!」


「スキュレー! あの者を攻撃せよ!」


《冥海神姫:おお……グラウコス。私はソナタのことを許しはしない…!》


 ユイリに無属性のダメージを与えた。更に邪竜の肩に乗り、逃げ出すユイリを捕まえ、法衣を杖で殴る。


「こら、アリス。お願い、やめてーっ!!!」


 次の瞬間、法衣が大破し……ユイリの上半身の胸や白い肌が顕になった。ユイリは泣き出しながら、走り消えた。


「……勝った」


 間もなく世界チャットに、ユイリにアリス勝利の報告が流れた。それを見て南東ワイズヘイル軍は動揺した。


「ここまで来たら、勝つ!」


 アリスは南東ワイズヘイル城目指して走り始めた。


 通り掛かる軍、通り掛かる軍にアリスはレジナを浴びせた。レジナは小声で言えば範囲は狭いが大声でで叫ぶと広範囲となる。効果は敵味方関係ない。なので普段は小声で言っていたが、ここでは大声で叫んでいた。


「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ!」

「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ!」

「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ!」

「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジナ!」


 声が潰れそうだよ……。


 その頃、フェイト達はアリスを追っていた。時々、装備が大破した軍団の残骸を見かけるので、アリスの仕業だとわかる。


「アイツ、1人でワイズヘイル城を落とすつもりかよ!」

「何だかその勢いですね……」


 しばらくすると前方で誰かの叫ぶ声が聞こえてきた。


「……アリスか?」

 聞き覚えある声に急いでいき、確かめる。


「レジナ」「レジナ」「レジナ」「レジ」

「アリス! オレたちだ!!」


 アリスは聞き慣れた声にホッとし、膝をついて倒れた。しばらくして気がつくと、みんながわたしのことを見ていた。

「アリス大丈夫?」

「うん、何とか」

「残り時間、30分ってとこだ。ワイズヘイル城まで行けないことはないが、今日はここらの拠点で終わりにしよう。疲れたろう?」

「うん。それなりにね」

「声がかすれてるね?」

「大声出してたから……」


 わたしは起き上がり、近くの拠点をみんなと目指した。そして陥落させ、そこで座り込む。


「明日もユイリさん出てくるかな?」

「装備の状況次第じゃないか?」

「勝てたってことは、大破させたんでしょ?」

「うん。法衣とか色々」

「法衣か……明日出て来ても、やられに来るようなもんじゃないかな?」

「相手がアリスならね」

「まあ、そうだな」


 それからしばらく経って大決戦は終了した。残りは明日の21時からの2時間である。




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