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またまたお待たせ?しましたぁあー!!(←だから誰も待ってないですから
いよいよ、第四章《『天山ギルド本営』GM天龍姫……参ります!》投稿開始致します!
今回は、素敵な天龍姫先生と大弓のミレネなど大御所の出番がちょっと目立った感じかも?
アリスについては色々と周りからの誤解が多いようで。。。最後の落ちについてはある程度前々から折り込み済みのようなものではありましたが、もうここで使っちゃうことにしました(苦笑
それから彼女の“ゲーム内貧乏”ぶりは相変わらずです・・・(泣
「は!? 『天山ギルド本営』に……このわたしが??」
「ああ、急で悪いんだけど。今晩21時から開催されるギルド本営会議に、アリス、お前にも是非参加して欲しいと向こうから申し出があってな」
日曜日の朝、岡部くんではなく(←ココ、かなり重要!)太一から『今から近くの公園で会えませんか? とても“大切”な話があるので……』という意味深な嬉し恥ずかしメールが唐突に届いて、それで思わずわたしは飛び上がるほどに喜び、全身真っ赤に染まりガッツポーズを決め1人はしゃぎ、でも返信内容どうしようかなぁ??と慎重に思い悩み、
『急になんですか?! どうしたんですか? どうしても、ですか?? 絶対に、ですか?! 本当は忙しいんですけど、やることメッチャあるんですけど、暇じゃないんですけど、はい! 仕方ないのでいま直ぐ走って急いで絶対に参ります!!』と照れながらピッ!と指先をぷるぷる震わせ返信して、それから頑張って急いでおしゃれして近くの公園へいそいそドキドキワクワクニヒニヒしながら行くと…………どういう訳か太一の隣に岡部くんも一緒に居て、にこやかに手を振っている………………ぐは!
わたしは内心ガックリと肩を落としつつも、同じく苦笑いながら軽く手を振り近づいてゆく。
それから公園内のベンチに座って間もなく、そんな話を岡部くんからされたのだ。
「だけど『天山ギルド本営』の会議ってさ、GMさんだけが集まっていつもやってるんでしょう? それなのに、わたしなんかがまたどうして??」
「ああ、原則はそうなんだけど。絶対という訳ではないんだ。うちなんかは多い方で、ねこパンチさんとサブと補佐の“コイツ”もほぼ毎回参加しているし」
「要は、人が多過ぎると話がまとまるものもまとまらなくなるので、話の解る要人だけに絞って会議をやってる、って感じですかね?」
へぇー……そぅ、なんだ。知らなかったな。
いつも決まったことだけ通知で報告が送られて来て、それをただ何となく確認しているだけなので、それがどんな風に話し合われて決まっているのかなんて全く知らなかったし、興味もなかった。
「あの、だとすればあれだよね? ……わたしなんかが行っても、結局は話なんてわからないだけなので、参加しても余り意味が無いような……?
わたしが行くくらいなら、岡部くんがわたしの代わりに行った方がよくないかなぁ??」
わたしがそう言うと、岡部くんと太一は互いに顔を見合わせ苦笑って困り顔を見せている。
だけどわたしにはその理由がよくわからないので、首を傾げその様子を不思議に思った。
「まぁそうなんだけど。天山ギルドのGM天龍姫さんが、アリスを是非にと、ご指名してきたもんだからさ」
──……へ? えぇええー!?
「なんでも今度の《大決戦》で、アリスに相談したいことがあるらしくてな」
「相談? なんの??」
「さぁ? 実は僕たちもその中身については、まだ聞かされてなくて……。ですが、あの様子からいって悪い話ではなさそうでしたよ?」
「天山ギルドの天龍姫さんが……このわたしなんかを??」
天山ギルドは、北西アストリア領内では最強ギルドであると同時に『天山ギルド本営』の創立ギルドでもある。そこのGMとなる天龍姫さんといえば、このA・Fをやっている者ならば誰もが知る有名なカリスマ的存在で、しかも上位ランキング五指に入る最強クラスのランカーさんだ。
因みに、上位ランキング五指のうち3名がその天山ギルドに所属している。更に枠を広げ10指にまで拡大すると、そのうち6名。更に拡大し枠を上位ランキング50位内にまで広げると……およそその半数が天山ギルド所属となる。
まさに、ランカーさんたちの総本山。天山ギルド、恐るべし……。
そんな凄いギルドのGMさんが、こんなわたしなんかに相談とか……なにをだろう??
「どうしてもイヤなのであれば、こちらで適当な理由をつけて断っておきますが、どうしますか? アリス」
「が、こんな機会はそうそうないと思うから。見物がてら遊びに来る気持ちで気楽に来ても損はない、とオレは思うぞ?」
「そぅ、だよね……」
確かに岡部くんが言うとおり、そうそうないことだと思う。
だけど、わたしなんかがそんな所へ行くなんて場違いと言いますか、なんか怖いと言いますか……ン~…悩ましい。
「……そぅ、ですよね。やはり気が退けますか……」
「え?」
わたしが思い悩みそう思っていると、太一が空気を読んだらしく、とても残念そうに言い始めた。
「僕としては、あの退屈な会議の場にアリスが一緒に居てくれるというだけで、天にも昇る思いでとても嬉しかったのですが……」
──え!?
「アリスからすれば、そんなの迷惑なだけですよね?
分かりました。残念ですが、この件は僕の方から先方へそのように連絡しておき──」
「い、行きます! 是非、行かせて頂きます!! はい!」
「は?!」
「へ??」
そんな訳で、なんとなく流れで行ってみることに決まった。